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毎日が胃瘻の相談
2012年05月21日(月)
「胃瘻は絶対いやなので経鼻栄養を希望する」という家族が多く、現場は混乱している。
胃瘻とその周辺事情をを正しく伝えることは意外に難しいと感じる日々だ。
以下、相談者の許可を得て今日届いたメールを転載させていただく。
だいたいこんな感じの質問が多い。
答えはみなさまに考えて頂きたい。
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長尾先生
初めてメールさせていただいております。
知り合いから信頼できるドクターとお聞きし、
いつもHPを拝見させていただいております。
今回、父のことで相談させて下さい。
今年1月6日から肺炎で急性期の病院で入院しています。
肺化膿症で手術できず誤嚥となり、食事ができなくなり悩んだ挙句、
本人の意思を確認し鼻からのチューブで栄養を取っている状態です。
一時は下痢になり、脱水症状となり腎不全とどうなることかと思いましたが、
今は落ち着き転院を勧められています。
酸素は鼻から2リットル、抗生物質は2カ月使っていません。
栄養は、ラコール200ミリを3回のみです。(かなり少ないと思うのですが・・・)
主治医は、チューブを抜いたりしないし、栄養が吸収できているので、
胃ろうはせずに、このままの方が良いと仰っています。
私と母はそのつもりで、ケースワーカーさんに近くの4つの病院を希望しました。
ところが、1.改装するので個室しか空いていない。
2.胃ろうにしないと入院はできないと面談さえ断られました。
3.面談し、希望するなら受け入れると言われました。
ただし、障害型なので将来胃ろうをした上で、
施設への転院を勧められました。
4.条件をだされました。以下で良ければ面談をするとのことでした。
・入院当初、興奮した場合は、個室対応とする。
拘束をしても構わない
精神安定剤を増量するかもしれない
胃ろうを検討
私は以上の病院の現状に驚くとともに、落胆しました。
長い間、懸命に働き社会に貢献してきた父が、肺炎になり鼻からの栄養チューブを勧められ、
胃ろうにさせ、寝たきりにさせ、尊厳はどこへいくのか。
今は、返事もするし、”おはよう”とか”帰ってええで”とか、”ええよ”とか
”はよ、しろ”とか聞き取れ、
どのような状態になるのか。
また、今の主治医はチューブで対応できているので、胃ろうにする必要はないと仰っているのに。
父は82歳、母は81歳で毎日病院に通っています。
私は、別居しているため、週に何度か2時間かけて通っています。
父の尊厳を保ち、残り少ない生を穏やかに、また父と母の穏やかな時間を少しでも作るには、
お忙しい中、何かアドバイスをいただければ幸いです。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
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答えは、胃瘻にしてください、のひとことだ。
胃瘻のほうがまだましなのです。
口腔ケア、嚥下リハもしてください。
夜に往診していたら、また別のとことから同様の相談あり。
その病院でも、鼻からのチューブ栄養を勧められたと。
主治医も鼻からのほうが絶対いいと。
レスパイト入院が、長期入院に。
神経難病なので胃瘻の予定が、経鼻に。
在宅継続の予定が、病院を転々と・・・
胃瘻を伝える本を書かねば。
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