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一服の清涼剤
2013年09月19日(木)
いろんな見かたがあるのだと勉強させて頂いている。
私のいうことをちゃんと理解してくれる人もいることが分かった。
今日は、昼間に市民に2時間、在宅医療の講演。
その後、雑誌の取材と同行取材。
外来も在宅も終日、大忙し。
ケア会議も連日。
夜遅く、同年代の知人の通夜。
帰ってメールを開くと何百通もあって気が遠くなる。
全部、読めないので、目につくやつから読んでいく。
ちゃんと返事をしていたら、24時間あっても足りない。
しかし返事をしないとしないで、またクレームが来る。
あちこちから「もっとゆっくりして」という有難い忠告を
頂くが、いちいちそれに返事をしないと怒るひとばかり。
そんな中、見返りを要求しない感想文は一服の清涼剤だ。
心あるお医者さんもちゃんと読んでくれているのだ。
アマゾンは大変なことになっているが、
まあこれだけの人がいるのかと逆リサーチの勉強になる。
これじゃあ、やっぱり騙されるわな。
素人がエビデンスと言う言葉を使う時代。
エビデンスとは、100人に5人の例外があるという話。
エビデンスほど、危ない言葉はない。
せめてメタ解析でものを言いたい。
もちろんアカデミアの世界で。
そんなことも知らない人たちが今日も信者になっていく・・・
知らない医師の感想文を、知り合いの医師が転送してくれた。
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さて長尾先生の本をご恵送いただきまして、有り難うございます。
読書の秋、あっという間に最後まで読ませていただきました。
長尾先生の700名の最後を看取られたのはすごいです。その中での体験、考えを本当に淡々と述べられています。さすがに長尾先生の感性はありのままだと思いますし、ほとんどのところは私と同じ考えです。認知症+末期癌が一番良いというくだりも、なるほどその通りと思います。
違うのは癌検診に対する考え方でしょう。私は癌検診は功罪相半ばと思っている方なので、なぜと考えました。それは、彼が内視鏡を得意とされる消化器内科医であり、私が呼吸器内科医だからだと思います。
胃癌や大腸癌は、検診で比較的早期のものがよく見つかりますし、治療のしがいもあります。肺癌は検診で見つかっても、治癒切除ができることは限られている。またせっかく切除したのに、術後再発はしょっちゅうあり、検診がたいして役立っていないと感じる機会が多いからでしょう。
それと同様、近藤先生は大学病院の放射線科で診療されているので、早期胃癌や早期大腸癌を経験することがない。それゆえに、本当の癌と、がんもどき、という極論になってしまうのでしょう。
でも良い本を読ませていただきました。こういう先生が開業医でおられて、真実を淡々と述べられて、本にされている。尊敬すべき先生ですし、すごい事だと思いました。一般の方々にも沢山よんでいただき、理解される方が増えればと思います。
こんなメールも。
先日、先生の近著「「医療否定本」に殺されないための48の真実」
を拝読しました。わたしも、最近の医療否定本ブームが気になって
おりましたところ、先生のご著書を読んで、胸の晴れる思いでした。
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本屋さんに行くと見事に医療否定本のオンパレードだ。
医療否定だけでは、患者さんはもっと不幸になると思う。
http://www.amazon.co.jp/%E3%80%8C%E5%8C%BB%E7%99%82%E5%90%A6%E5%AE%9A%E6%9C%AC%E3%80%8D%E3%81%AB%E6%AE%BA%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE48%E3%81%AE%E7%9C%9F%E5%AE%9F-%E9%95%B7%E5%B0%BE-%E5%92%8C%E5%AE%8F/dp/4594068685/ref=zg_bs_2133619051_3
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この記事へのコメント
長尾先生の著書は、とてもあたたかく、わかりやすく、力強い、良書ばかりです。遠方ゆえに、先生にかかりつけ医になってもらえない者にとって、大変有難いメッセージになっています。
アマゾンはじめインターネット上には、とかく過激な議論好きな人たちが集まってくるため、普通の感性の者は怖くてなかなかそこへ参入することができません。それゆえに、批判的な声のほうが目立ってしまう場合があるかと思いますが、先生の発信は、多くの人々へきちんと届いていることを、どうか忘れないでください。そして、これからも、患者さんへのエールを送り続けてください。
Posted by 匿名 at 2013年09月21日 12:21 | 返信
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