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在宅総入れ替え
2012年05月09日(水)
医師もケアマネも看護師もデイケア先も全部総入れ替えして欲しいという荒業。
そこまで言うのだからそれなりの理由があるのだろう。
糖尿病に対してインスリンの4回打ちをしていた。
毎日1回はそのための訪問看護が入り、他は家族がうっていた。(家族は自分で打てる)
主治医が経営するデイサービスを週に4日、利用しないと主治医に酷く怒られるらしい。
患者さんは、寝たきりだが、怒りっぽい。
奥さんは、さまざまなストレスで疲れ切っていた。
そんな患者さんの新主治医を依頼された。
訪問看護師もケアマネもすべて変わった。
すぐに、ケア会議を開催して、療養方針を話し合った。
主治医(私)と訪問看護師は、週1回訪問することにした。
インスリンは、持効性の1回打ちと、SU(アマリール)に変更。
血糖自己測定も1日4回は不必要と考え、1回に減らした。
お薬は大幅に削減した。
週4回のデイサービスも、一旦、ゼロにしてみた。
患者さんは嫌がっていた。
奥さんが様子を見に行くと暴れていたのでそうした。
果たして、1ケ月が経過。
患者さんはどんどん元気になった。
自然な笑顔がでるようになった。
人間的らしい余裕のある言葉も出るようになった。
血糖も安定しているし、コントロールは改善。
認知症の周辺症状も全く無くなった。
特に問題は無くなった。
総入れ替えは大成功だったようだ。
私もクライアンントの要望に応えることができて、ホッと一息。
ここから、デイサービスを週1回開始したらさらに元気になった。
大手術は大成功。
新・訪問看護師や新・ケアマネたちと喜びを分かち合った。
結局、デイサービスを中止したことが良かったようだ。
患者さんのためというより、経営者のためのデイサービスであったようだ。
血糖管理の簡素化もご家族に喜ばれた。
本当に良かった。
教訓)
デイサービス=善とは限らない。
止めて元気になった患者さんはいくらでもいる。
拉致車と牢屋デイが裏目に出ていると感じたら一旦止めて様子をみればいい。
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この記事へのコメント
こんばんは。毎日、いろいろ考えさせながら読ませていただいております。我が家の娘は、Ⅰ型糖尿病で1日、インスリンを4回打ってます。まだまだ先の事ですが、今の医療制度ですとインスリン注射は、本人、家族、医療者にかぎられているようです。この子が年をとって自己注射ができなくなったら、はたして受け入れてくれる施設が有るのかしらと、時々考えてしまいます。
Posted by うさぎ at 2012年05月09日 11:00 | 返信
心や体や生活をズタズタに切り刻まずにすむ逆転の発想の大手術が成功されて本当に良かったですね。
特にこの4月以降の長くなったデイはこの方にとっては大変辛いものだったのでしょう。
制度変更から1カ月、災い転じて福となった喜ばしいケースですね。
Posted by チズ at 2012年05月09日 11:55 | 返信
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