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インフルワクチン
2013年12月27日(金)
もう遅いかな?
でもまだ打っているひともいるので。
産経新聞ウイルスシリーズ第1回 インフルエンザワクチン
打つのであればお早めに
師走になると医療機関は風邪の患者さんが加わりにわかに忙しくなります。さて、インフルエンザワクチンについて、さまざまな質問を受けます。「効くのか、効かないのか?」、「昨年は打ったけど罹ったよ」、「副作用は大丈夫か?」、「医療機関によって値段が違うのは、ワクチンが違うのか?」などなど。実はどれも深い質問で、ちゃんと答えるととっても時間がかかってしまいます。今回はこうした素朴な疑問に簡潔にお答えします。
まず、どれくらい効くのか?と聞かれたら私は「3分の2程度」と答えています。ワクチンを打っても罹ってしまう人が毎年何人かおられます。ワクチンを打って抗体を作るのですが、そのでき方は人様々です。抗体が充分にできない人は、罹ってしまうこともあります。しかし罹っても重症化しないか、早く治るというくらいの効果は充分期待できます。免疫能が低い子供や高齢者、そして肺気腫や糖尿病やがんなどの基礎疾患を持っている方も、打ったほうがいいと思います。また医療介護関係者も打ったほうがいいでしょう。なぜなら自分が罹ってしまうと、多くの患者さんにウイルスを撒き散らすかもしれないからです。重症の在宅患者さんを介護している人も同様。自分自身のためというより、周囲のために打ったほうがいいと思える人が沢山います。
次に副作用のことですが、注射をした部位が赤く腫れることはよくありますので、事前によく説明してから打ちます。ほとんどの場合、冷やすと数日で腫れは引きますが、もの凄く腫れて困った経験が何度かあります。また打った後に熱や全身倦怠感が続き、文句を言われたことが何度もあります。良かれと思ってやっても結果が悪いことがあるのは、医療にはつきもの。不可抗力で仕方がない部分があります。過去に一度でも調子が悪くなったという人や自分の主義として絶対に打たないという人には、お勧めしません。
ワクチン接種の値段は、高齢者は自治体が補助を出して統一されていることが多いです。尼崎の場合、自己負担は1000円。残りの約3000円は行政から補助が出ています。すなわちワクチンの接種費用は約4000円。一方、65歳未満の人は自由診療なので値段は様々です。私の知る限り1000円~5000円とかなりの差があります。「統一価格にすればいいじゃないか」というお声をよく聞きます。しかしたとえば医師会がそれをすると独占禁止法違反になるそうです。ちなみにワクチン自体はどこで打っても同じもの。
そうした状況の中、ワクチンを打ちたいわけではありません。打ったほうがいいという論文が沢山出ていて、医師会や行政からの勧告もあり、町医者の責務としてお声掛けをしています。たまにワクチンを勧めることを忘れる患者さんがいます。その人がインフルにかかりこう言われたことがあります。「先生、どうして打ちなさいと言ってくれなかったの」と。そうした恨み事を言われないためにも、全患者さんにひと声かけているだけです。以上を知った上で打たれる方はお急ぎください。できるだけ年内に済ませてください。というのもワクチンを打ってから抗体ができるまで、2~3週間かかります。実はもうインフル患者さんがチラホラ出て来ています。
キーワード インフルエンザ
インフルエンザウイルスによって引き起こされる急性感染症で、流行性感冒、略して流感(りゅうかん)とも言われる。日本では、季節性インフルエンザは冬季に毎年のように流行する。沖縄などでは夏季にも流行することがある。
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