このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com

第2回 医療・介護サービスの連携に関する懇話会

2011年10月17日(月)

第二回 医療・介護サービスの連携に関する懇話会に出席した。
いくら言っても何の反応も無い。ノ前回もそう。レンに腕押し、とはこのことだ。
最後に、何のための懇話会なのか、国をどうしたいのか?という質問が飛び出した。

2つの応援
クリックお願いします!
   →   人気ブログランキングへ    →   にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ
 
 

 第2回 医療・介護サービスの連携に関する懇話会

 

10月17日 午後1時~3時厚労省で開催された。

 

出席メンバーは、委員側は第1回とほぼ同様。

厚労省側に、今回、宇都宮さんがおられた。

局長さんは全員、若手官僚が周囲に座った。

 

変わったのは副大臣の、大塚議員から辻議員へ。

岡本政務官が、藤田政務官に変わったこと。

課長さんや副大臣は途中で退席された。

 

全委員が、5分ずつ言いたいことを自由に発言する。

あまりも広い領域の議論なので、話が飛ぶのは仕方がない。

 

私自身は。

・老年医学や在宅医療を担う大学があまりにも少ない

・在宅療養支援診療所が充分に機能していないので

 見直しが必要であること

・在支診が教育機能も担うべきであること

・ケア会議が充分開かれていないこと

・営利企業系ケアマネが訪問看護を入れない実態

・すべての訪問看護を医療保険にする提案

・社会保障・税一体改革は、終末期議論と両輪で行うべき

・尊厳死議連と尊厳死協会による「法案」の進捗状況

・緩和ケアががん医療の上流だけを対象にしている実態をみて

 緩和ケアは地域で行うべきのものであると。

・地域連携は、がんと非がんに分けて議論してはどうか

などをお話しした。

 

各委員からは、前回同様、活発な発言が続いた。

 

今回、私が共感した発言を拾ってみると、

 

・口から食べることの重要性を地域包括ケアの中で行う

・口腔ケアの重要性もこれまで以上に評価されるべき

・歯科医が、在宅医療のけん引役になった方がいいのではないか

・療養型病院の在宅との連携がこれまで以上に重要になる

・老健、特養にレントゲン無し、医療無し。

 これで看取りまでできるのか?介護3施設の見直しは必須

 

最後に、ある委員から

・この懇話会は非公開なのか?

・資料はマスコミに見せてもいいのか?

・今後の開催予定は?

などの質問があったが、曖昧なお答えで、よく理解できなかった。

 

前回も今回も、厚労省側からの発言は一切無しだった。

ノレンに腕押し状態という言葉を思い出した。

一人くらい志の高い官僚はいないのだろうか?

 

長寿医療センターの大島総長から、

「もう準備は整った。あとは、厚労省は国のビジョンを語るべきだ」

「本当に政治主導というなら、政治家にうんとやって欲しい。
機は熟している。」との檄が飛んだ。

 

本当に彼の言葉通り、誰か「エイヤ!」と改革して欲しい。

しかし、副大臣や課長さんも途中で退場された。

 

一体、この国はどこに向かおうとしているのか?⇒誰も分からない

国は、どうしたいのか?⇒TPPに急に参加表明したものの・・・

次回は、我々が国の社会保障のビジョンを聞くことになりそうだ。

⇒本来は政治家と官僚と現場の3者が議論する場だったのだろうが。

 

以下、極めて個人的な感想。

厚労省は、縦割りの壁をやはり超えられない。

そもそも医政局と老健局の「連携」はどうなっているのか?

町の連携より、省内の連携を案じるべきではないか。

どこか大学病院の内科と外科のような関係に思えた。

 

霞が関こそ、専門医ばかりで「総合医」が不在。

霞が関の総合医って、本当は誰なのだろうか?

 

この国の将来は残念ながら暗い、と感じた。

 

朝一番から往診、在宅、診療。

そして、会議の2時間だけ東京。

帰阪して、夜診と往診でまた深夜に。


しかし私が何を言っても、結局、何も変わらない。

ちょっと無力感に浸っている。

便利な時代だ。
不思議な気分。

帰りの診療所に向かう車内からの夕日。

 

2つのランキングに参加しています。両方クリックお願い致します。皆様の応援が日々ブログを書く原動力になっています。

お一人、一日一票有効です。

人気ブログランキングへ ← 応援クリックお願い致します!

(ブログランキング)

にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ ← こちらもぜひ応援クリックお願い致します!

(日本ブログ村)

※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

はじめまして。
尊厳死協会関東甲信越支部理事を致しております。
訪問介護に 栄養士で協働しておりました。

9月に 英 裕雄医師の 講演を頂きまして 10月のヒロクリニック「人任せにしない介護」の会に老人病院経験の若き 管理栄養士と 訪問管理栄養士と同行します。

< 口から食べることの重要性を地域包括ケアの中で行う

現在 栄養士の勉強不足もあり ケアを看護師・ヘルパーにゆだねて おります。
そこで 尊厳死協会の 医療部会に栄養士の参加を お願いしております。

過日の 英医師から 食べることの重要性が話され 医療チームに 加えられそうな 気配です。

<しかし私が何を言っても、結局、何も変わらない。
ちょっと無力感に浸っている。

明けない 朝はありません。
私達がやらないで 誰がやるのでしょう~

Posted by 川島佐知子 at 2011年10月18日 08:11 | 返信

コメントする

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com


過去の日記一覧

ひとりも、死なせへん

安楽死特区

糖尿病と膵臓がん

病気の9割は歩くだけで治るPART2

男の孤独死

痛い在宅医

歩き方で人生が変わる

薬のやめどき

痛くない死に方

医者通いせずに90歳まで元気で生きる人の7つの習慣

認知症は歩くだけで良くなる

がんは人生を二度生きられる

親の老いを受け入れる

認知症の薬をやめると認知症がよくなる人がいるって本当ですか?

病気の9割は歩くだけで治る!

その医者のかかり方は損です

長尾先生、近藤誠理論のどこが間違っているのですか

家族よ、ボケと闘うな!

ばあちゃん、介護施設を間違えたらもっとボケるで!

抗がん剤 10の「やめどき」

「平穏死」10の条件

胃ろうという選択、しない選択

  • にほんブログ村 病気ブログ 医療・医者へ