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訪問薬剤師は必要か?

2014年04月15日(火)

今や、薬剤師さんが聴診器を持って自宅を訪問して薬の整理や血圧を測る時代。
訪問薬剤師さんも外へ出る時代なのだ。
しかしそもそも、薬剤師さんが患者さんの家を訪問して、何かいいことがあるの?

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多職種連携の中で、主役といえば、訪問看護師、ケアマネ、歯科医だ。
しかし訪問薬剤師を忘れてはいけない。

なんて講演しているが、どの程度必要なのかな?なんて思ったりもする。
そこにちゃんとした調査結果(エビデンス)が公表された。


在宅医療で初の全国調査
- 薬剤師業務にエビデンス  薬
事日報 2014年4月11日(金) 配信

 薬局薬剤師が在宅訪問業務を実施することで、有害事象発見や処方変更の有無など、4項目のアウトカムが改善したことが、厚生労働省研究班「地域医療における薬剤師の積極的な関与の方策に関する研究」(代表:今井博久国立保健医療科学院統括研究官)の調査で明らかになった。全国1890薬局が参加した日本初の大規模調査で、薬剤師の在宅業務に関するエビデンスが明確に示された。研究班は、薬剤師の本質的機能は処方設計と位置づけ、成果を在宅医療における日本型CDTMの実施につなげたい考えだ。

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 地域医療が在宅医療にシフトし、薬局薬剤師が果たす役割として、慢性疾患患者の処方設計や副作用チェック等が期待されている。ただ、これまで薬剤師が関与したことで、患者の薬物治療に変化があったかどうかのアウトカムについてはエビデンスが得られていなかった。

 そこで研究班は、地域で薬剤師が在宅医療にかかわることによって、患者のアウトカムが改善することを証明するエビデンスを得るため、日本薬剤師会の会員薬局を対象に、日本で初めてとなる大規模全国調査を実施した。回収率は56・9%。

 全国1890薬局から5447人の患者データが得られた。アウトカム指標としては、▽有害事象の発見と解消の有無▽アドヒアランスの変化▽残薬状況の変化▽問題の是正を意図した処方変更の有無――の4項目を検証した。

 その結果、在宅訪問業務を行っている平均的な薬局は、薬剤師数3人、1日平均処方箋枚数55枚、薬剤師1人当たり1日平均処方箋枚数20枚、訪問実施薬剤師届出数2人、平均訪問患者数1カ月4人、薬剤師1人当たり訪問患者数2人と、処方箋20枚に1人の体制を確保できている実態が明らかになった。実働時間は訪問1回当たり10~20分、訪問頻度は月2回が多くを占めていた。

 有害事象とアウトカムの関係を見ると、訪問患者のうち14・4%に薬剤による有害事象が発生していた。最も多かったのは催眠鎮静剤、抗不安剤、次いで精神神経用剤、その他の中枢神経系用剤と続いた。特にベンゾジアゼピン系薬に起因した有害事象として、ふらつき、眠気が高い頻度で発生しており、高齢患者の転倒や骨折リスクを高めていることが考えられた。

 これら有害事象に対して、薬剤師が訪問業務を行うことにより、薬剤中止となった患者が44・2%、減薬となった患者が24・5%、薬剤変更となった患者が18・3%に見られ、88・1%の患者で有害事象が改善したことが分かった。

 アドヒアランスの変化については、全く飲めていなかった患者が薬剤師の訪問開始時は4・1%だったのに対し、直近の訪問時には0・3%まで減少。指示通り飲めている患者も60・3%から83・8%まで向上した。

 また、残薬の整理を行った結果、訪問開始時に比べて41・6%の患者で残薬が減少。解消された残薬の総額は692万1860円、患者1人当たりでは3964円となった。

 処方変更の有無については、薬剤師が訪問先で把握した処方上の問題点を是正するため、処方変更が行われた患者の割合は37・1%であり、そのうち92・4%が漫然投与やアドヒアランス不良等が改善した。

 特に医師と薬剤師が検査値に関する情報を共有している患者群では、漫然投与やアドヒアランス不良の問題を把握できた割合が高く、患者情報の共有が処方内容の適正化につながると考えられた。

 これら初めての全国調査の結果から、在宅医療で薬剤師が訪問業務によって介入した場合、アウトカムが改善していたことが明らかになった。特に有害事象への対処、処方変更による高い改善効果が見られた。

 研究代表者の今井氏は、「これまで在宅医療における薬剤師の業務内容はブラックボックスだったが、今回の成果はエビデンスに向けた第一歩となる。最終的には在宅医療における日本版CDTMの実施につなげたい」と話している。


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数字が出たことは貴重だと思う。

私は少し違った視点で、訪問薬剤師さんの価値を見出している。
それは、多剤投薬を減らすためには、訪問薬剤師さんが必須なのだ。

特に介護施設での多剤投薬にも薬剤師が大活躍している。
詳しく知りたい方は、弟7回全国在宅薬学学会でお話しします。

http://www.drnagao.com/lecture/lec_20140720_01.html
http://www.drnagao.com/lecture/lec_20140721_01.html

全国の薬剤師さん、7月20、21日、大阪国際交流センターでお会いしましょう!

薬剤師さんに、ヤクザ医師が2日間連続で、語ります。


ちなみに、薬局で簡単な検査が出来る時代にもなっている。
規制はあるが、薬剤師の可能性を広がる可能性が充分ある。

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薬局の簡易検査は届出制
- 厚労省がガイドライン薬事日報 2014年4月14日(月)
配信

口頭説明や台帳作成求める

 厚生労働省は、薬局が血糖自己測定等の簡易検査を行う場合の具体的な手続きや留意点を示した「検体測定室に関するガイドライン」を公表した。簡易検査を行う薬局等の事業者は、厚労省に「検体測定室」の届け出を行うこととし、血液を扱うための感染防止対策や血糖測定器等の精度管理、さらに標準作業書や作業日誌、台帳の作成等を求めている。

 臨床検査技師法の告示が一部改正され、薬局で自己血糖測定の簡易検査が可能となったことを受け、厚労省と経済産業省は3月31日、基本的な法令解釈に関するガイドラインを示している。今回のガイドラインは、衛生検査所の登録が不要な薬局等の施設を「検体測定室」と定め、簡易検査を行うための手続きや留意点を具体的に示したもの。

 指針では、薬局等の診療の用に供しない簡易検査の実施施設を「検体測定室」と定義。検体測定室を開設しようとする薬局等は、開設7日前までに厚労省医政局指導課に届け出ることを求めた。届け出には、衛生管理を含めた薬剤師の運営責任者、精度管理を行う責任者を記載し、測定項目の内容も届け出る。

 薬局で血糖等を測定するに当たっては、検査を受ける人に対し、特定健康診査や健康診断ではないこと、検体採取や採取前後の消毒・処置は検査を受ける人が行うこと、測定結果は検査を受けた人が判断するものであること、穿刺による疼痛や迷走神経反射が起こる可能性があることなど11項目を口頭で説明し、同意を得て承諾書をもらうこととしている。

 測定結果については、測定値と測定項目の基準値のみにとどめるものとし、検査を受けた人から測定結果による診断等に関する質問があった場合、薬剤師が回答せずに、かかりつけ医に相談するよう助言することとした。また、不特定者の血液を扱うことから、標準予防策や手指衛生など、感染防止対策の徹底を求めている。

 自己血糖測定器等の穿刺器具については、薬事法で承認された使い捨てタイプで、使用後の危険が解消されているものを使うこととした。

 機器の精度管理も求め、薬局ごとに薬剤師の精度管理責任者を置き、精度管理責任者による定期的な内部精度管理を行い、年1回以上、外部精度管理調査に参加することとした。

 検査を受けた人の急変時に対応できるよう物品を常備すると共に、救急隊への通報体制について手順書を作成し、薬局に掲示することを求め、近隣の医療機関と連携を図り、事前に医療機関に協力を依頼することとしている。

 さらに、標準作業書の作成や作業日誌のほか、検査を受けた人の名前や連絡先を保存するための台帳、測定機器の名称、製造者、型番、修理、廃棄を記録するための台帳、試薬の購入記録や数量管理を行うための台帳、内部・外部精度管理調査の結果を整理した台帳の作成も求め、これを20年間にわたって保管することとしている。


もはや当たり前になった医薬分業には、こんな声も。


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改めて問う、医薬分業の是非医薬分業「さらに推進」25%にとどまる◆Vol.2 薬物治療と医療の分断に疑問

2014年4月15日(火) 池田宏之(m3.com編集部)

Q.2 医療界全体にとって医薬分業はメリットがあると考えますか?

 Q2では、「医療界全体にとって、医薬分業にメリットがあるか」を、分業実施の有無を問わず、全員を対象に聞いた。「メリットがデメリットを大きく上回る」「メリットがデメリットを上回る」が計30.3%、「デメリットがメリットを大きく上回る」「デメリットがメリットを上回る」が計35.3%となり、「デメリットを感じる」会員の方がやや多い結果となった。デメリットが大きいとしたのは、勤務医26.6%(251人中67人)、開業医43.8%(251人中110人)となり、開業医の方が、医薬分業に否定的だった。

 

 医薬分業を実施している医師を対象としたアンケートで、自分の医療機関におけるメリットを聞いたアンケートでは半数が医薬分業を評価しているのに比べ、多くの医師が、医療界全体にとってのメリットは、見い出しづらさを感じている結果となった(『「院外処方メリット大きい」は半数にとどまる◆Vol.1』を参照)。

Q.3 現状以上に医薬分業を進める必要性がありますか?

Q3では、「現状以上に医薬分業を進める必要性があるか」を聞いた。「必要

ない」「あまり必要ない」が合わせて42.8%、「必要」「ある程度必要」が合わせて25.1%となり、現状以上の医薬分業推進も、否定的な意見が多くなった。開業医の方が否定的な傾向は、現状の評価を聞いた質問と同様だった。

 医薬分業推進の可否の理由について任意で聞いたところ、肯定的な意見としては、「薬の情報が多くなって、説明しきれない」といった薬剤師の専門性に期待する回答があったほか、「複数の施設で薬剤の処方を受けている患者の管理は、調剤薬局の方がやりやすい」「病院薬剤師の重要性が増す」という回答もあった。

 一方、否定的な意見としては、「薬局がもうけすぎ」「患者の費用負担が増える」という医療経済的な視点の意見に加えて、「あくまで薬剤師に相談や、情報交換できる距離にはいた方が互いに高め合える」「『分業』を、別裁量とはきちがえて、勝手に説明したり批判したりする薬剤師が増えた」「治療の根幹である薬物治療を医療と分断することに疑問を感じる」とする意見があった。「既に必要な医薬分業はほぼ完了に近付いていると思う」という声もあった。

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