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社会保障・税一体改革が目指すもの

2012年06月28日(木)

1年ぶりに、政府の責任者である香取照幸氏(厚労省政策統括官)の講演を拝聴。
医療・介護がこれから何を目指すのか、最前列で勉強した。
キーワードは、機能分化、サ高住、単身世帯、慢性期医療、医療費の自然増。
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日慢協の理事会、総会に引き続いての勉強会。

香取氏の話を伺うのは、1年ぶり。
終末期医療や在宅医療の話をもう少し聞きたかった。


社会保障制度改革推進法案のポイント
 by 香取照幸氏

 

・社会保障制度に関しては、与野党で対立点が無い。

一番あるのは年金くらい。

後期高齢者医療制度は、やや議論があるが、

現状が定着してきている。

介護保険も現行制度維持。

 

第6条 個人の尊厳と患者の意思を尊重する。

 

・ 医療の自己負担、低い。

  対GDP比で見ると8%と世界最低

  アメリカは15%。

 自己負担率は15%

 ただし日本は保険外医療が無い点を忘れてはいけない。

 医療をここまで保険でカバーしている国は他に無い。

 医療をコントロールするには、自己負担しかない。

 

・年金は前回改正でマクロスライドを導入。

年金は、キャップをかけた。

これがあるので年金は破綻しない。

破綻しないように作った。

破綻するとしたら、医療介護。

実態のニーズ・

 

・年金はほとんど増えない。(1,2倍)

増えるのは、医療と介護。(医療は1.5倍、介護は2.2倍へ)

問題は、医療介護であることは知られていない。

 

2025年には、人口の10%が減る。

 

65歳以下と以上の人口の割合

2005年 3人で1人

2030年 7人で一人

2055年 1.2人で一人となる


・慢性疾患が増える。

受療機関の長期化

要介護期間の伸長

 

・医療内容の高度化

治療可能な疾病の増加。

 

・世界中どこの国もGDP+2%、伸びている、

=これを医療費の自然増という。

医療の高度化、医療技術の進歩、に伴うもの。

 

コストは上がるが、社会的な利益は出している。

 

・家族構成により介護コストが違う。

夫婦で20万。

離婚すると10万になるが

それで生きていけるか?

単身者が増えると、公的介護コストが増える。

 

・単身世帯は、インフォーマルな援助がないとダメ

 

・高齢者の7割が、単身者になる。

 仮設住宅と同じような世界になる。

 

・高齢者は都会で増える。(これから増える高齢者の6割は都会の高齢者)

 田舎は老人は増えない。

 

アメリカの病院の3分の1、
4分の1

 

医者に比べたら、看護師は足りている。

 

・病床数は多く、入院期間が長く

 医者や看護師が少ないのが日本の特徴。

 

・居住系施設(特定施設)が絶対的に足りない。

 

1980年代は、すべてが社会的入院の問題だった。

 

19990年代から、医療と介護の機能分化が始まった。

 

職員の数を倍にすると、平均在院日数は半分になる。

 

10日を7日にやろうと思ったら

職員を3倍にする必要がある。

 

病院が患者が選ぶ⇒患者が病院を選ぶ時代へ。

 

・選択と集中

・機能分化と連携

 

・地域包括ケアの図の中に、地域の病院が抜けている。

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この記事へのコメント

「・地域包括ケアの図の中に、地域の病院が抜けている。」ホントにそのとおりだと思います。政府のやることは後手後手の手落ちばっかりです(怒)

Posted by アイ at 2012年06月28日 12:27 | 返信

「医療をコントロールするには、自己負担しかない」
自己負担は、確かに病院に行く回数を減らします。私は(やっとこさオバマ・ケアが通ったこの国の中では)恵まれた保険に入っているほうだと思います。でも、診察費が一般的に半端なく高額!!!なので、病院に行くべきかどうかとてもとても慎重に考えます。(例えば、先日の10分の診察と血液検査の原価は3万円ぐらいでした。保険のカバー率は入っている保険により違うのですが、請求書が来るたびにドキドキします。)
ということを4年ぐらいやっていたら、風邪はお医者さんに行かなくても休息をとって治すか、症状がひどければ市販薬でなんとかする、で十分だと実感するようになりました。日本にいたときには疑いもなく病院に行っていたのですが(笑)。お医者さんによる「治療」が必要なものは、一般に日本で考えられているより少ないのかもしれません。

Posted by 匿名 at 2012年06月30日 12:57 | 返信

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