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STAP論文事件に想う

2014年04月26日(土)

STAP論文事件は、まさに現代社会を象徴していると感じる。
私は重大な犯罪であると思うのだが、世間はそうでもないようにも感じる。
町医者も一応、”科学者”の端くれなんだ、と感じる今日この頃でもある。
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小保方を「モンスターサイエンテイスト」と形容した記事が
新潮45という雑誌の5月号に掲載されている。

まったくこのとうりであると思う。

あるいは精神科医の香山リカさんらが遠慮がちに触れておられるが、
私は、小保方は、重症の自己愛性ないし演技性パーソナリテイ障害だと思う。

さらに理研という組織は、利権にまみれた象牙の塔になり下がった。
ここに1000億円という血税が投入されているのになぜ、市民は怒らないのか?

不思議でしょうがない。

さて、病気の人が犯罪を犯したら、断罪されるべきなのか?

統合失調症の人が人を殺したら断罪されるのか?
認知症の老人が、線路内に侵入して事故を起したら家族は断罪されるべきか?

そんなことを考えながら、眠りについた。
しかし小保方のような人間は、この世に、ゴマンといる。


小物は数知れず。
大物では、佐村河内、麻原彰晃、そして近藤誠などなど・・・

耳が聞こえない現代のベートーベン
修行すれば、空中浮遊ができるようになる
がんもどき理論で世間を愚弄する医者もどき・・・

世間は、男性の演技性ないし自己愛性パーソナリテイ障害人は
呼び捨てにするのに、小保方のみ「さん」をつけるのか理解できない。

新潮45は、小保方と呼び捨てにしているが、これが正しい。

悪意があったか、無かったとかの問題ではない。
故意にしたか、どうかといった問題でもない。
STAP細胞かSTAP現象という問題でもない。

さすが上司の笹井さんは、天才と呼ばれるだけあって頭のいい人。
「STAP現象は合理的な仮説」と言い放った。

一般の人は、まず「合理的な」が処理できない。
これは、「あったらいいな」という願望を示す。

空が飛べたらいいな、とか
雪男がいたらいいな、とか
ネッシーがいたらいな、とか
ホンモノのがんとがんもどきに大別できたらスッキリしていいな、
とかいう個人的な欲望から出た空想の段階に過ぎないものを、「合理的」と形容。

そして、「まだ証明されていないが証明されるかもしれない」という願望を、
2番目の言葉として「仮説」という単語に託して、マスコミを煙に巻くことに成功した。

しかし「合理的な仮説」を「真実」として、アカデミアの世界に投じた責任は誰も取らない。
メデイアも医学界も誰も言わないのが、極めて不思議なこと。

笹井さんのコメントは、「大きくなったら宇宙飛行士になって火星に行きたい」といった
小学生の作文となんら変わらないのに、メデイアはなぜそれが見抜けないのか。

多くのメデイアや中年以上の男性は全員、「小保方さん、かわいい!」で
応援団みたいなものまで結成されるというから、この騒動は、タチが悪い。

また、「世の中を良くするため」という彼女の言葉尻を捉えて、「幸福の科学」が
小保方さんを幹部に迎えるような書籍を緊急出版しているが、実はそのとうり。

これは、科学論争でもなんでもなく、ただの宗教なのだ。

科学と宗教は関係ない、なんてことは言わない。
しかし両者があまりにも重なり過ぎて、糊しろの大きさに鈍感になっているのが現代社会。

STAP騒動は、きちんと結論を出してケジメをつけて欲しい。
小保方と利権、いや理研の複合汚染ではあるが、結論を出そうと思えば出せるはず。

福島原発事故や消えた年金事件をはじめ、数々の社会に起きる複合汚染に対して、
誰も責任を問われない社会というものは末期的だと思う。

理研内部では、小保方は「ゴジラ」と呼ばれているという。

理研は、トカゲのしっぽ切りではないが、小保方一人に責任をなすりつけた。
彼女は、それを不服として、これからかなり強烈な内部事情が暴露されるだろう。

それにより、理研という象牙の塔がまるでゴジラに踏まれるように破壊されている。
しかし小保方自身は病気なので全く病識がない。

マズコミやオジサンは簡単の騙せても、アカデミアの人間や識者は騙せない。
世の中、そこまで甘くない。

ならば、小保方をしばらく泳がせて、理研の膿を全部出すことが唯一のオトシマエだ。
血税の一部を払っている一市民としてそう願う。

「オボカタ」とは、理研の利権を焙りだすために時代の必然として登場した「ゴジラ」。
そう考えると、STAP事件も、しかたがないのかいなな、という気さえしてくる。

近藤理論と近藤誠現象もまったく同じ。

近藤理論は、宗教ないし妄想。
しかし近藤誠現象には、医療界が、大いに学ばなければいけない。

拙書「医療否定本に殺されない48の真実」は、このGWに台湾版が出る。
GWには、なぜか台北でメデイア取材を受けることになった。

台湾の人にも、近藤理論の罪と近藤誠現象の解釈を伝えることになる。
いずれにせよ、宗教と科学を混同して識別できない日本のメデイアの劣化は止められない。

いずれにせよ、お金にまみれたヘンな「宗教」から目覚める人が増えて欲しい。











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この記事へのコメント

初めてコメントさせていただきます。日頃当ブログを読ませて頂いております。同じ内科医として長尾先生の素晴らしい在宅医療や尊厳死、平穏死の精力的な啓蒙活動に頭の下がる思いです。特に4月21日の(毎日が「平穏死」)は感銘を受けました。深夜に及ぶ毎日の往診、そしてそれを無私なる感謝の心で行っている件はマザーテレサに通じるものを感じます。そんな毎日のブログの中で、4月26日の(STAP論文事件に思う)はひどく違和感を感じました。少しでも研究をかじった経験のある小生から見ても、小保方氏の論文作成の過程は非難されても仕方がないと思います。しかしそれはマナーの問題でマターの問題ではないはずです。本人が堂々とSTAP細胞はあると言っており、論文の結果はそれを示していると思います。小生は20年来の幸福の科学の信者ですが、記者会見の前日、大川隆法総裁により小保方氏の守護霊に対するインタビューが行われました。それを小生もリアルタイムで拝聴しましたが、小保方氏は高邁な意見を述べられ、偉大な科学者であると思いました。長尾先生が幸福の科学に言及したもとは、この霊言で大川総裁が冗談で小保方氏が行くところがなかったら来年開学予定の幸福の科学大学に来てもらったらと言ったことを指すと思われます。長尾先生が霊言を信じるかどうかは存じませんが、宗教を軽視する発言は看過できません。本来科学は、神の創られた世界の中で真理を追求するももであり、真の科学は真の宗教とイコールのはずです。小保方氏の罪を殺人鬼である麻原と並べるのは如何なものでしょうか。ご再考を給われば幸いです。

Posted by 上山裕也 at 2014年04月30日 08:32 | 返信

最近実名でコメントされる方が多い中匿名でコメントするのは気がひけますが、日常の中では中々話題にならないような事もここでは普通の事として問題提起され、奥底でくすぶっていた思考が刺激されておこがましく言えない事も匿名である事を良い事に言いたい放題にコメントさせていただいてきました。

今回も私のようなただのおばさんが言う事ではないのですが、長尾先生の記事としてどうしても納得できず、加筆訂正しながらまとめ投稿させていただきます。

☆長尾先生がなぜここまで小保方(さん)の事を叩くのか良くわかりません。

「小保方は、重症の自己愛性ないし演技性パーソナリテイ障害だと思う。」

☆確かに演技性のある記者会見だったと思いますが、演技と言えば嘘くさくなりますが、これは彼女の表現性であって個性の範疇に入るように思います。
いずれにしてもこれは彼女の人間性の事であって、科学の現象としてのSTAP細胞には関係のない事だと思います。
先生は彼女が自己愛や演技欲からありもしないSTAP細胞を公表したと言うのでしょうか。

「悪意があったか、無かったとかの問題ではない。
故意にしたか、どうかといった問題でもない。
STAP細胞かSTAP現象という問題でもない。」

☆ではいったい何を問題にしたいのか、先生の真意がわかりません。

「空が飛べたらいいな、とか
雪男がいたらいいな、とか
ネッシーがいたらいな、とか
ホンモノのがんとがんもどきに大別できたらスッキリしていいな、
とかいう個人的な欲望から出た空想の段階に過ぎないものを、「合理的」と形容。

☆STAP細胞が「個人的な欲望から出た空想」と言い切る先生の根拠はどこにあるのか、それがわかりません。

「さすが上司の笹井さんは、天才と呼ばれるだけあって頭のいい人。
「STAP現象は合理的な仮説」と言い放った。

一般の人は、まず「合理的な」が処理できない。
これは、「あったらいいな」という願望を示す。」

☆そうでしょうか。
ここで言う「合理的」とはSTAP現象は「論理的に筋の通った(合理的な)現象」で、「STAP細胞がなければ説明がつかない現象」であるが、実際にはその細胞そのものが現存(顕現)しないゆえにSTAPの現象を論理的に筋の通った理論(合理的理論)として捉え、結果としてSTAP細胞の存在は仮説となる・・という意味に解釈しました。
STAP細胞が誰がやっても作れる「物」になれば、それは仮説ではなく論理的に筋の通った(合理的に)証明ができる「物」になるのではないでしょうか。

☆この問題は一つの現象を理論化する段階で起きた事で、言うなれば科学の領域(生命の根源に迫った領域)で起きた事を、人間社会に説明しようとして起きた問題で、その人間社会の問題の方が表面化して複雑かつ醜い論争になっているのだと思いますが違うでしょうか。
先生の4月30日の記事に

「先日「STAP細胞事件」について書いたが、やはり理解できない人が多いようだ。
一般の方は理解できないだろうが、”科学”に身を置く方には当たり前の見解だろう。」

とあるように一般人の私には理解できない事なのでしょうか。
今回のこの記事は長尾先生とは思えない内容です。
是非再考をお願い致します。

Posted by 桜 at 2014年05月01日 06:26 | 返信

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