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胃ろうと透析の中止報道
2012年06月24日(日)
朝日新聞には、老年医学会の医者の2割が胃ろう中心の経験ありと。
一方、読売新聞には、家族の意思で透析中止も可、とちょっと変な記事が出ていた。
一方、透析中止報道は初出?
家族の意思ではなく、本人の意思を尊重と書くべきだと思うが・・・
胃ろう指針を学会整備 医師の2割が中止経験
朝日新聞 2012/6/24
http://digital.asahi.com/articles/TKY201206230624.html?ref=comkiji_txt_end
高齢者医療を担う医師の2人に1人が、過去1年間に胃ろうなどの人工栄養法を途中で中止したり、最初から差し控えたりしていたことが、朝日新聞社と日本老年医学会の共同調査でわかった。中止を経験した医師だけでも2割いた。患者・家族の希望などが理由だ。同学会は27日、胃ろうなどの開始や中止までの手順などを盛り込んだ指針を公表する。
胃ろうの目的は、自分の口で食事をとれなくなった患者が、回復するまでの栄養補給だ。本人の不快感が少ない上、介護者が手入れしやすく、導入数が増えた。厚生労働省研究班の調査では、胃ろうにした認知症の高齢者約1千人の半数が、847日以上、生存していた。一方で、回復の見込みや患者・家族の事情を考慮せずに使うケースも増加。意識もないまま、寝たきり状態が長く続く高齢者の存在が問題になった。
今回、朝日新聞は同学会と共同で、終末期の高齢者への人工栄養の実態を探るため、同学会の医師会員4440人を対象に6月上旬、アンケートを送り、1千人(回答率23%)から回答を得た。この結果、過去1年間に、胃ろうなどの人工栄養を中止したり、差し控えたりした経験のある医師は51%を占めた。中止は22%で、1人あたり平均で4.0回、中止していた。
中止の理由を複数回答で聞くと、「下痢や肺炎などの医学的理由」が68%と最多で、「本人の苦痛を長引かせる」が30%、「家族の希望」28%と続いた。医師側から家族に中止を提案した医師も12%いた。
最期が近づいた患者に、過剰な栄養を入れると、むくみや痰(たん)が出て、肉体的な苦痛を伴う。また、意識のないまま、死までの時間が長くなり、本人や家族が望まない延命につながることもある。胃ろうなどを中止すれば、一般的に患者は1週間から10日で亡くなる。
一方、患者側は中止を希望したが、法的、倫理的な問題があると考え、中止しなかった医師も11%いた。
また、48%の医師が差し控えを経験していた。平均で6.7回だった。家族の希望が69%で最多で、「患者の苦痛を長引かせると判断」が48%、「本人の意思を家族から伝えられた」が42%と続いた。
病院への入院時や施設への入所時に、人工栄養の導入や中止について、24%の医師が書面で意思を確認していた。
同学会の指針は、人工栄養法について、患者本人や家族の意思を尊重し、支援するのが目的。状況により中止や差し控えも選択肢となる手順を示す。
終末期の人工透析、家族意向で中止も…学会提言
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20120623-OYT1T00744.htm?from=top
重い慢性腎不全の患者が受ける人工透析について、日本透析医学会(理事長・秋沢忠男昭和大教授)は、終末期の患者家族が希望した場合などについて、透析の中止や開始の見合わせも可能とする提言をまとめた。23日、札幌市で開かれた同学会総会で明らかにした。
(2012年6月24日15時34分 読売新聞)
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この記事へのコメント
うーんねぇ
Posted by あたる at 2012年06月25日 01:17 | 返信
私は、朝日新聞の記事だけしか読んでいませんでした。
でも、素直に長尾先生を始め、多数の医師の方々のおかげで、「胃瘻問題」が表に出て、議論の対象になったことを、心より、感謝申し上げています。
都会と地方、医療関係者の意識のあり方で、まだまだ、全ての方が、理想通りに行くことができるのは、時間がかかるのでしょうけど、患者の立場に立って頂ける臨床医が、あちこちいらっしゃるのだなあと、思いました。
でも、お話を聞けば聞くほど、むつかしい問題も、あるなあと思います。
今後とも、長尾先生の御活躍と「尊厳死(平穏死?)を考える会」の発展をお祈り申し上げます。
Posted by 大谷佳子 at 2012年06月26日 03:25 | 返信
6月28-30日の日本老年医学会のシンポジウムに参加してきました。討論は白熱しました。それぞれの考え、思い、死生観があり、一律の答えはだせないと思いました。やはり、本人・家族。医療者のコミュニケーションから個別に答えを見つけるしかないですね。
Posted by chintao at 2012年06月30日 10:32 | 返信
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