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山本太郎氏、直訴
2013年11月01日(金)
そろそろ何かやるだろうと期待していた山本太郎。
高松市で携帯を見たら、トップニュースで流れていた。
山本太郎が・・・・・で始まっていたので、いったい何をやらかしたのかと思ったら。
山本太郎議員が園遊会で天皇陛下に直訴。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20131031-OHT1T00097.htm
山本太郎記者会見(1)~(6)
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131031/stt13103120300008-n1.htm
手紙の内容は
「子供と労働者を被ばくから救って下さるよう、お手をお貸し下さい」
という30文字だったと。
原発作業員の労働衛生に関しては、私も震災1ケ月後から指摘している。
http://medg.jp/mt/2011/04/vol127.html
しかし、劣悪な環境下での使い捨ての労働は、現在も続いている。
なぜ、私がそんなことを知っているかって?
そこで働いている人たちが患者さんとして来院された時に直接聞いたので間違いない。
すなわち懸念されていたことが、1年数ケ月経過してもまったく改善されていないのだ。
それを何とかしたい気持ちはよーく分かるし、当然だ。
山本氏は乱入した訳ではなく、そこに招待されていた。
手紙を渡したという行為は、どのように評価されるのだろうか。
非常識だとか天皇陛下の政治利用という批判は覚悟の上だろうが、議員辞職ものではない。
おりしも今日、ローマ法王が、足にまとわりつく子供を容認しながら演説を
続けられたことが美談として世界中に配信されているのは、偶然なのか。
山本氏を排除しようとする動きが加速しそうだが、むしろそのことのほうを懸念する。
天皇陛下がそこにおられるのなら、手紙を渡す行為は許されてもいいのではないか。
議員の職場は国会であり、天皇陛下は彼を任命するお立場。
山本氏の行為は国会議員の任務を逸脱しているかもしれないが、心情は理解できる。
彼はそのために国会議員に選ばれた人だ。
彼に投票した人たちは拍手を送っているだろう。
彼は、弱者を守ってくれ、と訴えただけ。
当たり前のことを、天皇陛下に直訴しただけ。
議会制民主主義の中でどうにもならない苛立ちが、直訴という形になった。
彼の行為を巡って大きな議論になるだろうが、それだけでも意味があると思う。
複雑な思いで、賛否両論を眺めているが、私の見解は以上。
実は私もそんな思いで、震災4ケ月後に「共震ドクター」という本を出した。
http://www.amazon.co.jp/%E5%85%B1%E9%9C%87%E3%83%89%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%BC-~-%E9%98%AA%E7%A5%9E%E3%80%81%E3%81%9D%E3%81%97%E3%81%A6%E6%9D%B1%E5%8C%97-%E3%83%AD%E3%83%8F%E3%82%B9%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%AB%E3%83%AB%E5%8F%A2%E6%9B%B8-4/dp/4990346181/ref=sr_1_10?s=books&ie=UTF8&qid=1383232694&sr=1-10
山本氏の勇気は、その時の私を思い出させてくれる。
オッサンも頑張れよ、と背中を押されたような気がした。
被災地を忘れてはならない。
原発作業員の健康も守らないといけない。
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この記事へのコメント
山本さんは、どんな効果を考えたのでしょうかね。
天皇陛下は政治には関与しないし、政治的な利用もしてはならない。
山本さんの気持ちは、多くの国民が共感すると思いますが、それは国会議員として、国会の中で、国民の中で、最善の努力をするべきではありませんか。政治家の役割をどのようにお考えなのでしょうか。
以上
Posted by 小澤 和夫 at 2013年11月01日 11:49 | 返信
またぞろ日本人特有のバッシングが始まった。デフレ脱却のためには、福島事故収拾?をネタに原発を海外へ売り込む国家最高責任者への批判の声はマスコミにはとどかない。山本太郎が差し出した手紙は、丁重にうけとられ、互いに言葉もかわされている様子が、映像からうかがわれる。双方ともマナー違反ということになるのであろうか。小泉の原発ゴミ問題の提起は馬鹿にされ、東電の破たん処理はタブーとされたまま。山本太郎は、ある閣僚によると、田中正造に匹敵するらしい。褒め言葉ということか。日比谷焼き打ち事件以降、太平洋戦争に至るマスコミの大衆扇動をおもいおこす。みのもんたもバッシングに屈した。イラクだったか、ゲリラに捕まった日本人ボランティアに対する自己責任バッシングもひどかった。何カ月も国会を開かなかった政府や議員たちの税金泥棒ぶりには、バッシングなんておこらなかった。昨今の日本の状況は、さもしいかぎり。第二、第三の山本太郎がでてもよい。福島の子供の健康被害や原発労働者の被爆問題の解決に一歩でも前進があれば。
Posted by 匿名でごめん at 2013年11月01日 06:33 | 返信
長尾先生のご意見にいつも感心し尊敬しながらブログを拝見している者ですが、今回ばかりは賛成しかねます。いろんな状況下での最低限のマナーはあると思います。今回、最も残念なのは、山本議員が陛下の被災地への方々への思い、どれほどお心をくだかれているかを考えることなくあのような行為に出たことです。自分が一番わかっているという思い上がった気持ちがあるように思えてなりません。議員という資格のもと招かれているのですから、議員としてなすべきこと、方法は他にあると思います。
Posted by 鈴木 照代 at 2013年11月02日 01:17 | 返信
天皇陛下は、案外、面白がっていらっしゃるかもしれませんね。
東北の被災者の方達は、身の縮む思いかもしれませんけど(笑)。
物事が良い方に、転んでいけば良いのにね。
山本太郎君もこれから、ますます精進して、平成の「田中正造」になって下さいね。
Posted by 匿名 at 2013年11月03日 10:59 | 返信
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