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PEGかPTEGか
2012年05月10日(木)
胃瘻のことを英語ではPEGというが
PTEGという食道からの栄養法が開発され、普及している。
経皮経食道胃管挿入術
http://www.47news.jp/feature/medical/news/0719pteg.html
患者さんにはメリットがある。
今後、PEGかPTEGか、という議論の方向性が見えてくる。
PEG 20万人
PTEG 7千人
もっとも、俺は、挿入されたくない。
野垂れ死に希望。
そういえば、尊厳死法制化に向けて
ML上で以下ような意見を見つけた。
不開始は、中止より問題があるのかもしれない。
しかし、90%は、間違っていると考える。
今後、このような人と議論していかねばならない。
ああ言えば、こう言う。
こうした尊厳死議論に終始できる日本は本当に幸せな国だ。
京都府保険医協会の新聞よりの引用
◆さっさと死なせるのが「尊厳」か
2012/05 京都保険医新聞 続・記者の視点15
>
危なっかしい立法の動きがまたもや出てきた。「終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法律案(仮称)」の概要を、超党派の「尊厳死法制化を考える議員連盟」が3月22日にまとめた。通常国会への提案を目指すという。
内容は、
1:延命措置を行うか否かに関する患者の意思を尊重する
2:終末期の判定は担当医を除く複数の医師が行う
3:15歳以上の患者の書面による意思表示があり、家族の拒否がなければ、医師
は延命措置の差し控え(中止を含まない)ができる
4:その場合、医師は民事・刑事・行政上の責任を問われない
、というものだ。
あまりにも思索が浅く、現場の医師にとっても有害無益なものだと思う。
第1に、終末期の尊厳を語るなら、必要な医療の確保とケアの充実が先決だ。
人として大切にされ、希望する場所で、十分な緩和ケアと温かい看護・介護を受
け、人間的な交流がある。そういう医療・福祉体制は整っているだろうか。その
実現に向けた政策は推進されているだろうか。 まず保障すべきなのは、適切な
ケアを受ける権利である。それを抜きにして、
延命措置を拒む権利が最大の課題のように言うのは、いかがなものか。 ケアが充実すれば「単なる延命」でも大切な時間と思える可能性があるのだ。
第2に、自己決定はあやうい。患者や高齢者は介護負担や経済的負担を気にし
て、家族や社会に迷惑をかけたくないと考えがちだ。自分がお荷物であるように 感じて生命維持を拒むとしたら、そんな気持ちで死んでいくとしたら、望ましい
最期だろうか。すでに障害者や難病患者から「世間からの無言の圧力が高まる」
と懸念する声が出ている。
第3に、事前の指示は簡単ではない。息苦しければ人工呼吸器や酸素吸入器を 用いたほうが楽かもしれないし、栄養不足で空腹を感じるかもしれない。腎臓が
衰えて人工透析をしないと尿毒症になる。
どんな状態になるか、予測は難しいし、医療措置は必ずしも治療、緩和、延命
と明確に線引きできない。少なくとも元気なうちに書いた指示書はインフォーム
ド・チョイスにならない。
大まかな価値観を本人が伝えておくのは方針決定に役立つが、具体的な措置は 悩みながら決めるべきで、この法案では、機械的な適用が行われるおそれがある。
第4に、チーム判断の視点がない。法案は医師が決めるという古い考え方だ。
第5に、免責の立法をする必要性がない。厚生労働省は2007年5月に「終末期
医療の決定プロセスに関するガイドライン」を示している。前年に発覚した射水 市民病院の人工呼吸器外し事件(不起訴)が医師の独断だったことを踏まえ、患
者本人の決定を基本とし、本人意思が確認できない場合は、本人にとって最善の
方針は何かを多職種のチームが家族と十分話し合って判断するよう求めた。
そもそも生命維持の「差し控え」が事件になった例はないし、厚労省の指針に
沿って、みんなでよく話し合って決めた方針なら、「中止」を含め、法律実務上、
責任を問われるとは考えられない。
第6に、この法案が成立すると、逆に差し控えの要件を満たさないケースで、医師が法的責任を追及される可能性が出てくる。
結局は「さっさと死なせる法案」であり、将来は臓器移植法と同様に「本人意 思がなくても生命維持を中止できる」という法律への一里塚になりかねない。
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この記事へのコメント
昨日、美容院に行って、待っている間に週刊誌(多分、週刊女性の5月3日号と思います)を読むと、「胃婁問題」をテーマにして、長尾先生ではない、いろいろな大学病院のお医者さんやご家族の意見が載っていて、ビックリしました。
直ぐ、シャンプー台に、載せられたので、詳しくは読んでいないのですが、真面目でレヴェルの高い内容でした。
本屋に行ったのですが、既に売り切れか、期限切れみたいでした。
本屋に頼んで、バックナンバーを取り寄せて貰おうと思います。
女性週刊誌なんか、バカにして、普段読まないのですが、日本中が介護や病気や「胃婁問題」なんてレヴェルの高い問題を考え始めているのかと驚くし、下手すると、こっちの方が患者さんより遅れてしまっていると焦りました。
私は「胃婁」はどんな時必要で、どんな時不要なのか、良くわからないのです。
とにかく、国民的大問題になって行くようです。
Posted by 大谷佳子 at 2012年05月11日 12:48 | 返信
ごめんなさい。美容院に行って、週刊誌を見せて貰ったら、「女性セブン」のH24年5月3日号でした。(p147)
「命の尊厳」を考える。「介護」と「延命」の間で...。というテーマでした。
60万人が利用。石原伸晃銀(56)は「エイリアン」と...。
医療における、人間の尊厳やQOL(生活の質)が問われるようになって久しい。流行のエンディングノートには、自分の最後に延命治療を行うかどうかについて書くように推奨されておるが、多くの人が「延命治療は望まない」という。だがもし、それが愛する家族だったら、あなたは容易にそれを受け入れられるだろうか。日本で60万人もが行っているというy「胃ろう」の現実を追うと、医療の現場にいる人と家族それぞれに突きつけられた課題が浮かび上がってくる。
というイントロで、患者さんの家族に話とPEGドクターズネットワーク代表理事国際医療福祉大学病院外科教授の鈴木裕さん、たかせクリニックの高瀬義昌さん、東京特別老人ホーム「芦花ホーム」の常勤医師石飛幸三さん、草津総合病院消化器内科副部長.臨床栄養センター長の伊藤明彦さん、諏訪中央病院の名誉院長蒲田実さんらが「9割を胃から摂っても1割は口から食べるようにしたい。口から摂るというのは慶びなんです」「安易に胃ろうにするのは問題です。だからといって寝たきりだから一律に胃ろうを選択しないという考えも私は違うと思います。人それぞれに応じた対処も必要ですし、何より終末期をどう過ごすかというビジョンが重要なのです(伊藤さん)。」
「時間の長さか質かです。家族のなかでよく話し合っておくことが大事なのです。(石飛さん)」と述べています。
Posted by 大谷佳子 at 2012年05月12日 11:23 | 返信
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