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研修医にも在宅ホスピスの視点を
2014年05月01日(木)
大病院の研修医が、なぜか主治医意見書を書くことがある。
本当は、その人の生活を知っている”かかりつけ医”の役割なのだが。
患者さんの希望で家に帰ってきたはいいが、介護ベッドが入らずに困ることがある。
本当は、その人の生活を知っている”かかりつけ医”の役割なのだが。
患者さんの希望で家に帰ってきたはいいが、介護ベッドが入らずに困ることがある。
「末期」という文字を介護意見書に入れない研修医
がんが全身に転移して余命が1ケ月もない患者が帰ってきた。
大量点滴のおかげでお腹と胸に大量の水が溜まり、呼吸はゼイゼイ。
しかし介護認定調査もまだ。
しかし医師の意見書は、病院の受け持ち研修医が書いてくれたと。
しかし、○○癌(末期)の「末期」を入れてくれなかったらしい。
誰が見ても末期としか言いようが無いのに、研修医はなぜか入れなかった。
「末期」と書くと患者さんに失礼だと思ったのだろう。
しかしたった2文字を入れるかどうかで、患者さんの運命は大違い。
「末期」という文字が入ると、
・認定調査委員が早ければその日に行く(可及的早急に)
・自治体や審査委員会合議体の意見にもよるが、
多くの場合、自動的に要介護2、以上になる。
・従って、早ければその日のうちに介護用ベッドが入る。
しかし、「末期」という文字が入らないと
・認定調査は1~2週間後になり
・判定が出るまで1ケ月もかかる
・それがもし要支援だったら、自費になる
・従って怖いので、1ケ月間はベッドが入らない。
役所の担当者に電話して聞いてみた。
病院の研修医が書いた意見書を取り消すことを頼んだ。
私が書くにしても、取り消す作業に最低2日間は必要で、
その翌日に、主治医意見書を郵送するので、1週間は待って欲しいと。
ベッドは今すぐ要るのだが・・・
結局、1週間後に旅立たれた・・・
研修医教育の中には人間を診る、生活を診る、という視点も取り入れて欲しい。
そして”在宅ホスピス”という素晴らしい世界がることも研修医制度に入れて欲しい。
その研修医に電話をして、こうした経緯と経過を説明した。
一応、分かりました、と言ってくれた。
こんなことしていたら嫌われるだろうなと思いながら。
しかし同じような患者さんの主治医意見書を書くときに是非とも参考にしてほしい。
がんが全身に転移して余命が1ケ月もない患者が帰ってきた。
大量点滴のおかげでお腹と胸に大量の水が溜まり、呼吸はゼイゼイ。
しかし介護認定調査もまだ。
しかし医師の意見書は、病院の受け持ち研修医が書いてくれたと。
しかし、○○癌(末期)の「末期」を入れてくれなかったらしい。
誰が見ても末期としか言いようが無いのに、研修医はなぜか入れなかった。
「末期」と書くと患者さんに失礼だと思ったのだろう。
しかしたった2文字を入れるかどうかで、患者さんの運命は大違い。
「末期」という文字が入ると、
・認定調査委員が早ければその日に行く(可及的早急に)
・自治体や審査委員会合議体の意見にもよるが、
多くの場合、自動的に要介護2、以上になる。
・従って、早ければその日のうちに介護用ベッドが入る。
しかし、「末期」という文字が入らないと
・認定調査は1~2週間後になり
・判定が出るまで1ケ月もかかる
・それがもし要支援だったら、自費になる
・従って怖いので、1ケ月間はベッドが入らない。
役所の担当者に電話して聞いてみた。
病院の研修医が書いた意見書を取り消すことを頼んだ。
私が書くにしても、取り消す作業に最低2日間は必要で、
その翌日に、主治医意見書を郵送するので、1週間は待って欲しいと。
ベッドは今すぐ要るのだが・・・
結局、1週間後に旅立たれた・・・
研修医教育の中には人間を診る、生活を診る、という視点も取り入れて欲しい。
そして”在宅ホスピス”という素晴らしい世界がることも研修医制度に入れて欲しい。
その研修医に電話をして、こうした経緯と経過を説明した。
一応、分かりました、と言ってくれた。
こんなことしていたら嫌われるだろうなと思いながら。
しかし同じような患者さんの主治医意見書を書くときに是非とも参考にしてほしい。
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この記事へのコメント
5月になりました!お疲れ様です!
私の亡母の主治医意見書には私もびっくりしました。
余命3ヵ月と言われ、抗がん剤や放射線治療は受けないと言ったせいか、在宅療養の継続は“無”でした。
平穏死を選択し退院した時、母は自力歩行可能で意識もしっかりしてました。
その時の介護保険の認定面接時、1ヵ月先のことを予測されずで難儀しました。
病名や予後を言っても、なかなか理解されずでした。
家族の言うことは反映されないんでしょうかね・・・・・
面接者はもっと病名や予後を認識していただきたいなっと思いました。
近い未来を予測しての介護保険の認定ではなかったと思います。
在宅緩和ケア・平穏死についてはまだまだ認知度が低いのかと・・・・・
在宅緩和ケアを受けてくれる、かかりつけ医さんにもっと高い報酬をと思います。
クリニックが自宅ではない開業医さんが多いのか?
なかなか巡り会うことができなかったです。
夜間・休日まで縛られたくないのはわかりますが、なんとかならないものかと思います。
在宅緩和ケアを受けてくれる医師が増えれば、病院での不幸な最期は減少するのかと・・・・・
自宅は最高の特別室ですから、可能な限り社会資源を利用し安らかな最期を送ってほしいです。
それを支える家族の介護休業の保障や理解も、産休や育休のように理解されればいいのですが・・・・・
まだまだですかね?
Posted by らら at 2014年05月01日 05:36 | 返信
らら様のコメントを読ませていただき、確かにクリニック=自宅ではない開業医さんが多くなったなと感じます。
診察時間外、特に夜具合が悪くなると、どうしたら良いのか、という不安があります。
子供の頃は身体が弱く、祖母の知人の友人の開業医は、夜中でも車を運転して往診に来てくれていたのを思い出しました。
子供でもちゃんと目をみて落ち着くような言葉をかけながら、全身を観察、診察されていたような。
無理が祟ったのか、早くに亡くなられましたが。
最近、高校の入学式を、自分の子供の入学式のため欠席した教師が議論を呼んでいますが、教師、医師は聖職者、的な考え方は古いのでしょうか?
在宅医療、看取りまで引き受けますよ、夜でも何かあったら安心して連絡しなさい、というかかりつけ医を見つけるのは至難の技かも・・・・・・。
Posted by 小畑ふみこ at 2014年05月01日 10:52 | 返信
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