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勇気ある女医さんの内部告発

2014年04月30日(水)

千葉県立がんセンターで、腹腔鏡手術のあとの再手術や死亡が多いことを
麻酔医として勤務していた女医さんが、以前に内部告発していたそうだ。
しかし最近、死亡例が3例続き、ようやく明るみに出たとNews23が報道した。
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看護師さんの内部告発はある。
あるいは、恨みを持つ医者の内部告発もある。

映画「終の信託」が事件になったのも元はといえば内部告発か。
いずれも病院の中で起こること。

今回、腹腔鏡手術後の再手術や死亡例が続くことが明るみに出た。
女医さんの内部告発は、その時点では活かされていなかった。

それは、法律では、
・内部にいるものが
・どんな法律に違反しているのか、を認識していないと
内部告発として成立しないからだという。

事の真相はこれから明らかになるのだろうが、このニュースを
聞いたとき、勇気ある女医さんだなあ、と思った。

私ならそんな勇気は無かった(過去形)し、今も、無い。
顔と名前を出して、堂々とテレビに出ている女医さんの勇気に感心した。

ほとんどの内部告発は、匿名だ。
返り血を恐れる。

話は変わるが、ネット社会での誹謗中傷もほとんどが匿名だ。
調べればどこの誰かは分かるのだが、匿名での悪口に閉口することがある。


医療事故なのか、医療の不確実性なのか、どちらとも言えない症例が多い。
国会では、医療事故調の法案が提出される。

そもそも千葉県がんセンターで何があったのか、知りたい。
もはや医療はガラス張り。

小保方さんに続き、山中教授も陳謝。
厳しい顔に、何かを感じた人も多いだろう。

先日、「STAP細胞事件」について書いたが、やはり理解できない人が多いようだ。
一般の方は理解できないだろうが、”科学”に身を置く方には当たり前の見解だろう。

真理と仮説。
個性と病気。
事故と偶然。

両者の区別は、簡単にできない場合が多い。
しかし有識者の公平な目を通せば、必ず一定の結論は導かれる。

問題は、その「有識者」である。
専門家なのか、内部の人間か、市民なのか。

今後、医療を取り巻く環境は、このような面でも益々厳しくなる。
とっても考えさされる番組を、深夜の往診の帰り道で見てしまった。

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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

内部告発者が企業から100%不利益扱いされていた時代。NHKラジオ連続講座で、尊敬する著名な講師が、告発行為は共同体を内部から破壊するものとして否定されていました。おったまげて、その日に講師のお住まいに反論のお紙を送ったら、恐縮にもニ日後にご返事があったことを思いだしました。

長尾先生は、STAP細胞事件について書いてきたが、一般の方には理解できないだろうが、[科学]に身を置く者にとっては当たり前の見解だろう、と言われています。
なぜか、この問題、先生の読者は、3か月も沈黙を決め込んでおられます。たぶん発表時の先生の見解と理研結果発表後の見解の落差に異論がまったくないのか、それとも、とうわくされているのでしょうか?
先生の今日のご見解では、小保方も石井も山中もレッドカード。科学界から永久追放すべきだとと理解しました。

ところで、山中さんは、1月31日のコメント、2月7日のTV対談、同10日の記者会見で、理研の広報とメディアの発表を徹底的に批判しておられました。その後国会での参考人招致で、若い研究者の環境についての提言をされていました。いずれも適切で中庸を得た発言とみました。4月27日の緊急記者会見は、1年前の指摘への回答のようですね。

長尾先生言われる、この[科学者]とか、[有識者]とかというのが、ぼくら一般人にとっては、そもそもうさんくさいのです。シンゾウ君が指名した有識者懇談会というのも、そのさいたるものです。あの船長と乗組員のように見えてしかたないのです。
一般人にもいろいろ、科学者にもイロイロ。それで社会、それでムラなのです。

リカさんの論評は好きですが、伝聞ではオボカタを自己愛なんとか症と診断したそうですが、だからどうなんでしょう。あまり軽々しく他者に診断症状名を公開しないほうがいいですね。精神分析家としての見識、基本のキが問われます。ぼくなど、山中さんではないが、一般人として死に値いする、精神分析の対象にされそうで、くわばらくわばらです。

いつも長尾先生の、最新の医療情報には、本当に助かります。セルフケアに生かしていきます。
先生の、文字どおり昼夜を分かたぬというか、1日百時間というご活動が、同時に先生の活力のみなもとであるということがよく理解できます。ぼくは、よい睡眠をとることが、翌日の活力です。
いつも失礼なコメントばかりですが、今回は投稿すべきかどうか今躊躇しています。

Posted by 鍵山いさお at 2014年04月30日 01:00 | 返信

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