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血圧180以上は早死にします

2014年05月17日(土)

メデイア扇動の舞台は、がん医療から高血圧医療に移っている。
高血圧学会は130以上はダメといい、近藤誠氏は200でも大丈夫、と言う。
私はこう言いたい。「血圧180以上を放置すると早死にしませ!」と。

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日本の皆様、偏った情報に惑わされてはいけません。
医学会の情報はある程度は正しいです。

ただし、デイオバン問題で明らかになったように
ある程度の利益相反はあっただろう、と思う。

私自身、当事者ではないのでハッキリとは言えないが、
正直、薬屋さんが持ってくるデータは、昔からある程度はマユツバだと思っている。

血圧は、年齢による。
40歳の160は放置できない。

しかし80歳の160は、放置する場合もある。
高血圧の正常値に年齢というファクターが無いのが、昔から不思議でしょうがなかった。

経験的に言えることは、180を越える状態が一定期間、持続すると
心筋梗塞や脳梗塞が起こる可能性が大きい。

これは真実。

だから、近藤誠氏は、血圧でも、また多くの人の命を奪うのは罪深いと思う。
週刊誌の報道をまに受けて早死にしても、週刊誌は責任を取ってくれない。

週刊誌は、とにかく、売れればいい。
売れれば、国民のいのちなんてどうでもいい、というのが週刊誌の常識。

私は決して極論は言わない。
極論は売れるが、中庸は売れない。

しかし本当のことしか言わない。
エビデンスは無いが、経験はある。

だから近藤誠氏ほどは売れないし、
本を書いてもメデイアからあまり相手にされない。

このブログが私の世界。

それにしても、なぜ、私以外の立派な町医者の意見を掲載しないのか。
一番高血圧の患者さんを見ているのはベテラン開業医。

不思議でしょうがない。

大学病院の研究者と素人の近藤誠氏を対立構図にして煽りまくり、
それで週刊誌の売り上げが上がれば万々歳、という今週末の週刊誌。

このあたりのことを、4月26日の産経新聞兵庫版に
、さすがに大人しく書いたので迷われている人は、参考にして欲しい。

偏った情報を取捨選択するのも、”自己決定””なのだ。

私は奇をてらうことなく、医師として当たり前のことを書いて行きたい。

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産経新聞検診シリーズ第8話  血圧の正常値を巡る議論
                     検診結果をセルフケアに活かそう!
 
 検診についてこれまで、あれこれ書いてきましたが、今回まとめてみましょう。検診での異常=病院受診=嫌なこと、だと思っている人が大半でしょう。検診のやりっ放しは、もちろん論外で、事後処置が大切です。軽い異常なら、“かかりつけ医”のアドバイスのみで改善することが大半です。問題は、食事や運動や禁煙に関するアドバイスを実行できるかどうかです。事後処置は自助努力、すなわちセルフケアが土台になり、“かかりつけ医”は助言者、支援者となります。その中で、とりあえずお薬を使うこともあります。

 高血圧を例に説明しましょう。現在、血圧の正常値を巡る議論が交わされています。というのも、これまで140/90以上(合併症のある人は、130/85以上)は日本高血圧学会の基準では高血圧とされてきました。しかし最近、日本人間ドック学会が、150万人もの膨大な検診データを解析した結果、147/94までは正常であると発表したのです。僅かな違いに思えるかもしれませんが、この間にくる人は実に多い。従来の病院基準では「病人」だったのに、人間ドック学会の新基準では「正常」と判定される人がたくさん出てきます。「病人」と「正常」では真反対ですから、各医学会を中心としたさまざまな見地から議論が始まっており、その行方を注目しています。

 「血圧が高いほど脳卒中や心筋梗塞が増える!」。これは紛れもない事実です。しかしどこで正常と異常の間に線を引くのかは、実はとても難しい問題。さらに「年齢」という因子ももっと考慮しなければいけないというのが私の考えです。同じ140という血圧でも、60歳なら「少し、様子を見ましょうか」となるし、20歳なら「ちゃんと調べて、ちゃんと対処しましょう」となります。

 私は産業医としても多くの働く人々の検診データを見る立場にいます。検診や人間ドックには「有所見率」というものがあります。多くの検診項目にひとつでも異常を認めると「有所見者」という烙印が押されます。しかし有所見者の割合は年代によってかなり変わります。ある職場検診の有所見率は、20歳代は20%、40歳代は60%、60歳代では80%を超えていました。60歳以上のほとんどの人に「病人」という烙印を押すのは実に忍びない想いです。というのも、その多くは加齢現象、生理的現象であることを町医者として知っているからです。血圧しかり、コレステロールしかり、です。

 大切なことは「正常」か「病人」か、ではありません。自分の数値が、どんな位置にあるのか。しかも同年代の中でどの程度なのかを自分自身が知っておくことです。たたしがん検診での異常や、正常を大きく逸脱していれば早急に医療機関を受診してください。しかしもし軽微な異常値であるならば、まず“産業医”や“地域産業保健センターの相談医師”や“かかりつけ医”などに相談してください。町医者はそうした相談に乗ることが仕事です。決して安易に薬を出して金儲けをしている訳ではありません。しかし貴方がもしそう感じたならば、“かかりつけ医”を変えることもできます。検診結果を、セルフケアに上手に活かして欲しい!そう願い、本シリーズを終えます。
 
キーワード 産業医
従業員が50人以上の事業所には産業医の配置が法律で義務づけられている。産業医は、法律で定められた各種健康診断の結果判定や事後処置、職場巡回、安全衛生委員会への出席と助言、職員の健康相談など労働者の健康を守るための活動を行う。



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