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男、還暦、タバコは腹部大動脈瘤
2012年09月02日(日)
身につまされることが多い病気だ。
早く見つけて、4~5cm以上は手術したほうがいい。
AAA(スリーA、腹部大動脈りゅう)の病態と治療
司馬遼太郎もアインシュタインも
AAAで亡くなった。
高齢者人口4000万人のうち
女性1%
男性8%が、AAAを有している。
男女合わせると5%=200万人のAAA患者がいる
破裂した場合、生きて病院に到着する確率は50%。
さらに到着した患者の半数は、院内死亡。
すなわち、破裂したら75%が死ぬ。
今時、25%しか助からない病気があるものか。
予防的処置が大切だ。
AAAは大半が無症状。
大動脈の一部または全周が1.5倍以上に拡張する病気。
通常は、1.5cm程度。
たとえ3cmでも定期フォローすることが大切だ、
CAD(心血管病)との関連が深い。
CADの14%にAAAが合併する。
CADを見たらAAAを疑う。
カテーテルをしても喫煙している人が最も危ない。
3cmのAAAは、年に0.3cmづつ大きくなる。
5cmは、年に0.5cmずつ大きくなる。
大きいほど増大速度が速くなる。
腹部の触診で見つける。
分岐部は臍の高さ
腎動脈分岐部=臍と剣状突起の中間
その部分をしっかり触ることが重要。
在宅ならその場で携帯エコーをして見つける。
推定破裂率 5cmでは、年5%
5cm以上のAAAが5年以内に破裂する確率は25%
7cmだと 75%に跳ね上がる。
大きいほど破裂し易い。
大きくなったら早期に外科に紹介することが大切。
60歳、高血圧、喫煙とくれば、AAA.
一度は触診とエコーをすべきだ。
還暦が来たら一度は腹部エコーをして悪いことは無い。
破裂したら手術しても半数は助からない
この成績は20年間変わらない。
大半は、腎動脈以下のAAA。
AAAのリスク評価
破裂のリスク
・大きさ
・紡錘状<のう状
・女性は、男性より3倍破裂リスクが高い。
手術適応
・4~5cm以上が手術適応
・半年に5mm以上大きくなるのも適応。
・腰痛などの症状があるものも。
外科手術
・人工血管置換術 確率されている。
85歳以上はハイリスク
開腹歴があれば手術しにくい。
・大動脈ステントグラフト内挿術(EVAR)
1995年 欧州で発売開始
2006年 日本での承認
EVARの利点
・低侵襲的手術
・高齢者や忙しい人に向いている
・長期成績もいい
EVARの欠点
動脈瘤を空置する、ことが欠点。
よって一生の経過観察が必要。
ステントはワンセット150万円
Enderant(エンデラント)というステント
エンドリークの分類(1から5)
大動脈と瘤との交通ができることがある。
ハイブリット手術室において
大腿動脈を切開する
手術時間は、1時間~1時間半と短い。
翌術から歩ける
欧米では、2004年にEVARが逆転
日本においては、2010年 手術が3割
破裂前に治療する
EVARが登場した
1年以上の余命があればWVARをやる。
しかしいったい何歳までやるのか?
余命って何だ?
認知症も適応か?
そこは話し合いになる。
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