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深夜往診と深夜電話

2011年09月10日(土)

300人もの在宅患者さんを受け持っていると、携帯電話の鳴らない日は無い。
ほぼ毎日、夜間、深夜往診をしている。同じ道を何度も走る。
寝ていても、何度も携帯電話が鳴る。
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深夜2時、3時まで仕事をしている。
やっと眠りについた頃が患者さんが起き出す時間。
朝5時から、「おはよう」も言わず、怒りの電話が鳴る。

怒っているのは、まだかわいい。
いわゆる「いいがかり電話」が、たくさんかかっている。
半ば、脅迫めいた電話も。

ストーカーのように眠らせてもらえない夜もある。
夜間往診、深夜電話の多くは、精神不安定の方の苦情j的な要請。
いわゆる、「モンスター患者」さんが多い。

モンスター患者さんには、外来や在宅で、エネルギーを吸い取られる。
全く覚えのないクレーム、早く言えば、八つ当たりの的になる。
医療者は、全く抵抗できないので、本当に辛い。

ここまでして、皆保険制度が必要なのか?
とさえ、思う時が、正直、ある。
本当の医療、気の合う患者さんだけとの医療ができたらどんなにいいか。

患者さんは医者を選べるが
医者は患者さんを選べない。
これが国民皆保険制度の根幹。

その根幹部分に、疑念を持つ時が増えてきた。
もっとも、そうしたモンスターは、ごく一部。
しかし、言いようのないストレスを投げられるのも事実。

管理者とはクレーム処理係。
毎日、何度、謝罪するのか。
デパートのクレーム処理係のような毎日。

二言目には、「訴えてやる」という患者。
それを言えばいい医療を受けられると勘違いしている。
「行列のできる法律相談所」という悪徳番組の影響だ。

司会者が逮捕されて、ほっとしている。
あの番組やマスコミが、医療を壊した。
当事者に自覚症状が無いのが、情けない。

なにはともあれ、
毎日、一瞬、一瞬が、戦争だ。
寝ている間も気が抜けない。



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この記事へのコメント

たまたま通りがかり、拝見しました。
名前も顔もだして、きちんと主張されていらっしゃる姿勢に私は心打たれました。
そして
「医療者は、全く抵抗できないので、本当に辛い。」
「本当の医療、気の合う患者さんだけとの医療ができたらどんなにいいか」
というところに長尾先生のはがゆさを感じました。

長尾先生がなさりたい医療を実現するためにも、長尾先生にとって心身ともにホッとできる時間や空間があるといいのですが。いつもヒーローでいるのは辛いですから。
微力ながら応援させて頂きたいです。

Posted by すーさん at 2011年09月10日 09:13 | 返信

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