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「死」という一文字で損をする

2013年04月23日(火)

読んで欲しい人に読んでもらえないジレンマ。
それは、本のタイトルに「死」という文字があるからだ。
たったそれだけで損をしているところもある。
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・平穏死10の条件
・平穏死から考える胃ろうという選択、しない選択
・平穏死という親孝行

「死」という文字が入ったこの3冊が、書店で売れていることは奇跡だと思う。
なぜなら、自分の周りでは、読んでもらいたい人に読んでもらえないからだ。

毎日、続々と、患者さんが旅立っていき
続々と新しい在宅患者さんとのご縁が生まれる。

もし子供が、医療者、坊主、教師、弁護士だった場合、
親の最期は大変なことになる。

一番、親孝行を間違う人種だから。
だからこそ、上の三冊の本を読んでもらいたい。

しかし、「縁起が悪い」と怒られたりで、読んでもらえない。
もちろん、本人の目に触れることも無い。

かくして、平穏死はいつも人ごと、で終わる。
書籍が肝心要のところで役に立たない場合がある。

読んでくれているのは、まだまだ死にそうにない人。(失礼!)

死にそうな人や家族には、読んでもらえず、
当分死にそうにない人に、なんとか読んでもらえる。

「死は常に他人事!」という大きな壁を乗り切れられないという
ジレンマを抱えながら、本の宣伝をしているが、どこかもったいない。

人間は、病気より、元気がいい。
死より、生がいい。

尊厳死や平穏死と言っただけで怒りだす多くの市民やお医者さんたちには、
これからは、尊厳生や平穏生とだけ、言っておこう。

「生」と「死」は表裏一体なので、どちらでもいいのだが。
しかし、「死」は良くないのが世間というものだろう。

なにせ、医療界のトップと、がん医療界のトップに
「医者が死の本など書くのはよくない」と言われてた。

ならば、損をしながらも、着々と前に進みたい。
進むしかない。






 

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この記事へのコメント

大昔の方々は疫病、自然災害で常に死と隣り合わせで生きていることを
実感しながら生きていたのでしょうね。
私自身も病を得るまで、死を意識することなく生きてきました。
あと2,3年で70歳になる身ながら、このていたらくです。
街中いたるところで、デイケア、介護支援の看板ばかりが目立つ状況においても、
死を口にすることがはばかられる現代。
先生にはマスメディアを通じ啓蒙活動にご尽力くださいますことをお願いします。

Posted by 匿名 at 2013年04月23日 09:25 | 返信

「医者が、死の本を書くのは良くない」とはおかしいですね。
死亡診断書は、お医者さんが書いて下さるものですし、昔は自宅で、家庭医に看取られて、死ぬのが、普通でした。
「近親の方がいるなら、今のうちに呼んで下さい」とか、「御臨終です」とか診断するのはお医者さんですからね。
病院で、死ぬ事が多くなってからは、「死」は縁起が悪い事になったのでしょう。
「赤毛のアン」と言う小説に、書いてあったと思うのですが「家というものは、結婚と誕生と、死を迎えてこそ、一人前の家になるのです」という言葉がありました。

Posted by 大谷佳子 at 2013年04月23日 09:50 | 返信

私の母は80歳を過ぎており、何度か救急車で病院に運ばれましたが、その都度救急処置のみにとどめ退院させ現在は小康状態を得て一人で生活しております。私は親の最期が大変になる種類の子供ですが延命処置はさせません。もとよりこれは母の希望によるものです。

Posted by 異端者 at 2013年04月23日 07:05 | 返信

長尾先生のお言葉の中にヒントが!
『最後まで尊厳生~10の条件』って、同じ意味になりませんか。
少しインパクトには欠けますけど。

Posted by 梨木 at 2013年04月23日 07:15 | 返信

「尊厳生と平穏死」って、2012年12月15日くらいに、takuさんが提案なさっていた言葉では?
最近、takuさんのコメントが、少ないですね。お元気ですか?

Posted by 大谷佳子 at 2013年04月24日 04:20 | 返信

医療・介護の現場では毎日たくさんの人が生きながら死んでいきます。
オムツ交換と処置と栄養剤注入以外に訪れる人がいない病室で、管につながれた人が少しづつ死んでいきます。
精神が死に、ずっと後になって肉体が死にます。
経営目的と医師の保身のために意味もなく、貧困なケアの中で生かされた肉体が、死ぬほどの苦痛を何年も味わったのち、その苦痛から解放されます。
死ねてよかったね。
コメディカルでしかない自分は、心の中でつぶやきます。

死に至るまでの最後の期間がそのようであれば、その死にはどんな意味づけがなされるのでしょうか。
私にはわかりません。
「尊厳生と平穏死」はそのような現実の中にいる者の切なる願いですが、現場では言葉が言葉でしかありません。
言葉を心の隅に追いやって、冷え冷えした現実に向かい合うしかありません。
自分一人の力ではどうにもならない怒りと悲しみを感じます。
世の中が大きく変わってくれることを祈っています。

Posted by taku at 2013年04月24日 11:18 | 返信

takuさん、その「貧困なケアの中で生かされた肉体が、死ぬほどの苦痛を味わったのち、その苦痛から解放される」と言う状態は、「経営目的と医師の保身のため」以外には、家族や子供の希望で「親が施設に入れられた為」でもあるのですか?
それとも、独居老人が、多いのですか?

Posted by 大谷佳子 at 2013年04月26日 03:58 | 返信

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