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患者もメデイアもそろそろ気がついて

2013年11月13日(水)

とても忙しい毎日だ。今週は、ずっと研修医君といるので彼が証言者かもしれない。
といっても私の1日の全部にはついて来れないが、現場を知り大きなショックを受けている。
多くの外来と在宅の合間に今日は宝塚で300人への講演。その後深夜まで診療していた。

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取材依頼が、毎日のように舞い込む。

丁重にお断りしているが、ほんとうにしつこいメデイアがある。

メデイアの方の話を聞いていて、気がついたことがある。

彼らが異口同音に聞いてくる質問がある。

信じられないことだが、記者さんの質問の大前提として
・がんもどき理論と放置療法が正しい
・医療界もみんな近藤理論を支持している。
と信じていることだ。

とんでもない誤解だけど、その前提で聞いてくるので笑ってまう。
まあメデイアさんも完全に洗脳されているのだ。

何度も同じことを言うのが面倒くさいので、Q&Aで、要点のみ書いておこう。

何度も聞かれる質問。
1)がんもどき理論のどこが間違いなのか?
2)がん放置療法のどこが間違っているのか?
3)なぜ抗がん剤は無くならないのか?
4)なぜ近藤氏と対談をしてくれないか?
  相手が会いたいと言っているのに、会わないのは何故か?

私の回答は以下。

1)がんもどき理論など、医学界のどこにも存在しない。
 教祖と信者さんの間だけで通用しているだけの単語。
 気持ちは分かるが、そんな単純な話ではない。
 だから、極論であり、妄想であり、間違い。
 というか、論外。
 ベストセラーにならなければ、言及するものではない。

2)がん放置療法は、高齢者やプアーリスクの方には、当たり前のこと。
  触らない方がいい、あるいは経過観察だけする場合はいくらでもある。
  ただし、全てど放置なんてあり得ない。
  若くて助かるがんを放置して死んだ人の責任を誰が取るのか。

3)抗がん剤は、無くならない。
  確かに、現在でも多くの問題点はあるし、多くの反省しなければならない。
  しかし抗がん剤は、第二世代である分子標的薬から、
  エピジェネテイック治療薬へ進化している。
  さらに、がん幹細胞療法、抗FAS療法という新しいがん治療薬が
  動物実験ではずでに素晴らしい成績を上げている。
  遺伝子検査の発達にともない、遺伝子マッチングによるオーダーメイド治療が
  可能となりつつある。
  実は、問題の本質は、その遺伝子検査自体にあるのだ。
  詳しくは、来年に出る書籍で詳しく書こう。

  いずれにせよ抗がん剤治療は、世界的に、飛躍的に進化する。
  ただし、遺伝子検査が孕む大きな大きな課題と引き換えとなる。
  課題は、実はそちらのほうなのだ。

4)教祖が、自論の誤りに気がつかない限り、いったい何を話し合うのか?
  私の本を読み、がんもどき理論と放置療法の誤りに気がつき、
  そして私の主張が理解できるのであれば、会う意味があるかもしれない。
  昔はそこまで極論でも無かった。
  現在でも、半分はいいことも言っているので、惜しい気もする。
  妄想が誤りであることに気がついて、素直に修正されたらいいのに、と思う。


近藤氏は、私の本も、このブログも読んでいると聞かされた。

今日、それを知り、誠意をもって、この文章を書いている。

医療界はがんもどき理論や放置療法を認めているわけではない。
アホらしくて無視しているだけなのだ。

それも全員一致と言っていいだろう。
がんと闘っている患者さんも大半は同じだろう。

教祖を持ちあげて稼ぐメデイアと、信者さんだけが盛り上がっているだけなのだ。
がんを放置した人を本当に診たことがある人なら、そんな単純化できないことを知っている。

最前線の現場は、メデイアやネット世界だけの妄想人につきあっている暇は無い。
目の前のがん患者さんを助ける、癒す、寄り添うので精いっぱいだ。

私も暇ではないのだが、お気軽な町医者なのでつい首を突っ込んでしまっただけ。

がんと闘っている患者さん、そして医療者の名誉は守りたい。

闘う人もいれば、闘うことを止めた人もいる。
やめどきが大切なのだから、当然だ。

患者さんには、私の本を読んで冷静に考えてほしい。
そして後悔しないでほしい。

できれば信者さん、メデイアも、そろそろ真実に気がついて欲しい。

信者さん自身の命を救うためにも。

メデイアは、社会的責任を自覚してほしい。

ここまで書いたところで、看取り往診に呼ばれた。
さっき夕飯を食べたばかり。

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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

キャイン、承認されちゃった^^

長尾先生。

昨日、書きこんだ林です。

彼らはしょせん、観客に過ぎません。

私たちはプレイヤーです。

ちなみに、私はがんでしたが、今、非常に元気です。

明るく、楽しく、お医者さんと協力して

がんと闘う

という内容の、文章をフェイスブック上で書いています。

先ほども、書きましたが、ブログだと
自分以外は実名で書けないのと

影から球を投げてくるヤツがいるので、
フェイスブックで友達以外
非公開にしてあります。

お医者さんの方で、私のフェイスブック覗いてやってもいいよ
(←なぜに上から目線?)

とか

がん患者さんで、元気をもらいたい。

とかいう方は

林 育生

で友達申請してきてください。

笑える話。

泣ける話。

真剣な話。

いろいろ書いてます。

私の五年生存率は5%です。

その分、甘えたがん患者さんには、厳しいかもしれません。

がん患者さんたちへ

舞台に立つのはオレ達で、助けるのがお医者さんです。

舞台に立つのが、時には厳しい時もあるけれど

甘えてたら、がん細胞が攻めてきます。

繰り返しますが、舞台に立つのはオレ達です。

いつでも、申請してきてください。

福岡に住んでいて、青い服着て笑っているのが、私です。

Posted by 林 育生 at 2013年11月13日 01:31 | 返信

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