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1日1合、までに抑えたいが・・・
2011年12月03日(土)
「1日1合」と書きながら、昨夜は飲みすぎた。一昨日のつどい場の会合でも飲みすぎた・・
恥ずかしながら、今朝の産経新聞掲載の拙文を転載させていただく。1という数字が並ぶ。
アルコールシリーズ1 毒にも薬にもなるお酒
ビール1本、酒1合、ワイン2杯まで
お酒と健康は、古くて新しいテーマ。今週から、しばらくアルコールについてお話をします。長引く不景気や飲酒運転の取り締まり強化からか、お酒を飲まない人が増えています。ビール大手5社の8月の出荷量は、1992年の統計開始以来過去最低を記録。また日本人全体のアルコール全体の消費量も1990年後半から減り続けています。こうした傾向は、健康長寿の観点から見ればどうなのでしょうか?
最近の研究では、「飲酒により、がん全体および肝がん、大腸がん、食道がんの危険が高くなることが確実」と報告されています。がんには良くないのです。ところが一方では「適量の飲酒は、心筋梗塞や脳梗塞などの循環器疾患を予防する」との報告もあります。適量なら循環器病にはいいわけですが、トータルとしてどう考えればいいのでしょうか?
漢書には「酒は天の美禄なり」という言葉があります。また酒好きだった貝原益軒は、「養生訓」の中で酒の功罪についてこう述べています。「酒は少し飲めば長生の薬、多く飲めば有害」と。要するに、酒は「少し飲み、少し酔える」あるいは「半酔いに飲む」ことが長寿への道とのこと。マーモット(英国)らは、少量飲酒のグループは禁酒のグループや大量飲酒のグループより死亡率が低く、グラフを描くとU字型になることを報告しました。多すぎてもゼロもいけない、少し飲むことが大切だと報告しました。では一体、アルコールの適量とは一体どれくらいでしょうか?科学的検証からは、その量とは血中アルコール濃度が0.02~0.04%の爽快期に相当する量だそうです。国立がん研究センターの報告では、男性では1日当たりエタノール換算で46g、女性では23g以上から死亡リスクが高まります。具体的にはビールなら中瓶1本、日本酒なら1合、焼酎なら120ml、ワインならグラス2杯、ウイスキーならダブル1杯が、Uカーブの底、すなわち一番死亡率の低いところであることが判明しています。もちろんアルコールに対する体質にもよります。また喫煙の有無によっても飲酒の影響はかなり異なってきます。さらに休肝日を作ることは、アルコール依存症を予防する観点からもとても大切です。
飲酒の動脈硬化作用として善玉(HDL)コレステロールを増加させることは有名な話。HDLを上げる5つの方法として、1体重を減らす、2禁煙、3豆腐や納豆の大豆製品、4運動、そして少量の飲酒がよく知られています。また赤ワインの認知症予防効果も有名ですね。ところで元気な100歳は、どれくらいお酒を飲むのでしょうか?ある調査によると100歳長寿者の約8割は、なんとアルコールを飲まずに100歳を迎えていたそうです。そういえば私が在宅で診た100歳長寿者も、全員お酒を飲んでいませんでした。一方120歳まで長生きされた泉重千代さんは、大の焼酎好きでした。うーん、よく分からなくなってきましたね。結局、体質が大きいようです。お酒を飲めない人(下戸)が無理して飲む必要は全くありません。飲むなら適量、飲まないならそのままでいい。自分の体質とお酒の関係を、よく考えて飲みましょう。
キーワード:赤ワイン
赤ワインのポリフェノール成分、レスベラトロールの寿命を延ばす働きが注目されている。抗動脈硬化作用のみならず、がんや認知症の予防、眼疾患の予防も脚光を浴びている。
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この記事へのコメント
初めてメ-ルします。私は11月11日衛星通信研修で先生の生活をつなぐ退院支援を受講した、病院地域ケア室で退院調整している看護師です。11日以来先生の和の町医者日記を読ませて貰っています。11月24日の生活保護と27日の橋下改革は…その通り!と先生と握手いや(ハグ)や!!位に先生と同じ意見で嬉しかったです。今回、先生にメ-ルしたのは核家族化で独居が多く「病院」か「施設」での看取りを家族や本人が希望され、医療スタッフも育たない環境。勉強会もままならず、若いスタッフにどうすれば伝えていく事ができるのかと悩み、一番感動した小川香代子師長と先生の「自宅が一番の特等室」でした。先生、どうしたら小冊本とDVD(在宅で安心して療養・看取りができる事を伝えたい小川さんの思いを皆に伝えたい!)を購入できるのでしょうか。教えて下さい。
Posted by 小川 明美 at 2011年12月04日 01:14 | 返信
11/11に通信衛星にて講義を受けたものです。長尾先生にアドバイスをいただきたくてメールしました。
来週、「緩和ケアにおける家族看護」について病棟勉強会を行います。家族看護で立ち止まる看護師が多くいましたものですから、主催する運びとなりました。家族看護で先生が大切にされていることや、今までの経験談などお聞かせいただいたら、勉強会の中で参考にさせていただきたいと思っています。病棟看護師は在宅の状況などが見えにくい部分があるので、先生の体験談などをお聞かせいただいたら少しイメージが沸くのではないかと思います。よろしくお願いします。また実際に病棟であった次の事例に関してもコメントいただけたら幸いです。「入院中の患者様の家族が、延命処置を希望していなかったのに、いざ看取りを迎えたときに気管内挿管を希望されました。看護師が行うべき家族介入はどうすればよかったでしょうか。」
よろしくお願いします。
Posted by 新井 洋美 at 2011年12月04日 07:09 | 返信
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