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ハッピーな胃ろうが評価される

2013年12月13日(金)

10年間で10倍に増えた胃ろうだが、どうせやるならハッピーな胃ろうにしたい。
ハッピーとは、再び口から食べられるための胃ろうのこと。
そう主張してきたが、診療報酬でハッピーな胃ろうが評価されるようだ。
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胃ろう患者の回復で加算 診療報酬でリハビリ促す共同通信社  20131212() 配信

 

 

 厚生労働省は11日、腹部に開けた穴から管で胃に栄養を送り込む「胃ろう」の処置を受けた患者にリハビリを施し、口からの食事ができるまで回復させた医療機関に対し、診療報酬を上乗せする方針を示した。2014年度の診療報酬改定に盛り込む。中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)に提示した。

 

 厚労省は積極的なリハビリを促し、食べ物や水分を飲み込む機能を取り戻した患者をできるだけ増やし、患者の生活の質を向上させたい考えだ。

 

 厚労省が病院を対象に実施した調査では、胃ろう患者の24%は機能回復の見込みがあるが、リハビリをしないままのケースが少なくない。厚労省は、リハビリで口から飲み込む機能を回復した患者数が一定の割合を超える医療機関に対し、報酬を手厚くする方針だ。

 

 胃ろうは本来、一時的に口から栄養を摂取できなくなった患者が回復するまでの処置。しかし日本では、認知症などで意思疎通ができなくなった高齢患者に、十分なリハビリもないまま、長期間にわたって胃ろうを続けるケースも多

い。

 

 人口100万人当たりの胃ろう患者数は英国の55人に比べ、日本は657人と10倍以上。患者のうち70歳以上の割合も84%と高い。

中央社会保険医療協議会安易な胃ろう造設にメス

 




嚥下機能評価や情報提供推進を評価

 

20131212() 島田 昇(m3.com編集部) 

 

 

 中央社会保険医療協議会総会(会長:森田朗・学習院大学法学部教授)は1211日、胃ろう造設の在り方などについて議論した(資料は、厚生労働省のホームページに掲載)。

 

 厚労省は、日本の胃ろう造設数が英国の10倍(人口100万人当たりの胃ろう造設数が日本は657件なのに対して英国は55件)と諸外国と比較して多いことを問題視。胃ろう造設時に嚥下機能の評価を実施していない事例が22.9%もあり(1467人が回答)、逆に嚥下機能の評価を実施してから胃ろうを造設する医療機関は25.8%にとどまっている(414病院が回答)。

 

 胃ろう増設後の患者を受け入れた介護保険施設からも「嚥下機能評価の結果」や「嚥下機能訓練の必要性」などの情報提供が不足しているとの声も多く、厚労省は安易な胃ろう造設にメスを入れるべく、胃ろう造設前の嚥下機能評価の実施や増設後の連携施設への情報提供の推進について、診療報酬で評価する方針を示した。

 

回復へ取り組む医療機関も評価

 

 一度は経口摂取不可と診断した患者についても、十分な嚥下機能訓練を行うことで、半数近くの割合で経口摂取可能な状態に回復した調査結果もあることから、医療機関における胃ろう閉鎖術や摂食機能療法の評価を手厚くすることも提案された。

 

 こうした提案について、診療側委員からは「胃ろうの是非ばかりが注目されていたが、胃ろう前後の取り組みが評価されることは重要なので、いいのではないか」(日本医師会常任理事の鈴木邦彦氏)、「どう推進するかについて設計を十分にするべき」(日本病院会常任理事の万代恭嗣氏)など厚労省の示した方向性を支持し、支払側委員からも日本が英国と比べて胃ろう造設数が多い理由や背景の説明を求める発言などにとどまり、厚労省の提案に反対する意見はなかった。



丁度、1年前に出た拙本に書いたとうりの答申が出ている。
「胃ろうという選択、しない選択」(セブン&アイ出版)

胃ろうで悩んでいる人に読んでほしい。
この本がご縁で在宅に帰り、食べられるようになった
ひとが何人かいる。

本は命を救う。
http://www.amazon.co.jp/%E8%83%83%E3%82%8D%E3%81%86%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E9%81%B8%E6%8A%9E%E3%80%81%E3%81%97%E3%81%AA%E3%81%84%E9%81%B8%E6%8A%9E-%E3%80%8C%E5%B9%B3%E7%A9%8F%E6%AD%BB%E3%80%8D%E3%81%8B%E3%82%89%E8%80%83%E3%81%88%E3%82%8B%E8%83%83%E3%82%8D%E3%81%86%E3%81%AE%E5%8A%9F%E3%81%A8%E7%BD%AA-%E9%95%B7%E5%B0%BE-%E5%92%8C%E5%AE%8F/dp/4860086163/ref=sr_1_2?s=books&ie=UTF8&qid=1353247893&sr=1-2

 

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この記事へのコメント

アマゾンの「何度でも言う。がんとは決して闘うな」へのカスタマーレビュー、
大変いい文章だと思います。
今後も応援しています。寒さの折ご自愛下さい。

Posted by 勅使河原承一郎 at 2013年12月14日 10:35 | 返信

いつもいろいろな気づきをありがとうございます。
質問です。胃瘻はいらなくなったら抜去されているのでしょうか。
というのも、比較的若年で脳出血後の方が、今は経口摂取可能になっているのですが、一度抜去すると再増設困難とのことで維持をされています。今後の選択枝についてご教示頂けましたら幸いです。

Posted by 訪問診療初心者 at 2013年12月16日 09:02 | 返信

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