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質問にお答えします(その1 小保方騒動)

2014年05月02日(金)

なんだか厳しい書き込みを2つ頂いた。
「再考をされたし」とのご要望なので、追加コメントを書かせていただく。
これは単にあるオッサンの日記なので、気楽に読んで頂いたら幸いだ。
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私は、単なる「ストレス発散」でこの日記を書いているいるだけ。
自分の思考の防備録でもあり、個人的な日記にすぎない。

ところが、いつしか1位になり、思いもかけない人が読んでくれたりするので、書き続けている。
1位のブログとしての社会的責任は少しはあるかもしれないが、そんなもん知れているだろう。

全国のいろんなところに出かけると「ブログ読んでいます!」と必ず声をかけてくれる人がいる。
そんな時、たとえ個人的日記でもちゃんと書かなきゃとは思うが、すぐに忘れているようだ。

一人のオッサンの独語が誰かに何かの役に立つのなら、と思いながら日々、書いている。
そしてあまりお役に立たなくなったらその時が、ブログの「止めどき」だと思っている。

私は、政治家でもなければ宗教家でもなんでもない。
権力とは無縁の一町医者、一個人として書いている。

さて、小保方騒動の記事に対する質問への回答です。
こんな解説にご興味のある方だけお読みください。

@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

>最近実名でコメントされる方が多い中匿名でコメントするのは気がひけますが、
>日常の中では中々話題にならないような事もここでは普通の事とし
>て問題提起され、奥底でくすぶっていた思考が刺激されておこがましく
>言えない事も匿名である事を良い事に言いたい放題にコメントさせていただいてきました。

>今回も私のようなただのおばさんが言う事ではないのですが、
>長尾先生の記事としてどうしても納得できず、
>加筆訂正しながらまとめ投稿させていただきます。

>☆長尾先生がなぜここまで小保方(さん)の事を叩くのか良くわかりません。

➔小保方氏を叩いていません。
  彼女の行状は病気であると思っているので、叩く対象ではありません。
  小保方騒動を生んだ理研組織と、騒動の本質とを理解していないマスコミと、
  外見に騙されている世間のオッサンたちにメッセージを書いただけです。

>「小保方は、重症の自己愛性ないし演技性パーソナリテイ障害だと思う。」

>☆確かに演技性のある記者会見だったと思いますが、
>演技と言えば嘘くさくなりますが、これは彼女の表現性であって
>個性の範疇に入るように思います。

➔あの演技性からの情報は多大です。
 そこから得られる「そのような病気であるのではないか」、という指摘です。
  個性という範疇を、はるかに超えています。
  個性というものは人にそこまで迷惑をかけないもの。
  しかし小保方は、周囲に多大な迷惑をかけている。
  私はそうした状況を「病気」と形容しました。
  多くの方には、もう少し時間がたたないと理解できないかもしれません。

>いずれにしてもこれは彼女の人間性の事であって、
>科学の現象としてのSTAP細胞には関係のない事だと思います。

➔科学の現象としてのSTAP細胞は、一切確認されていません。
  論文も取り下げです。
  この質問者は両者を混同されているようですが、私は区別しています。

>先生は彼女が自己愛や演技欲からありもしない
>STAP細胞を公表したと言うのでしょうか。

➔そうです。
  そう結論するのが、現時点では、最も合理的な思考です。
  おそらく”科学者”は、ほぼ全員が、そのような見解ではないでしょうか。

>「悪意があったか、無かったとかの問題ではない。
>故意にしたか、どうかといった問題でもない。
>STAP細胞かSTAP現象という問題でもない。」

>☆ではいったい何を問題にしたいのか、先生の真意がわかりません。

➔このような人をモンスター化させた理研を含む現代社会とマスコミに
 騒動の本質に関する私見を、日記という形でお伝えしているだけです。
 公器である朝日新聞にも産経新聞にも医学雑誌などの連載にも一切書かず、
 個人の日記として書いているだけです。

>「空が飛べたらいいな、とか
>雪男がいたらいいな、とか
>ネッシーがいたらいな、とか
>ホンモノのがんとがんもどきに大別できたらスッキリしていいな、
>とかいう個人的な欲望から出た空想の段階に過ぎないものを、「合理的」と形容。

>☆STAP細胞が「個人的な欲望から出た空想」と言い切る先生の
>根拠はどこにあるのか、それがわかりません。

➔「論文撤回」という不祥事がその根拠です。
 さらにどう責任を問われるべきかを考えないと。
 おそらく何百億円(もっとかな?)という損失を国家に与えた責任のことです。

>「さすが上司の笹井さんは、天才と呼ばれるだけあって頭のいい人。
>「STAP現象は合理的な仮説」と言い放った。
>一般の人は、まず「合理的な」が処理できない。
>これは、「あったらいいな」という願望を示す。」

>☆そうでしょうか。

➔そうです。
  マスコミは、見事に煙に巻かれていました。
  だからこうしてこれ以上、分かり易い比喩は無いだろうという形で書いているだけ。
  これ以上、分かり易く説明をすることは、私の愚かな能力を超えています。

>ここで言う「合理的」とはSTAP現象は「論理的に筋の通った(合理的な)現象」で、
>「STAP細胞がなければ説明がつかない現象」であるが、実際には
>その細胞そのものが現存(顕現)しないゆえにSTAPの現象を論理的に
>筋の通った理論(合理的理論)として捉え、結果としてSTAP細胞の存在は
>仮説となる・・という意味に解釈しました。

➔単なる仮説、です。

>STAP細胞が誰がやっても作れる「物」になれば、それは仮説ではなく
>論理的に筋の通った(合理的に)証明ができる「物」になるのではないでしょうか。

➔それができない!のです。
  再現性、と言います。科学的真理の基本です。
  しかも、できないものを「できる」と論文を書き、撤回も拒否して、
  記者会見でも「できる」と言い張ったのです。
  仮説が、「物」になるとは限りませんし、
  世の中には、星の数ほど仮説はあるでしょうし、それがどうした、です。

>☆この問題は一つの現象を理論化する段階で起きた事で、
>言うなれば科学の領域(生命の根源に迫った領域)で起きた事を、
>人間社会に説明しようとして起きた問題で、その人間社会の問題の方が表面化して
>複雑かつ醜い論争になっているのだと思いますが違うでしょうか。

➔全く違います。
  単なる”捏造”にすぎません、と言わざるを得ない。
  昔、遺跡から古い遺品が出てきたという捏造事件がありましたね。
  もしあれを捏造と呼ばないのならば、何を捏造というのでしょうか。
  人間社会の問題とはなんの関係ありません。
  あたなの意見は、もし使えるとしたら、それは「神」のみに使える説明です。

>先生の4月30日の記事に>「先日「STAP細胞事件」について書いたが、
>やはり理解できない人が多いようだ。
>一般の方は理解できないだろうが、”科学”に身を置く方には当たり前の見解だろう。」
>とあるように一般人の私には理解できない事なのでしょうか。
>今回のこの記事は長尾先生とは思えない内容です。
>是非再考をお願い致します。

➔再考もなにも、科学論文を捏造して、それが犯罪で無いというのならば、
  世の中、何をしてもいい、し放題ということになります。

 
 二度も書き込みをして頂いた(一度目は、酷い中傷混じりでしたね)匿名の貴方に
 今度は貴方の功績を書いてみましょう。

1)このように誤解している一般人が多いという現実を教えて頂いた。
2)こうして回答の機会を提供して頂いた。
3)私が近藤誠氏の「がんもどき理論に基ずいたがん放置療法」に異を唱える書籍を
  出版した時に、一般大衆からなぜにここまで酷い罵声を浴びた(現在もだが)
  理由が、あらためて実感できたこと。 まあこれは私だけへの功績だが。


一般の人やマスコミの人が騒動の本質が理解できず、
論争になっているので私見を述べたまでです。


小保方叩きではなく、そうした困った人を巡る周囲の反応に対する意見。


しかし実は、世の中、似たようなことはゴマンとあります。
小保方みたいな人もゴマンといます。

しかし程度が軽ければ容認されていることも多く実にこんな人にも寛容な国です。
しかし大きく国益を損ねたときは、騒動の本質を明らかにする必要があるでしょう。

数えきれない数いる真面目な研究者は、小保方を恨んでいます。
日本からの科学論文は間違いなく国際雑誌に通りにくくなります。

今回の騒動は、多くの国益を損ねています。
その中でも、得をしたのはおそらく小保方、一人だけです。

だから問題が大きいのです。
だから本質を書いています。

ただし以上はあくまで、オッサンの仮説ですから、以上の見解が理解できない人は、
「そんな意見もあるのか」、という程度に聞き流されたらいいのではないのでしょうか。


実は、STAP騒動についてこんなに書くのは、日本国が危ないと感じるからです。

一般大衆が真偽を嗅ぎわける能力が極端に低下しているから。

・ポピュリズムの極みとしかいえない政治家選び・・・
・国際社会において日本の置かれているポジションの誤解・・・
・平和ボケした社会や捏造社会の容認、そしてこうしたポピュリズムの連続・・・

小保方騒動は、まさにその象徴。
しかしその本質が見えないグーミンだらけのこの国の未来を憂いています。
 

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この記事へのコメント

ご回答ありがとうございました。
2011年の1月よりずっと先生のブログを読み続けてきましたが、掴みどころのなかった先生の本筋に出くわしたような気がします。

>「がんもどき理論に基ずいたがん放置療法」に異を唱える書籍を
>  出版した時に、なぜに一般大衆からこんなに酷い罵声を浴びた・・

この事実は私は知りませんが、今迄の先生の苦闘を振り返ればあっても不思議はないと思います。

>>☆この問題は一つの現象を理論化する段階で起きた事で、
> >言うなれば科学の領域(生命の根源に迫った領域)で起きた事を、
> >人間社会に説明しようとして起きた問題で、その人間社会の問題の方が表面化して
>>複雑かつ醜い論争になっているのだと思いますが違うでしょうか。

>➔全く違います。
> 人間社会の問題とはなんの関係ありません。
>あたなの意見は、もし使えるとしたら、それは「神」のみに使える説明です。

「人間社会」とは表現がオーバーであり適切では無かったですが、私の中で真理はあっても神という概念はありません。
どんな事でも真理を説明する為にどれだけ多くの努力が必要かは、今迄世間(適切でない表現で言えば「人間社会」に・・)先生の思想を伝える為に費やした労力を思われれば分かっていただけるかと思います。
「真理」を理解するのは世間(人間社会)であり、その理解が得られず、生かされる事がなければどんな真理もただの理屈になってしまうのではないでしょうか。
そういう意味でSTAP細胞が本当だとして、その真理を世間に説明する事で起きた問題と解釈しました。

これは先生の言われるように、科学論文の世界を知らない私のような者には理解出来ない事なのだと思いますが、一つの真理の発見がルールや規則に縛られて葬られていく事があるとしたら、人類の(この表現もオーバーかもしれませんが)損失もあるのではないでしょうか。
真理を真理として生かし、育てる仕組みが必要なのではないかと思います。
それが出来ない利害が科学の世界にもあるとしたら、本当に「人間社会」なのだと思わざるを得ないと思います。
一人の日本国民として、今回の問題が日本のみならず、世界の科学の分野に投じた一石として大きな力に変わる事を願いたい思いです。

Posted by 桜 at 2014年05月02日 09:21 | 返信

「存在しないものの不在を証明することはできない」これを知らない人は、科学とは「在」も「不在」も証明出来る事だと勘違いしています。この勘違い者が大多数である限り「不在」を「在」と言ったとしても100%信じてもらえるでしょうし、「ウソ」を暴かれる心配もまったくありません。もしどこかに異常者がいて「在」はどんなことがあっても証明できるのだから「在」を証明できないのなら証明はない、と言ったら世間が一丸となってその異常者を葬ってくれるでしょう。つまりオボカタも理研も安全そのものです。他方、マスコミその他が今になってオボカタや理研をえらく批判していますが、それは別の動機のように見えます。つまり自分たちが既に一生懸命持ち上げてしまった体裁の悪さを隠すためでしょう。多分マスコミの中には「不在そのものの証明は不可能」を知っている人がいるからだろうと思います。これを知らなければ冤罪が何故生じるかを考えることもできません。「やってないなら、それを証明しろ」と言って冤罪作りに励んでいる人々は「科学的である事は『在』も『不在』も証明できるのだから、『証明できない』に持ち込めば客観的な証明になっている」と信じており自分のやってる事が犯罪だとは感じていないでしょう。例えば電車中の痴漢が自分でないと証明することは元々できません。マスコミ中にはこれを知っている人は多分います。以上を読んで「何を当たり前のことを言うのじゃ」と言ってくれる人がたくさんいる時代が早く来ますように。

Posted by 異端者 at 2014年05月02日 05:09 | 返信

先生、同じように感じています。
その通り。

Posted by きじとらのん at 2014年06月22日 05:46 | 返信

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