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俺を待って、死んだ・・・
2012年06月24日(日)
スイス、イタリアから家に帰らず、東京へ直行し、会議や仕事に埋没。
夕食を食べていたら、まだ若い終末期の患者さんから携帯電話が鳴った。
ドキっとしながら出ると、なんと本人からだった。
「さいごに、長尾先生にお礼を言いたくて・・・」
「ほんとうに、ありがとうございました・・・」
途切れ途切れの言葉に声を失った。
もう新幹線の終電も無い。
「明日1番の新幹線で帰るから、それまで死んだらあかんで!」
「・・・」
朝一番に訪問すると、半分、白目をむいていた。
なんだか、うなされている。
「せん妄かな?」
「苦しいのかな?」
と思いながら見ていた。
せん妄では、なかった。
私に一生懸命、お礼を言ってくれていたのだ。
言葉にならない言葉で、私に懸命にお礼を言ってくれている!
外来は、無茶苦茶忙しい。
なんで、こんなに多いのか?
特に、最後になればなるほど、大変な患者さんが続く。
やたら難しい初診も多い。
がんや珍しい病気も。
とにかく忙しくて、死にそう!
夜に予定されていた東京での勉強会には行けなくなった。
あの患者さんがいるので、今夜は動けない。
私のカンは、時々、当たる。
と思ったところに、今度は、ご家族からの電話が鳴る。
看護師さんに先に行ってもらった。
全ての外来を終えて、急いで伺うと、死に化粧の途中。
家族、親戚が集まり、お祭りムード。
みんな泣きながら、笑っている。
私も、調子に乗って、冗談を連発。
なにせ、私も家族も、寝ていないのだ。
こんな大往生。
病院の先生には絶対に信じてもらえない。
ご家族も、自宅で看取れて大満足。
あれほど心配していた、腹水の悩みも
自宅に戻ってから一切無かった。
思ったより、ずっと平穏で長生きした。
麻薬も要らなかった。
最期まで食べていた。
管も何も無い。
ああ、こんな話、講演で何百回しても病院の先生には信じてもらえない。
私が話した時点で、胡散臭い話になるだけ。
映像で見せるしかないが、それはできない。
平穏死・・・
今度出る平穏死の本を、ささげたい。
ありがとう、待っててくれて。
そして、待たせて、ごめんなさい。
「ほんとうに、ありがとうございました・・・」
途切れ途切れの言葉に声を失った。
もう新幹線の終電も無い。
「明日1番の新幹線で帰るから、それまで死んだらあかんで!」
「・・・」
朝一番に訪問すると、半分、白目をむいていた。
なんだか、うなされている。
「せん妄かな?」
「苦しいのかな?」
と思いながら見ていた。
せん妄では、なかった。
私に一生懸命、お礼を言ってくれていたのだ。
言葉にならない言葉で、私に懸命にお礼を言ってくれている!
外来は、無茶苦茶忙しい。
なんで、こんなに多いのか?
特に、最後になればなるほど、大変な患者さんが続く。
やたら難しい初診も多い。
がんや珍しい病気も。
とにかく忙しくて、死にそう!
夜に予定されていた東京での勉強会には行けなくなった。
あの患者さんがいるので、今夜は動けない。
私のカンは、時々、当たる。
と思ったところに、今度は、ご家族からの電話が鳴る。
看護師さんに先に行ってもらった。
全ての外来を終えて、急いで伺うと、死に化粧の途中。
家族、親戚が集まり、お祭りムード。
みんな泣きながら、笑っている。
私も、調子に乗って、冗談を連発。
なにせ、私も家族も、寝ていないのだ。
こんな大往生。
病院の先生には絶対に信じてもらえない。
ご家族も、自宅で看取れて大満足。
あれほど心配していた、腹水の悩みも
自宅に戻ってから一切無かった。
思ったより、ずっと平穏で長生きした。
麻薬も要らなかった。
最期まで食べていた。
管も何も無い。
ああ、こんな話、講演で何百回しても病院の先生には信じてもらえない。
私が話した時点で、胡散臭い話になるだけ。
映像で見せるしかないが、それはできない。
平穏死・・・
今度出る平穏死の本を、ささげたい。
ありがとう、待っててくれて。
そして、待たせて、ごめんなさい。
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この記事へのコメント
「先生にお礼を言わないと死ねない」と先生のお帰りを待ちきちんとあいさつをして彼女は逝ってしまいました。最後まで食べ最後まで意識があり最後まで介助でトイレができました。自分は食べれなくても家族、客人がそばで食べてる事を喜んで見てくれてました。ベットのそばで孫達が泣いたり遊んだりを嬉しそうに見てました。桜の花見が出来ました。友人と一泊旅行もできました。病院のように最後までいろんなチューブにつながれてたらこの様には行きませんでした。長尾先生に出会い、家族、姉妹の介護で自宅での平穏死が出来たこと本当に彼女は幸せでした。先生ありがとうございました。
Posted by 鈴木 とみ子 at 2012年07月01日 04:57 | 返信
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