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1日1万歩は、1日10分から
2011年12月03日(土)
1日10分歩くのも大変だが、毎日、頑張って歩こう。
11月26日の産経新聞朝刊に掲載された拙文を転載させていただく。
生活習慣病シリーズ(第8回) メタボ改善には、1日一万歩を目標
あと1000歩、あと10分多く歩こう!
生活習慣病対策の最終回は「運動療法」について書きます。メタボの方に「もっと運動を!」と言うと、いきなりランニングを始める方がいますが、これは危険です。また、高価な運動機械を購入したり、フィットネスクラブに入会する人がいます。そんなにお金をかけなくても大丈夫。いやその方が長続きしていいかもしれません。運動といえは、まず歩くことだと思います。道や公園を歩くのにお金は一銭もかなりません。少しだけお金をかけるとしたら、歩きやすい「ウオーキングシューズ」と「歩数計」のみ。もはや中高年の4人に一人が持っていると言われる歩数計は簡便ですが効果は抜群です。ある調査によると某企業職員の1日の平均歩行数は、男性は約8000歩、女性は7000歩でした。それよりたった1000歩多く歩くだけで、様々な効果があることが確認されました。毎回食べたものを書き出すだけで何十kgも痩せた人がいますが、これを「認知行動療法」といいます。感覚で言うより、具体的な数字や実績を自覚したほうが効果が上がるのです。
「いつ歩くのが効果的か?」「朝がいいのか、夜がいいのか?」と、よく質問されます。正解は「いつでもいいですよ!それより毎日継続することが大切。三日坊主ではダメですよ!」。さすがに食事の直後は、胃腸に血液が集まるので歩くのには適しません。また糖尿病で血糖降下剤を飲んだり、インスリンを打っている人は食事の前に沢山歩くと低血糖の危険があるので注意が必要です。現代人のライフスタイルは様々です。とにかく空き時間を利用して毎日歩くこと。会社勤めの人は通勤経路や会社の階段を利用するなど工夫してください。たとえ10分でもいいから、多く歩くことが大切。あと「膝が悪いひとはどうすればいいのか?」。これも多い質問です。乗馬フィットネス機器やダンベル体操でも少し効果はあるようですが、この場合はむしろ廃用性委縮の予防という意味合いのほうが大きくなります。
「歩くくらいで本当に血圧は下がるの?」。長期的にも短期的にも本当に下がります!以前、武庫川の河原で経験しました。脊椎ストレッチウオーキングの前後で血圧を測定。運動直後の血圧は全員少し下がっていました。毎日一万歩歩く習慣をつけると、血圧は下がり、内臓脂肪が減少しメタボが改善することが分かっています。但し冬場は、早朝に歩くと寒さで血圧が急上昇する場合があるので注意が必要です。少し食べて体を温かくしてからにしましょう。特に早朝高血圧の方は、降圧剤服用のタイミングについて主治医によく相談しましょう。「何分歩けばいいのか?」。これも答えはありません。1回10分より15分、15分より20分の方がもちろんいいでのすが、たとえ10分間でも時間の許す限り歩くことが大切。歩くことの効用は他にも沢山あります。便秘や不眠の解消、筋肉強化、精神衛生の改善など。私自身は、歩きながらこの原稿を考えます。たとえ10分、たとえ1000歩でも頑張って余計に歩くことが、メタボ対策、健康長寿に最も大切です。やはり1日1万歩が目標は変わりません。毎日1万歩歩くと15年間で地球一周できます。極めて単純な話ですが、お薬や健康食品に頼る前に、是非再確認してください。(次回からはアルコールシリーズ)
キーワード:歩数計
安価な機械式から、階段昇降時の計測もできるように上下方向の加速度センサーを内蔵した精度の高い機種まである。最近では様々な機能が内臓されている携帯電話もある。
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この記事へのコメント
先生、ご自身はメタボだとよく書かれますね。
でも先日、講演後の写真を見ると、すっきりしたハンサムでいらっしゃるので
ちょっとびっくりしました。(もちろんいい意味でです。笑)
あ、でも先生の場合、大切なお仕事をされているので、
ハンサムなだけじゃだめですね。
きちんと体調管理なさってください。私たちのために。
Posted by ノンノン at 2011年12月04日 02:53 | 返信
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