６名の死亡者は、全員、胃ろう患者さんだったと聞いた。
死因は、誤嚥性肺炎とも報じられていた。

おそらく、嘔吐下痢で全身状態が低下して、吐物を誤嚥したか、
誤嚥しやすい状態になったのだろうか。
あるいは口腔内の唾液か、逆流した栄養剤を御縁したのだろうか。

全国各地の病院や施設で同時多発的におきた、同じような報道が流れている。
犠牲になられた方には、ご冥福を申し上げたい。
お正月までもう一歩だったのに、残念だ。

よく胃ろうにしたら誤嚥性肺炎は起こらないと思われている
医療者や市民がおられるが、これは間違いである。
おそらく食べているほうが、誤嚥性肺炎はむしろ起しにくいと考える。

このあたりの詳細は、拙書「胃ろうという選択、しない選択」に書いたので参照してほしい。

いずれにせよ、胃ろうにしたら安心とか、
胃ろうにしたからもう死なない、というのは勘違いだ。

私にしたら、胃ろうが入っていること自体、
何が起きてもしょうがない状態である、と思う。
一応は覚悟しておいてくださいね、という状態ということになる。

６人が死亡した病院の管理体制が悪いように、マスコミが叩くが、
それはちょっと違うと思う。

まさか、警察に通報して、ノロウイルスを逮捕してもらうわけでもないだろう。
ノロウイルスは、うつる時は、うつる。

病院や施設は感染症対策をしているが、１００％予防は無理だ。
人の出入りがあるから、集団感染しやすい。
最低でも介護者が出入りする。

繰り返しになるが、
”やまいの院”では、そのようなことが起こって当たり前なのだ。
酷な話になるかもしれないが、”やまいの院”ではそれも覚悟の上なのだ。

”やまいの院”に預けるということは、それも覚悟の上といえば、言い過ぎか。
なにせ、”やまいの院”なのだから、集団感染が起こって当たり前なのだ。

それがイヤなら、”やまいの院”には、むやみやたらと近ずかないか、
そうなってもいいと思える”やまいの院”に入ることを提案したい。