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大きな病院

2011年08月24日(水)

お盆休みには、東京から息子や娘が帰って来る。
年老いた親を見て、「もっと大きな病院で診てもらえ」と必ず言う。
あのー、一応、私が診ているんですけど・・・
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いかに在宅医療がまだ国民に認知されていないか
思い知らされるのが、お盆と正月。
家族は、町医者など信じてくれない。

在宅医療の敵は、遠くの親戚。
看取りの寸前に、救急車!と叫ぶ。
だから、予め「遠くの親戚対策」を家族に吹き込んでおく。

いくら一生懸命在宅をしても、遠くの息子や親戚には通じない。
町医者と葬儀屋の区別がついていないような扱いを受けることも。
散々大学病院で治療して家に戻っていても、また「大きな病院」という。

とにかく、「大きな病院」が好き。

「大きな病院」って、何だろう。
建物が大きい病院?
医者がたくさんいて、機械がたくさんある病院?

しかし主治医は1人だし、機械も1人に1台しか使えない。
たくさん医者がいるなら、医療レベルが高いかもしれない。
しかし、運悪く、最悪の医師に当たることもある。

どこの病院も、最悪の医師を一人くらい飼っている。
各病院にノルマがある。
病院同士、医者同士の助け合い運動。

看護師もスタッフも心の中で気の毒に思っていても
誰も言わない。
まあ患者さんが満足してさえおれば、それでいいいのだが。

大きな病院に行く必要がない患者さんやご家族にに
「大きな病院に行ったほうがいいですか?」と、
聞かれるのが一番辛い

「好きなようにしてください」と言いながら、心で泣く。
もう、この患者さんを真剣に診るのはやめておこう。
と思いながら、「そうですね!」と、紹介状をなぐり書く。

もちろん、反対の患者さんも多い。
大きな病院に行けと言っても絶対に行かない。
「すべて先生にお任せします」

そこまで信頼してくれるのは嬉しいが、
病院には行ってもらわないとこっちも困る。

たいていの日本人は、「大きな病院」に弱い。
寄らば大樹の元、という民族性がよく出ている。

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