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遥かなる緩和医療

2012年03月14日(水)

めまぐるしく入れ替わる末期がん患者さん。
初めて訪問すると、痛みで泣いている人が多い。
何から何まで手付かず状態で、やることが沢山ある。
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カロナールという薬だけで、激しい癌性疼痛に向き合っている。
胸水で2ケ月間動けない状態あっても、介護ベッドも無い。
もちろん、介護保険申請の話すら無い。

本人も家族も泣いている。

がん拠点病院は、それでも抗ガン剤治療で引っ張ろうとするが
もはや起き上がる体力すらない。
それでも家族には、余命3ケ月と説明している。

痛みを訴えると他の病院のホスピス外来を紹介されたと。
主治医は、オピオイドはhすピス外来でしか処方しないと思っている。
地域の開業医の存在は、眼中に無い。

これって、犯罪ではないのかな?

人権侵害だと、いつも思う。

がん拠点病院が、がん終末期医療のがんである。

何度書いたことだろう。

しかし何にも変わらない。

緩和医療は身近なものなのに、遥か遠くにされている。

同じことが毎週、繰り返される。
なんとかならないものか。

しかし、看護師たちがすぐに頑張ってくれる。

「緩和医療は、地域の在宅医の訪問看護師さんに!」
なのだが・・・



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この記事へのコメント

ある県のがん拠点病院(約650床です)の地域医療連携室で退院調整看護師をしているYです。
H22年度の衛星通信研修で長尾先生の講義を受ける機会があり、以後、ずっとファンの一人として毎日ランキングの応援クリックをしています。
先生のおっしゃるとおり、在宅医療や自宅看取り、本当の緩和ケアについての認知度が低い事が問題と思っています。自分の周りでも理解者は少なく感じます。では、どうやったら知識が浸透したり、在宅医療の正しい知識が広まるか・・?
私が常日頃抱いている野望ですが・・トレンディードラマ(もう死語ですか)や、連続テレビ小説などで、イケメン俳優さんたちで演じてもらうのが一番いい方法だと思います。老若男女を問わず、全国に広まり、正しい緩和ケアが流行になるかもしれません。
お手本として、アメリカのドラマ「ER」や、「LAW&ORDER」のように、1話完結で、前半は病院での入院中の様子、中間に合同カンファ、後半は在宅医療についての構成で、時にはDRやNS等スタッフのプライベートももりこんだりしたらいかがでしょう。高度医療の現状・問題や介護保険の問題、ケアマネの動きや家族・経済的問題など話題も満載で、ドラマで表現すると視聴者にもわかりやすいし、浸透しやすいと思います。
私の立場からしても、県民の皆様にはもちろんですが、医療者にも政治家の皆様にも、今の医療の本当の現場を知ってほしいと思っています。

Posted by Y at 2012年03月14日 01:28 | 返信

考えてみればペットにだって「安楽死」という医療選択があるのに、
なぜ人間の場合はQOLがずっとずっと後回しにされるのでしょうか?
なんだか考えているだけでつらくなってきました。

Posted by ノンノン at 2012年03月15日 08:45 | 返信

がん拠点病院で看護師してます。


うちの病院(病棟?)では 少なくとも
看護師は患者さんの苦痛を取りのぞこうと 日々頭を悩ませています。


痛みの訴えを聞くのは もっぱら看護師です。
その看護師が どう医師に話を持ちかけるか で
患者さんの痛みに対するアプローチが違ってきます。


がん拠点病院ですから、がんサポートチーム、というチームもあります。
しかし いくらがんサポートチームの医師の提案があったとしても
主治医のGOがなければ 進みません。 


主治医って!? 


患者さんをどうしたいのでしょうか?
病気を治すことだけに執着するなら、終末期の患者さんを診るべきではないと思います。

治らない=敗北 という図式が、今でも医師教育の現場にあるなら
残念でなりません。

がん拠点病院の医師の教育を やり直すべきです。

Posted by 果実 at 2012年03月15日 11:25 | 返信

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