新神戸では、東京行きの新幹線がかなり渋滞中との情報。
やばい、年一回の勉強会に行けないじゃないか。

翌朝、羽田から高松への移動があるのだが、
羽田空港も高松空港も閉鎖されているという。

とっても楽しみにしていた日本医師会の勉強会なのだが、天候には勝てない。
潔く諦めて、地元伊丹市の循環器の勉強会に行き先を変更した。

勉強会のあと懇親会で知り合いと和んでいたら、
在宅患者さんから電話が鳴った。

開業以来１９年間、とっても仲良くして頂いた、患者さんから。
長尾クリニックの守り神のような患者さんの息が荒いと言う。

急いで駆けつけたら、ちょうど息を引き取られた瞬間だった・・・

なぜかいつもこうなる。

鉄道や飛行機が遅れた時は、全部意味がある。

「平穏死１０の条件」の冒頭でも書いたが、一昨年の元旦に１分違いで
仙台行きの飛行機に乗れなかった時も、その直後、患者さんが旅立たれた。

いつも患者さんが、私を引き止めてくれる。
見えない糸でつながっているとしか思えないことが現実に起きる。

２４時間３６５日対応は正直、大変だ。
電話で応対して、セカンドコールの医師にお願いすることもある。

すべての在宅患者さんのファーストコールを受けて、来年、２０年になる。
いろんな意味で、来年あたりから、若い医師とシェアしたい。

これから不思議な糸は細くなるだろうが、仕方がないと思う。

患者さんのお顔を眺めながら、ひとつの時代が変わったと思った。

ありがとう、Ａさん。

ありがとう、新幹線と飛行機。