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見知らぬ読者と心が通じる時

2013年12月30日(月)

本を書いて良かったな、と思うのは見知らぬ読者と心が通じる時だ。
今日、ネットを見ていたら見知らぬベテラン看護師さんの書き込みが目に留まった。
別に自分に都合がいいとか悪いとかではなく、この看護師さんのコメントは的確だと思った。
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以下、アマゾンのレビューから引用させていただく。

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私は30余看護師として、たくさんの患者さんの最後を病院で看取って来ました。長い歴史(?)の中では、一分一秒の延命が誰もが望む医療の目的となって疑う余地もない時もありました。本人への告知もそんな事とんでもない事として、本人が一人癌の苦痛と孤独の苦しみと戦わなければならない時を経て、今は普通になりました。
抗がん剤も今は副作用も強くなくその恩恵を享受できている方がたくさんいらっしゃる時代になり、緩和医療という癌と戦わない共存して最後まで苦痛なく過ごせる治療法も確立しました。

 長く癌の方たちの最後を看取って来て思ったことは、病気で死ぬなら、私も癌で最後を迎えたいということでした。何を言い出すのか、と思うかもしれませんが、癌で死ぬということは、最後まで自分の意志で生きられるということです。
そしてもう一つ、高齢者となって体が老衰状態になったら、娘には家に連れて帰って欲しいと伝えてあります。飲んだり、食べたりできなくなったら家に連れて帰り、会社には忌引きを前倒しで下さいと言って休みを貰って私に付き合って欲しいと。きっと私は満足できる最後の時を家族と一緒に迎えることができるでしょう。

 私は、数えきれないほどの「何かあったら呼んでください」と人生の最後の別れの時期を、病院に一人置き去りにされ、寂しく旅立つ患者さんを看取り続けてきました。意識朦朧としながら、苦痛に歪む表情でこの患者さんは何を頑張らせられているのだろうといつも思いました。必死に頑張っても家族は意識がなくなったらしか来ないのに。
また明日来るからと空しく手を放して帰る家族も辛い気持ちもあると分かっていても、亡くなったら、1週間忌引きという休みがあるのなら、その内の2~3日でいいから、傍にいてあげる日に当てて欲しいと思ったものです。
「十分に頑張ったよね、もう頑張らなくていいよ、私が看取ってあげるから…」私に出来ることは、心の声を掛けてあげることぐらいでした。

今、超がつく高齢者が、頑張って人生を生き抜いて来たその最後を、まだまだ病院で看取っています。ここ数年地殻変動を起こすように、高齢者の在宅での看取り促進が薦められ、一方では老人の追い出しとも取られるような現状があります。どこで看取るのがいいとか悪いとかではなく(それぞれに事情はありますから)親や親族をどう看取るのかという、家族としての考え方であると思います。
 しっかり「死」と向き合うのは本人ではなく、家族なんだと思います。家族を看取ることと向き合うことで得たものの中に、次の自分の生き方、死に方が見えてくるのだと思います。

@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

おそらく全国の病院の看護師さんを代表しているような記述に思えた。
現場にいるとこのようなことを数えきれないほど経験する。

医師ではなく、看護師のほうが終末期医療の現実を知っている。
病院医療、がん医療のいいところも悪いところも全部見ている。

この看護師さんの言うとうりだと、私も思った。
とっても素直で建設的な意見だと思ったので、つい引用させていただくことにした。

このブログの読者のみなさまには、せっかくのこの意見を
是非とも噛みしめて欲しい。

ちなみにこれは夏に出た拙書「家族が選んだ平穏死」(祥伝社)への書き込み。
あまり目立ちませんが、実にいい本です。(上村悦子氏との共著で、600円)

http://www.amazon.co.jp/%E5%AE%B6%E6%97%8F%E3%81%8C%E9%81%B8%E3%82%93%E3%81%A0%E3%80%8C%E5%B9%B3%E7%A9%8F%E6%AD%BB%E3%80%8D-%E7%9C%8B%E5%8F%96%E3%81%A3%E3%81%9F%E5%AE%B6%E6%97%8F%E3%81%A0%E3%81%91%E3%81%8C%E7%9F%A5%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E6%9C%AC%E5%BD%93%E3%81%AE%E3%80%8C%E5%B9%B8%E3%81%9B%E3%81%AA%E9%80%9D%E3%81%8D%E6%96%B9%E3%80%8D-%E7%A5%A5%E4%BC%9D%E7%A4%BE%E9%BB%84%E9%87%91%E6%96%87%E5%BA%AB-%E9%95%B7%E5%B0%BE-%E5%92%8C%E5%AE%8F/dp/4396316143/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1374593845&sr=1-1

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この記事へのコメント

私も、こんな看護師さんに看取られて死ぬのかな。
自分の家で死にたいです。

Posted by 大谷佳子 at 2013年12月30日 03:11 | 返信

色んな病気を治すというのであれば、病気の情報を集め考え方を角度を変えて色んな事を試してみるという方法もありだと思います。私はやりました。癌の症状の一つである鉢指、関節痛や腱鞘炎、爪の変色、皮膚炎、色んな症状があります。それらをまだ知られていない簡単な方法で治せるようです。説明し易いので肩こりから。肩こりの酷い人達にテーピングを試して下さい。やり方は薬局などで売っているテーピングを幅3センチ長さ10センチ位に、付け方は両方の親指の先端にテーピングの真ん中が来るように後は手のひら側と手の甲側に軽く付けて下さい、親指の先端に軽い力で血行が良くなるように、軽く巻き付けてもいいです。後は通常の生活で、親指を良く動かす要にすれば肩こりの治りも早いようです。肩こりの原因なんですが、親指の先端から出てくる血液の量が減って肩に行く血液の量が減っておきる関節痛のようです。鉢指も指先から出てくる血液の量が減っておきる関節痛のようです。それを逆手に取れば勝てるんです。詳しいやり方は長くなります。こちらで
http://x11.peps.jp/futolugenin3/book/?guid=on&cn=8
色んな病気や癌に詳しい方々が来られて居るようです。是非検証してからコメント頂ければ嬉しいのですが。サイトに載せてあるテーピングをして、ぴったりサイズの軍手、足にはダブルソックスで検証して頂ければ効果があると思います。
サイトに載せてある指先や耳の血流以外にも血液の流れを悪くさせ病気の原因になっている場所もあります。

Posted by ふき at 2013年12月31日 09:29 | 返信

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