このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com

働きたいけど仕事が無い老人

2012年06月09日(土)

土曜日も外来患者さんが多い。
その中で、仕事が無くて辛い、と嘆く老人の話を聞いていた。
暇というストレスから過食になり、糖尿病が悪化していた。
2つの応援
クリックお願いします!
   →   人気ブログランキングへ    →   にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ
 
 

「働きたいけれど仕事が無い!」

務めていた小さな会社が倒産。
駐車場管理の仕事をみつけて細々とアルバイトの日々。
しかし、その仕事すら無くなった!

そのショックから、過食になり、激太り。
糖尿病は一気に悪化し、インスリン注射へ・・・

彼女は、悔しそうに言い訳をしていた。
「四つん這いになっても、仕事をしていたいのに・・・」

私なんかに言っても仕方がないのに。
しかし、こうして書くことで世の中に拡散しておこう。

老人の就労問題は大切だと思った。
彼女はまだ61歳。
正確にはまだまだ老人ではない。


早晩、糖尿病から認知症になりそうだな、と思いながら眺めていたら
「私、ちょっと認知症が入っているかも?」と自分で言われたのでビックリ。

しかし
「ワタシ、死ぬまで介護保険のお世話なんかになれへんで。
そやにに、毎月、沢山保険料取られて、腹立つわ!」

こうして、貧困⇒生保⇒要介護になっていくのだろう。
いくらあがいても、社会の濁流には逆らえない。

photo80.JPG やはり、社会保障も大切だが、
いつまでも働く社会環境を作ればいいのでは。

介護施設、ホームヘルパーなど、老人福祉・介護は
老人だけで賄うようにすればどうだろうか。
若者は、2割程度にとどめる。

老人が老人を介護して悪いのか?
食事、排泄、移動、できる範囲でやってもらってもいいのでは。
こうして2025年問題を乗り切る奇策など、誰も相手にされないか・・・




 

2つのランキングに参加しています。両方クリックお願い致します。皆様の応援が日々ブログを書く原動力になっています。

お一人、一日一票有効です。

人気ブログランキングへ ← 応援クリックお願い致します!

(ブログランキング)

にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ ← こちらもぜひ応援クリックお願い致します!

(日本ブログ村)

※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

61歳で、老人ですか?私は63歳なんです。
まあ、なんとでも、言いたまえ。長尾君!
私は、もう年寄りなので、もうすぐ、お迎えが来ます。
私が死んだら、「ああ、大谷婆さんが、あんなこと、言ってたなあ!」と懐かしく思い出して頂けたら、うれしいです。
それはともかく、年寄りの為の、年寄りによる、働き口って、もっと、造りたいですね。

Posted by 大谷 at 2012年06月10日 11:22 | 返信

大谷さんも63歳ですか・・・。同い年です。私もそりゃあ多少は体力の衰えを感じるものの決して自分が老人だなんてまだ思ってもいないのですが・・・。勝手に(笑)老人扱いされてはかないませんね。法律的には65歳という線引きはあるものの老化ほど個人差のあるものはないでしょうが・・・。第1号被保険者=老人というのも制度上だけ。「介護施設、ホームヘルパーの8割を老人の雇用に・・・」という長尾ドクターのアイデア、新しい就労支援でなかなかに面白い・・・。90代、80代のヘルパーさんが活躍しているという記事は新聞で読んだことがあります。老老介護を施設化するのですね。のんびりしていいかもしれません。若い人のように早く歩けないし、動きは緩慢だし、年寄りの気持ちはよくわかるし・・・。「移乗介護や移動介護は共倒れしちゃうから若い人、お願い!」なんて・・・。コミュニケーション?相手の声、よく聞こえないもん・・・、頷くだけ。利用者は「おちおち、任しておれない」とばかりに、かえってしっかりしたりして。今後、介護福祉士をもった老人もわんさと増えますからね。そういう人が利用者なら自分のケアプランは自分で作ってください、とお願いしたらいいです。「楽な移乗方法、食事方法、着脱方法も習ったでしょう・・・。昔取った杵柄で頑張っていただかなくちゃあ・・・」うわぁ、現実になりそうでなんだか怖~い。

Posted by 岡村ヒロ子 at 2012年06月10日 11:28 | 返信

高齢でも経済的な理由で働きたいとすれば、それはそれで何とかしてほしいと思いますが、働くと言うことは人としての誇りを持てる最良の手段だと思います。
社会の中に生き、社会の力となり、自らの力で得た収入で好きなことをする。
あくせくと働くのではなく、社会参加と言う意味も含めて、気晴らし程度の仕事があると言うのは幸せなことだと思います。

1800~1900年代に、90歳になっても尚活躍した日本資本主義の父と称えられている渋沢栄一(1840―1931)。
人生50年と言われていた時代に「40、50は洟垂れ小僧、60、70は働き盛り、90になって迎えが来たら、100まで待てと追い返せ」(正しい出典ははっきりしないようですが・・)と言ったその心意気が、今の時代にそのままあてはまることに時代を築いた人のすごさを感じます。

長尾先生が言われるように、高齢化は政府や既存の意識が造り上げた幻想。
現実の人間を見てあらゆる制度の設定をするべきだと思います。

Posted by 桜 at 2012年06月11日 08:59 | 返信

私は57歳。18歳で糖尿病と診断され、インスリン治療30年目です。糖尿が悪化した若い時期もありましたが今は平穏な生活を送っているせいか正常値です。糖尿患者は認知症になりやすい傾向があるという説は最近よく聞きますが、61歳の患者さんを診てどうして「この人認知症になりそうだな・・」と思われたのでしょうか?そこが同じ糖尿病患者として知りたいところです。問診時になにか???と思われるところがあったのでしょうか。長尾先生いわく、大体医者ははっきり検査値が出ていない時点では患者には思っていても言ってくれないです。最近私も物忘れが多くなってきているので認知症が心配で先生のブログ読んで余計に不安になってきました。でも物忘れと認知症は根本的に違うなどという巷の説を聴いては自分はまだ大丈夫と思っているのですが、患者との会話の中でこういう事を思っている先生がいること、本人が一番知りたいですがどうなんでしょうね。

Posted by さくら麻耶 at 2012年06月11日 10:36 | 返信

さくら麻耶さんのコメントは、いろいろ、反省しました。我が家では、父方の祖父が、戦争中から、貿易の仕事が全く立ち行かなくなったり、神戸の会社が空襲にあって、金庫を開けたので、中の書類が全部焼けた事をきっかけに、うつ病から、最終的には阪大で「アルツハイマー病」と診断されました。祖父の子供は皆、癌や、パーキンソン病や、腹部大動脈瘤破裂などで、亡くなっています。ところが私の母が、実家の遺伝病の心悸高進から、物忘れになって、父が死んだ、5年前に、「アルツハイマー」と宝塚の医者に診断されてしまいました。東京の順天堂医大に行きたいと思いながら、病弱なので、なかなか、PETとか、精密な検査は受けずに来てしまいました。
私も、夕食を済ませた後、心拍数がドキドキっとすると、私も認知症になるかなあと心配になります。
長尾先生のブログでの、61歳の糖尿病の女性の件は、確かに、長い文章の中で、手短に書かれているので、以前、高血糖の状態であった方が読むと、「え!」と思うかも知れませんが、このブログでは失業という社会的状況で、ストレスから、過食になって、糖尿病になってしまった女性を前にして、絶望と、怒りが何に対して向かって行って良いのか、分からない気持ちだったと思います。
私も、高校時代の恩師に勧められて、ブログを書いているのですが、どなたかが読まれて、不愉快に思っていらっしゃるかもしれないと思います。
長尾先生がブログで、鍼灸師の件や、61歳が老人と言うのは、私もブログで、長尾先生を傷つけているからなんです。人の心の中にズカズカ、入ってはいけないなあと反省しました。
また、血糖値が高い方が「アルツハイマーになる危険性がある」という仮説に、一段と困惑されていることに初めて気がつきました。さくら麻耶さんの文章は、明瞭で良くわかります。長尾先生共々、どうかお許し下さって、これからも、懲りずに、ブログを見て下さい。そうは申しましても、明日から、また長尾先生とは汚い、バトルを繰り広げるのですけど。お元気で、お過ごし下さい。

Posted by 大谷佳子 at 2012年06月12日 03:59 | 返信

コメントする

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com


過去の日記一覧

ひとりも、死なせへん

安楽死特区

糖尿病と膵臓がん

病気の9割は歩くだけで治るPART2

男の孤独死

痛い在宅医

歩き方で人生が変わる

薬のやめどき

痛くない死に方

医者通いせずに90歳まで元気で生きる人の7つの習慣

認知症は歩くだけで良くなる

がんは人生を二度生きられる

親の老いを受け入れる

認知症の薬をやめると認知症がよくなる人がいるって本当ですか?

病気の9割は歩くだけで治る!

その医者のかかり方は損です

長尾先生、近藤誠理論のどこが間違っているのですか

家族よ、ボケと闘うな!

ばあちゃん、介護施設を間違えたらもっとボケるで!

抗がん剤 10の「やめどき」

「平穏死」10の条件

胃ろうという選択、しない選択

  • にほんブログ村 病気ブログ 医療・医者へ