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元々、医者といえば総合医
2012年05月22日(火)
総合医議論が、迷走している。
元々、医者といえば総合医だった。
総合医という「専門医」の肩書なぞ必要ない。
総合医認定試験などをやるから、総合医がおかしくなる。
全員がまず総合医を目指すべきなのだ。総合医は最低限。
その上に専門医がある。
そのための新臨床研修医制度じゃなかったのか。
研修が終われば総合医じゃなかったのか。
ついでにいうなら、その後は大学の医局で専門性を学べばいい。
専門医のほうが特殊な医者であって
普通に医者といえば総合医である。
在宅医療という看板は掲げていたくても往診ぐらいは普通にする。
いつまでこんな堂々巡りの議論をやっているのか?
こんなもたもたやっていたんじゃ、2025年問題に間に合わないよ。
橋下氏ではないが、求められるのはスピード感では。
診療報酬も肩書も要らない。
世の中に、総合医というものがあることが
国民に認知してもらえればいい。
国民目線から言えばただそれだけ。
なんなら市民に決めてもらえばどうか。
NPOに総合医かどうか決めてもらえばいい。
もちろん、総合医は専門医を兼ね備える。
政治も医学界、医師会も機能不全?
専門医の在り方に関する検討会専門医は「スーパードクター」にあらず
中立的第三者機関で認証、総合医も基本領域に、論点項目素案
2012年5月19日 橋本佳子(m3.com編集長)
厚生労働省の「専門医の在り方に関する検討会」(座長:高久史麿日本医学
会会長)の第7回会議が5月18日に開催され、「論点項目」(素案)について議
論した。
「論点項目」(素案)では、「専門医」を「神の手を持つ医師」や「スーパー
ドクター」ではなく、「それぞれの診療領域において十分な経験を持ち、安心・
安全で標準的な医療を提供できる医師」と定義。その上で、専門医制度の質保
障のほか、医師の地域偏在や診療科偏在の是正などを進めるために、「専門医
の認定を学会から独立した中立的な第三者機関が実施する」方針を打ち出して
いるのが特徴だ。
専門医制度については「二段階制」、つまり、18の診療領域を基本領域とし
て、その専門医を取得した上でサブスペシャリティの専門医を取得する仕組み
を提言。さらに、「総合医」あるいは「総合診療医」を、既存の基本領域に追
加すべきだとしているのがポイントだ。
今年8月までに数回会議を開き、中間取りまとめを行う方針。会議後、厚労
省医政局医事課長の田原克志氏は、「基本的な方向性については了解が得られ
た」との認識を示している。
座長の高久史麿日本医学会会長は、総合医を医療費削減などの問題とは切り離
して議論すべきだと指摘。
「総合医の専門医と臓器別専門医は同列」
「論点項目」(素案)は、既に専門医を取得している医師ではなく、これか
ら専門医を取得する医師を念頭にしている。田原氏の指摘のように、専門医を
認定する中立的第三者機関の設置や、総合医を基本領域の一つとして位置付け
ることについては支持が得られた。ただ、「総合医」「総合診療医」などの用
語については意見が分かれた。
虎の門病院院長の山口徹氏は、「学会認定ではなく、第三者機関が認定する
新しい制度を作ることには異論は出なかった。これは長年の課題で、第三者機
関をスタートすることには合意が得られている。医療界のほか、医療を受ける
側も参加する、第三者機関の設立を早く進めてもらいたい」と要望。これを受
け、高久座長は、「最終報告書には、第三者機関のこともある程度、盛り込む
べき」とコメントした。
また、総合医について、日本専門医制評価・認定機構理事長の池田康夫氏は、
「総合医が一つの専門医であることについては、合意が得られた。総合医の専
門医は、臓器別の専門医と上下関係にあるわけではなく、同列の形で作る必要
がある」との考えを表明。国立病院機構理事長の桐野高明氏も、「ヨーロッパ
では、総合的な診療を行う医師の身分は低いが、日本ではそれは馴染まない」
と池田氏の意見を支持、「基本領域の一つとして、位置付けることは、ある意
味、画期的なこと」と述べた。
総合医の名称問題について、「かかりつけ医と総合医は、同じ。一方、若い
医師は総合診療医を目指して養成するよう、区別することを日医は提言してい
るが、いまだに混乱している」と指摘したのは、日本医師会常任理事の高杉敬
久氏。要は、勤務医時代に培った専門性を持って開業し、その後、裾野を広げ、
総合的な診療を行う開業医が総合医であり、研修医から一定のカリキュラムを
経て養成するのが総合診療医という解釈だ。
これに対し、聖路加国際病院院長の福井次矢氏は、プライマリケア関連の学
会などでは、「総合医」としてすそ野の広さを身に付けた後、病院で仕事をす
る場合には、「病院総合医」、一方、開業した場合には、「家庭医」になると
いう、二段階の制度を想定していると説明。「総合診療医」は、ホスピタリス
ト(病院総合医)に相当する言葉であるとした。さらに、「従来の専門医は、
狭い範囲を深く診る。一方、総合医は、幅広く診ることができる医師であり、
その専門性を評価してもらいたい。幅広く診る能力は、狭い領域を深く診るこ
とと同等の専門性である」と持論を展開、総合医を専門医として確立すること
への理解を求めた(『総合医が必要な四つの理由』を参照)。
そのほか、様々な視点から総合医をめぐる発言がなされたが、高久座長は、
名称については、「総合医の名称の問題は重要だが、本質的な問題ではない」
と述べ、総合医にするか、総合診療医にするか、意見の一致を見なかった場合
には、「総合(診療)医」などと記載することも選択肢であるとした。
さらに、高久座長は、総合医や専門医をめぐる問題について、(1)総合医
が、診療報酬の人頭払いや医療費削減と結びつけられて議論されるのは問題、
(2)一般的な疾患は総合医が、専門的な疾患については専門医が診るという
仕組みを、一般国民にも理解してもらう、(3)地域ごとに、専門医の偏在を
コントロールできる仕組みを作る――などの必要性を指摘。さらに、「臨床研
修が必修化され、2年間のプライマリケア教育を行うことを試みたが、各診療
科の専門医を回っても、総合医の研修にはならない。また3日間で500問を説く
ことが求められる今の国家試験は、医学生の臨床実習の質向上の阻害要因にな
っている」などの問題意識も述べ、国家試験や臨床研修の問題も報告書に盛り
込む意向を示した。
専門医の在り方に関する検討会は、8月に中間取りまとめを行い、2012年度末
に報告書を出す予定。
「医学教育はここ10年で変革」
18日の検討会では、東京医科歯科大学の全国共同利用施設医歯学教育システ
ムセンタ―長の奈良信雄氏と、日本病理学会理事長の深山正久氏へのヒアリン
グも行われた。
奈良氏は、「日本の医学教育は、ここ10年で変わってきた」と紹介。以前、
元東大客員教授の米国のある医師から、「日本の医学教育はガラパゴス」と言
われた経験があるという。「日本の医学教育が劣っているわけではなく、欧米
に比べてユニークである、また臨床実習については劣っているという視点だっ
た」(奈良氏)。
しかし、2001年にモデル・コア・カリキュラムが導入されて以降、(1)大
講堂ではなく、少人数のチュートリアル教育の普及、(2)臨床実習は、見学
型から診療参加型に変化、(3)カリキュラムの改変――など、医学教育の改
革が進んできたという。
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この記事へのコメント
田舎では、みな普通に総合医です。消化器外科畑出身ですが、生活習慣病、整形領域、小児(乳児はお断りします)来院した方は一応全部診ますよ。。。。。さすがに婦人科は来ませんが、偶然エコーで卵巣癌見つけたりはしますがね。。。。外科専門医?消化器外科専門医??役にも立ちませんね~~~~(T_T/)
Posted by 田舎の開業医 at 2012年05月22日 03:08 | 返信
■普通に医者といえば総合医である。
→そう思います。一般医というか、十分なプライマリケアは担当しつつ
鑑別診断で、この状態がその科の専門医の検査や治療が必要か判断し、つなぐ立場。
それが専門医より劣る立場ではないとする長尾先生のご意見に賛成します。
■総合医は専門医を兼ね備える。
→? 即イコールではないのでは。
総合医として臨床経験を積んで、
研修医に鑑別診断の指導が出来るような総合医なら、
総合診療の専門医と言えるでしょうが。
他の専門医と同じく、一定の臨床経験ののち試験があっても良いと思います。
でも今このことは(科名の標榜はともかく)一応曲がりなりにも実行されているのでは
ありませんか。
一般市民には、医療業界の縄張り争い的にも映りますが。
お医者様のプライドのせいでしょうか・・・
Posted by 梨木 at 2012年05月22日 05:54 | 返信
済みません、良く知らないのに、知ったかぶりで、申しあげてしまいました。
総合医とは、NHKの”ドクターG”に出演なさって、若いインターンを指導なさっている、病院の内科医長さんのような方かと、勘違いしていました。
失礼な事を申し上げたかも知れません。お詫びします。
Posted by 大谷佳子 at 2012年05月23日 01:20 | 返信
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