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胃瘻を中止した人々

2012年03月30日(金)

連日連夜、終末期、尊厳死、そして胃瘻に関する取材が続く。
話しても話しても語りつくせない世界だと改めて気がつかされる。
某テレビ局から、胃瘻を中止したケースの取材が入っている。
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この3年位の間に、延命治療を中止した人が何人かいた。
家族の要請で、私が中止したのだ。

予想どうりに亡くなった方もいれば
予想に反して元気になった方もおられた。

こればかりは、中止してみないと分からない。
そいいえば、アメリカのカレンさんも、そうだった。

胃瘻を中止して亡くなった人、2人
IVHを中止して亡くなった人、1人

今、ぱっと、思いだすのはこの3人のお顔だ。

今日は、3年前に胃瘻を中止した御家族の家にフト、立ち寄った。

「先生、痩せましたね」
から、世間話が始まった。

胃瘻の中止を後悔するどころか
当時の怒りがこみ上げてきて
「あれで本当に良かった!」と言われた。

終末期議論に花が咲いた。
取材にも喜んで協力すると言ってくれた。

嵐のような毎日。
忙しすぎて、苦しい。

その忙しさに埋もれて、砂漠のような心に
沁み入る嬉しい言葉が沢山返ってきた。

「長尾先生に出会えて本当に良かった」

何の予告も無く、ブラリと立ち寄ったご家族の、笑顔の
口からこんな言葉が出るとは、涙がこぼれそうになった。

亡くなったのに感謝される!?

「町医者冥利」だと本当に思った。
こんなことがあるので、町医者を続けられるのだろう。

 

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この記事へのコメント

明日から、新年度が始まります。
桜の花が咲き始めました。
 >嵐のような毎日。
 >忙しすぎて、苦しい。
なんということでしょう。
求められるままに、身を削って
 >「町医者冥利」
このためにも、御身をご自愛ください。
大切にして欲しい、長尾先生の暮らし
長尾先生がいるから、安心して暮らしている患者さんのためにも。

Posted by ゆいゆい at 2012年03月31日 06:56 | 返信

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