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ゴミ屋敷と火の不始末
2013年06月10日(月)
一定の割合で、ゴミ屋敷がある。
主は、認知症であることが多い。
6月8日(土)の産経新聞認知症ケアシリーズから転載させていただく。
産経新聞認知症シリーズ第12話 困った行動への対応
ゴミ屋敷と火の不始末 長尾和宏
在宅医療に従事していると、何百軒かに一軒のわりあいでいわゆる“ゴミ屋敷”に遭遇します。ところ狭しとモノが溢れ、“地層”のように“堆積”した上を歩くことになります。その地層が通路の壁となっている家、小動物が化石のように埋もれている家、そして真新しい排泄物を踏んでしまう家まで様々なパタンーンがあります。さらに何十匹のペットが生息する動物屋敷、趣味で収集したお宝に埋もれているお宝屋敷もあります。本人にとっては命の次に大切なお宝でも、第三者にとってはまさにゴミの山。その山の主人を調べてみるとかなりの確率で認知症であることは、経験ある在宅スタッフなら知っています。近所の方も、さすがにその景観と悪臭に困り果てています。
「断捨離」という言葉があります。たしかに、捨てることは意外と難しい。年を取れば取るほど、荷物が増えていくのが普通の人間でしょう。駅でもらったテイッシュでさえ「もったいない」と貯め込んでしまう私も、ゴミ屋敷予備軍だと自己診断しています。認知症の人に「なぜガラクタを集めるのか?」と質問しました。すると「もったいない」、「持っていると落ち着くから」とのこと。そう、認知症の本質は不安でしたよね。そういえば中年以降になると水を飲んでも太るという人がいます。(笑)これは“倹約遺伝子”のスイッチが入るからです。わずかなエネルギーでも脂肪として蓄えようという体質に勝手に変わるのです。また戦争体験世代の人は「倹約」が身についているので、どうしても捨てられないのです。そうはいっても「やっぱり捨てられない」という人とは、もう“始まって”いるのかもしれませんね。
では、どんどん増えるモノを家族や介護者はどう処理すればいいのでしょうか?他人にとってはゴミでも、本人にとってはあくまでお宝。ですから無理に片づけると、不信感を招くばかりで、逆効果です。本人に分からないように、少しずつ片づければトラブルにはならないはず。一気に片づけようとしないことがコツです。そんな作業を、ボランテイアで請け負っているケアマネさんやヘルパーさんには、いつも頭が下がります。
さて、火の不始末も近所の人にとっては大変気になるところです。水道や電気をつけっぱなしにしている認知症らしき人を見ると、火は大丈夫?と心配になります。認知症の人は、火の存在自体を簡単に忘れてしまいます。開業当初、自分が訪問した1時間後に火事が出て焼死された在宅患者さんがおられました。タバコの火の不始末が火事の原因でした。だからといってタバコを禁止しても、効果は期待できません。ニコチン依存症からの離脱は容易ではないからです。必ず隠れて吸っています。むしろ介護者がタバコに火をつけてあげて自分の目の前で吸ってもらい、吸い終わりを確認するようにしたほうがまだましかもしれません。あと台所作業を禁止するのも考えもの。ならば火の出ないIH式調理器に取り変えたり、火災報知機を設置しましょう。お風呂の空焚き対策ならガスの元栓を閉める。石油ストーブが心配ならパネルヒーターに交換するのも手です。それにはご近所さんの見守りや協力が不可欠だと思います。
キーワード 断捨離
部屋の整理整頓と共に生活に調和をもたらそうとする生活術。捨てることで、モノへの執着から解放され、身軽で快適な人生を手に入れようという考え。単なる片づけとは一線を引くという。
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この記事へのコメント
腓骨神経麻痺って、鍼灸の適応症ですから、何処の鍼灸院でも、行ってみたら良いと思います。
鍋島可騰(よしたか)は親の代から、鍼灸学校の教師でしたから、上手かったのでしょうけど、腓骨神経を圧迫していたところを治療すれば、よいのです。
これは、どちらかというと、経絡治療より、現代医学的鍼灸治療をしている鍼灸院の方が、早く治癒する可能性は高いと思います。
伊丹の牧野整形外科でも、鍼灸治療をやっているのでは。
尼崎市内は忘れました。
長尾先生が¥0で、やってみたらいいんじゃないの?
鍼灸師会の聞こえたら怒られるかな?
私はもう、除名されたんで、関係ないですけど。
Posted by 大谷佳子 at 2013年06月11日 11:27 | 返信
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