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病院の統合に想う
2013年12月04日(水)
それについて思うことを、今週号の医療タイムスに書いてみた。
統合を、限られた医療資源をガラガラポンできる絶好の機会ととらえたい。
医療タイムス12月号 冬の時代の診療所経営
身近な病院の統合に思う 長尾和宏
尼崎市には市民病院が無い代わりに、県立尼崎病院と県立塚口病院という2つの県立病院があります。どちらも歴史と信頼がある超立派な病院です。このたびその2つの県立病院が統合されることになり、両者の中間地点に新病院の建設が始まっています。両病院とも医師会との関係性は良く、医師会の意向をかなり組み入れながら困難な統合作業が進められているようです。新病院は、高度急性期、先進医療はもちろん、感染症対策やER外来など、おそらく日本の最先端を行く病院を目指していると聞いています。新病院まで歩いて行ける距離にある私のような開業医にとって、大病院の統合、新病院建設はまさに朗報であると喜んでいます。
現在、両病院とも常に満床状態であり、緊急入院は狭き門です。近くの、時には遠くの民間病院にお世話になることが多いのが実情です。そうした現状が統合によりどう変わるかはとても気になるところです。というのも、県立病院へ入院を希望する患者さんの多くは地域の高齢者であり、慢性期の患者さんであるからです。町医者の私見ですが、新病院に統合する場合、残った旧病院をどのように再利用するかが大きなポイントになると思います。願わくば、残った病院は慢性期や認知症に特化した病院となることが市民の需要と最もマッチしていると思います。そして、慢性期病院と統合された急性期病院がスムースに行き来できることを願います。そのためには、まず電子カルテの共有化ではないか。旧病院はもしかしたら民間委譲になるのかもしれませんが、できれば新病院と密接な関係であって欲しい。開業医から見れば、大きな病院は数あれど、それぞれのシステムはバラバラであるため様々な無駄があると感じます。できれば、地域特性に似あった統一した連携システムを構築することが必要ではないか。
私たちはそうした想いから、阪神間を結ぶ「h-Anshin むこネット」という広域連携システムを構築しつつあります。地域医療再生基金を活用したITCによる連携システムです。入院、外来レベルにとどまらず、救急や在宅レベルでも情報共有できれば素晴らしいことです。最近、大阪市浪速区のブルーカードシステムがさらに進化したと聞きました。病院で在宅患者さんが出そうになると、医師会のネット上で主治医を公募するそうです。それは長崎ドクターネットと同様ですが、浪速区では主治医を決定するのに第三者委員会のような委員会を置き、委員長と副委員長が公平性を保ちながら相補的に決定するシステムを作っていると。それを聞いた時に、長崎同様やはり医師会主導、そして公平性・透明性の確保が大切だと思いました。
一方、病院から見たら開業医もかなりバラバラであると思います。診療所機能の公開は、病院機能の公開に比べてかなり遅れています。医師会の意向であったりしたのですが、もはやそのような時代ではないと思います。病院の統合時には、慢性期に特化したバックアップ病院もセットで用意すること、そして統合を機に、診療所機能の公開、ITCでの各種情報の共有化を図りたいものです。私自身も尼崎市医師会の地域連携委員会の仕事に携わって6年が過ぎました。牛歩の歩みのようですが、地域のためにもうひと頑張りしたいと思います。
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この記事へのコメント
主治医の先生はどなたでも、けっこうなんですけど、眼科の先生も歯科の先生もご紹介頂いて、ほんとうに良い先生をご紹介頂いたと感謝してるのですが、例えばのはなしなんですけど、突然耳が聞こえなくなった時なんかも、主治医の紹介して下さる耳鼻科の先生を全く存じ上げなかったり、遅ればせながらやっと、通院しても、片方の耳に生ぬるいお薬をどっさり入れられて、帰り道に、嘔気と眩暈で、やっとの思いで、駐車場にたどり着いて、家路についたりすると、自分の好きな、以前から罹っている耳鼻科に、さっさと行けば、全く聞こえなくなることも無かったのにと思いました。
今、在宅で来て下さるお医者さんは、脳神経外科でも、何科でも、紹介状を書いて下さいますし、どこへ行こうと構わないと仰って下さいます。
医療の世界と、介護の世界は、やはり違うのかなあと感じました。
Posted by 匿名 at 2013年12月05日 02:56 | 返信
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