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男性ホルモンと前立腺がん
2013年12月04日(水)
動物性脂肪を摂りすぎると、前立腺がん、乳がんになりやすい。
一方、男性ホルモンと前立腺がんの関係は誤解されてきたが最近、誤解が解けた。
11月30日の産経新聞兵庫版の連載記事から転載させていただく。
産経新聞男性シリーズ第7話 激増する前立腺がん
前立腺がんと男性ホルモン 長尾和宏
前立腺という男性だけにある臓器の位置や働きをちゃんと知っている人は少ないでしょう。前立腺はその大きさも形もクルミによく似ています。精子を造る精巣(睾丸)の手前に位置しまるで門番のような役割をしています。すなわち射精の時に精子に前立腺から分泌される液が混じることで大事な精子を保護します。まさに、精子の守り神。大切な精巣の前に立つ腺なので“前立腺”といいます。
さてその前立腺にできるがんが、日本の男性で最も増加しているがんです。1995年と2020年と比較したら、約6倍に増加すると予想されています。15年前は、前立腺がんといえば高齢者のがんという認識でしたが、最近は40~50歳台の前立腺がんが増えています。ちなみに米国では男性の6人に1人が前立腺がんになり、がんになる人の半数を占め、がんで亡くなる人の10人に1人が前立腺がん。では、どうして日本において前立腺がんが激増しているのでしょうか?それは脂肪の摂取量と大いに関係があります。日本人は戦後、食生活の欧米化に伴い、脂肪(なかでも動物性脂肪)の摂取割合が3倍以上に増加しました。その結果、増えたのが前立腺がん、乳がん、膵臓がんなどの生活習慣病系のがん、そして糖尿病なのです。
さて先週まで男性ホルモン(テストステロン)のことを書いてきました読者のなかには素朴な疑問があるでしょう。すなわち男性ホルモンが多い人は、前立腺がんになり易いのか?あるいは男性ホルモンが少ない人に男性ホルモンの補充療法を行ったら前立腺がんにならないのか?答えは、どちらもNO!です。以前は専門家もそうした疑問を抱いていましたが、現在では否定されています。最近の研究で、前立腺がんの発がんに男性ホルモンは関係がない事がはっきり分かっています。ただ、一旦前立腺がんができると、がんに男性ホルモンの受容体ができて、男性ホルモンはがんを大きくすることが分かっています。
前立腺がんには、タチがいいがんと悪いがんがあることが知られています。タチがいいとは、放置しておいても一生、命に関わらないがん。悪いがんとは、あちこちに転移して若くても亡くなってしまうがんのことです。がんになった当初は、「タチがいいがん」であっても歳をとるうちに「悪いがん」に変わることもあります。最近の研究では、男性ホルモンは「タチのいい前立腺がん」が「悪いがん」にならないようにしていることが分かってきました。すなわち男性ホルモンが低いと「悪いがん」になり易い、とも言えるのです。
さて、前立腺がんの腫瘍マーカーとして血液中のPSAが有名です。前立腺がんの患者さんのPSA値は高く、治療に応じて低下します。従ってがんの早期発見のみならず、治療効果の指標としても便利な検査です。しかしPSA値が高いからがんであるとは限りません。前立腺肥大症、前立腺炎、乗馬などで前立腺を圧迫されただけでもPSAは上昇します。血液中のPSA値の基準値は年齢によって違います。歳をとるほど基準値が上がるのは、どこか血圧と似ています。60歳未満なら、2.5ng/ml 以下、60~64歳なら3 以下、65歳以上は4以下が正常とされます。(続く)
キーワード PSA
日本語では前立腺特異抗原。1979年にワングらによって発見された。前立腺で作られるタンパク質で精液の産生に関係し、精子が受精しやすくする。現在では前立腺がんの腫瘍マーカーとして広く使われている。
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この記事へのコメント
私は、弟子入りした鍼灸院の先生に先生の子供さんが拾ってきた小犬を、飼って貰えないかと頼まれました。
父に相談してオスの小犬を引き取ることにしました。
大事にして、毎年予防注射をして、病気にならないようにしていました。
初めは私が、犬の好きな大根葉を入れたチャーハンなんか作ってやっていたのですが、だんだん忙しくなって、きました。
私はドライフードは発がん性があると勘違いして、コープの配達で、購入した牛肉の缶詰めをよくやっていました。
平成七年の阪神大震災のあと、犬を連れて、散歩をしていた時、犬がなかなか排尿できないのに気がつきました。よくみると尿のかかった草の葉が血が滲んでいます。
これはいけないと思って早速獣医科に連れて行きました。やはり、前立腺がんではないかと言う事で、堺の大阪府立大学の獣医科に紹介して貰って、高速道路を走って、通いました。外科に行って早く癌の手術をして貰おうと思っていました。
ところが手術の直前になって獣医さんが「犬の前立腺は骨盤の中に入り込んでいて、手術では取れないんだよな」と言いだしました。びっくりしましたけど、何回も通って、今から手術して癌を取り除いてくれることしか考えられませんでした。
結局オペレーションして、直ぐ閉じただけでした。
犬なので散歩には行く元気がありましたが、いつもの様に深い溝の中に降りると、腹筋を切ってあるので、私も溝の中には行って抱いて持ち上げてやらないと上に上がれませんでした。排尿も、排便も困難で、段々痩せて、犬のヒポクラテス顔貌になりました。
12月の24日に、息を引き取りました。
その後、NHKの今日の健康で、前立腺癌は、日本では少なかったのに、食品に動物性食品が多くなって、前立腺がんが多くなってきたと書いてあったので、何故我が家の犬が前立腺がんに、なったのか分かりました。
私がせっせと、牛肉の缶詰めを食べさせたからだったのです。
今は避妊手術をしたメス猫や外からやってきた野良猫にも、保存剤や農薬等は入っていない自然食品のキャットフードをやっています。お金がかかって仕方が無いのですが、そうすることで、苦しんで死んだ犬に許して貰いたい気持ちです。
Posted by 大谷佳子 at 2013年12月04日 02:24 | 返信
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