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地域包括ケアの中での骨粗しょう症戦略

2013年02月24日(日)

今日は、骨粗しょう症研究会でシンポジストを務めた。
「平穏死・10の条件」に書いたように、転倒・骨折防止は、平穏死の大切な条件だ。
骨粗の最新の治療戦略を勉強したが、私はこれを地域包括ケアでやるべきだと思った。
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ロコモ対策は、医療と介護の連携が必須。
ここでも多職種連携がキーワードとなる。
メタボ対策よりロコモ対策だと思った。

欧米では、予防政策が成果を出している。
日本はどうか。
これから、我々がどう取り組むかにかかっている。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

多職種連携の中での骨粗しょう症診療
聖隷浜松病院 整形外科部長 森諭史先生

 

メタボからロコモへ

 

ロコモは、寝たきりの原因としてメタボと並んで高い。

もしかしたら、より高いかも。

 

メタボの認知率=ほぼ100%

一方、ロコモの認知率=17.3%

これを80%まで上げるのが目標。

 

大腿骨頚部骨折は年々増加している。

これを減少させるのが究極の目標となる。

 

50歳の人のライフタイムリスク、

生涯に椎体骨折する確率は 女性、37%

 

椎体骨折から大腿骨頚部骨折が起きるまでのタイムスパン。

15~20年間もある。

その間にどう介入するか。

 

骨粗しょう症患者は1200万人いる。

しかし治療している患者は250万人

6人に一人しか治療していない。

 

既存の椎体骨折は続く骨折がある可能性が高い。

Fracture cascade

=ドミノ

 

骨折率と死亡率は比例する。

 

椎体骨折はの3分の2は、臨床症状を伴わない。

 

骨折と変形

・形態骨折=既存骨折、新規骨折、臨床骨折

・骨折=不顕性骨折 occult fracture

 

骨折の診断

SQ法による評価

MRIの矢状断画像でも診断できる

MRIで骨折を早期診断することも大切。

 

静岡県の大腿骨近位部骨折の連携パスはかなり広域をカバー

9病院(急性期)と15病院(回復期)と73医院から構成されている。

 

200人の大腿骨近位部骨折を分析したところ

薬物治療を受けているひとは16%しかいなかった。

再骨折患者の治療は71%に行われていた。

 

骨折治療と骨粗しょう治療がマッチしていない現実。

 

連携パスの課題。

骨折治療後の運動療法と

薬物療法が課題。

 

フィンランドでは頚部骨折の頻度が落ちている。

ビスフォスの効果?

社会的浸透の結果?

 

大腿骨骨折後のビスフォス投与が大切。

ビス剤での再骨折予防が大切。

急性期病院からのビス剤投与開始が大切

 

アレンドロネートの

・ゼリー剤

・腸容剤

・マンスリー製剤

・半年に1回の製剤も出る予定

 

2025年には、年1回の骨粗の予防注射の時代が来る?

 

VDは、骨以外に筋肉にも作用する。

VDは、転倒を予防する。(37%)

 

頚部骨折の既往がある人は

VDとビス剤の併用が良い。

 

年齢でいうと

前半は、SERM

後半は、BISが主役となる。

 

高齢者の運動療法の問題点

1 転倒リスク

2 心肺機能

3 エビデンスはあるか?

 

開眼片足立ち15秒以上できない人=虚弱高齢者

 

片足立ち1日3回

膝のストレッチ1日2回を励行させると、

 

片足立位時間が

7秒→17秒に伸びた!

 

簡単な運動でも

虚弱高齢者には健常者以上の効果が上がる。

 

Bermuda Triangle

患者が医療の枠の外に出てしまう。

またある日突然、介護施設から急性期病院に骨折で出現する。

 

病診連携パスの利用率が悪い(20%)のが課題。

整形外科医がメインのパスになっているため。

要介護3、4が多い。

行き先をケアマネが決めている=恐ろしいこと

 

英国におけるリエゾンサービスの取り組み

整形外科学会と老年医学会の取り組み

1 2003年、早期介入

2 2007年には国がデータベースを作成した

3 骨折リエゾンサービス

 

多職種連携

OLS(骨粗リエゾンサービス)

 

顎骨壊死について

オトガイ部の知覚異常から、

 

BP剤は3年以内に休薬が必要な場合がある。

休薬に関しては、ICが必要。

 

歯科治療前の休薬 

3ケ月間の休薬期間が必要

 

顎骨壊死の確率は

ゴルフのホールインワンの確率と同じ。

=10万人に1人

 

LIFE  is  motion(人生は動くこと)

 

 

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この記事へのコメント

父の場合は、ハルシオンを服用していましたので、転倒し易かったのです。
私は、アルファカルシドール0.6を、貰っています。
介護支援協会の紹介で、「転倒防止委員会」とかいう、東大の何とかって言う教授のセミナーで、二日間、明石の神戸学院大学に通いました。
理学療法士さんとか、介護福祉士さんとか、看護師さんとかと一緒に、転倒防止の為の、リズム体操を、水前寺清子の♪一日百歩、歩いてご覧♪という曲に合わせて作れと言われて、大変でした。膝を曲げて、立ったり座ったりする、スクワットという動作が良いそうです。
結局、皆の体操で良いのではないかと思います。

Posted by 大谷佳子 at 2013年02月24日 01:26 | 返信

ロコモって?  検索してみました。
今は大丈夫のようだけど、ロコトレっていうのしてみようかな、
ゆり(犬)たちを抱き上げて庭ドッグランに出してやったり、抱き上げて家にいれてやったり、、面倒くさいなと思うこともあるけど、スクワットになるかも!
LIFE is motion 楽しんでやりましょ♪

Posted by ゆり母 at 2013年02月24日 11:01 | 返信

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