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産経新聞・健康長寿シリーズ
2014年06月29日(日)
産経新聞の今回の連載テーマは健康長寿シリーズになった。
第1回目の昨日の朝刊には「100寿者」について書いた。
寝たきりにならずに100歳まで生きれたら素敵なことだ。
第1回目の昨日の朝刊には「100寿者」について書いた。
寝たきりにならずに100歳まで生きれたら素敵なことだ。
産経新聞・健康長寿シリーズ第一回 目指すべきは健康長寿
寝たきりにならずに長生きしたい
日本は世界一の長寿国です。これは紛れもない事実であり凄いことだと思いますが、知らない方も案外多くおられます。世界には平均寿命が50歳、60歳という国もあるのです。一方、日本人は男性が80歳、女性が86歳まで生きるのです。しかしこの数字には、寝たきりなど要介護状態の人も当然含まれています。介護と無縁でいられるのは、その数字より数年間短くなります。裏を返せば、要介護や寝たきり期間が誰でも平均、数年程度はあるということです。介護保険のお世話になる期間です。「長患いはしたくない」、「家族に迷惑をかけたくないのでポックリ逝きたい」と多くの高齢者が言われます。「長生きはしたいけど、寝たきりはちょっとね」というのが多くの人の願いなのでしょう。私も同じです。つまり目指すべきは、「単なる長生き」ではなく、「健康長寿」なのです。今日から8回、どうすれば、健康長寿が叶うかについて書いていきます。
歳を取れば取るほど誰だって病気や障害が増えます。膝が痛い、目が見えない、耳が遠い、血圧が上がる、血糖も上がる。まあこれらは「病気」というより「老化」現象ですね。しかし「老化」と言うと激怒する方が多いので、診察室では一応禁句としています。老化現象も「病気」と言い変えると医者やお薬屋さんは儲かります。だからどう考えても「老化」なのに、「病気」というレッテルを貼ることが好きなお医者もいます。しかし「それは老化現象ですね。でも辛い症状はちゃんと取りましょう」というのが医者の態度であると思います。「老化」や「老化に伴う病気」とどう上手に付き合うのか、です。
現在、100歳以上の方を何人か診させて頂いています。元気な方もいれば寝たきりの方もいます。100歳以上の方を百寿者と呼びますが、現在、日本には5万人以上いるそうです。そのうち約9割が女性です。高齢者が3000万人いますから、百寿者はその集団のなかの超エリートともいえます。日本中が健康ブームで沸く中、みなさん百寿者を目指して食事に気をつけ、高価なサプリメントを飲んだり、運動やヨガに励まれています。しかしそうした努力をすれば必ず100歳まで生きられるかといえば、もちろんそんなことはありません。むしろ何の努力もせず生きてきた人のほうがが百寿者になれる、のが現実のようにも感じます。つまり「なんとかして100歳まで生きよう」と欲を張ると願いが叶わず、欲が無いと叶うような気がします。100歳まで一度も医者にかかったことがない、という百寿者を何人か見てきました。まさに医者要らず、は本当にいます。
とはいえ、百寿者にはいくつかの特徴があることに気がつきました。1)規則正しい生活、2)マイペース、3)使命感を持って生きている、などです。朝型、夜型に限らず、生活のペースが若いころから一定しています。マーペースは、ストレスを感じない、少ないということでしょうか。クヨクヨしないことに通じます。3つめの「使命感」は、あの日野原先生を見ていれば分ります。103歳の日野原先生は、自分のために頑張っているのではなく、自分を必要としてくれる人のために頑張っているように見えます。その他、百寿者をよく観察するといくつかの特徴があります。(続く)
キーワード 百寿者
英語ではセンテナリアンという。2008年には約36000人だったのが、2013年には、54000人を超えて増加中である。世界的には百寿者は日本、カナダ、オーストラリア、ヨーロッパの一部、北欧に多い。
寝たきりにならずに長生きしたい
日本は世界一の長寿国です。これは紛れもない事実であり凄いことだと思いますが、知らない方も案外多くおられます。世界には平均寿命が50歳、60歳という国もあるのです。一方、日本人は男性が80歳、女性が86歳まで生きるのです。しかしこの数字には、寝たきりなど要介護状態の人も当然含まれています。介護と無縁でいられるのは、その数字より数年間短くなります。裏を返せば、要介護や寝たきり期間が誰でも平均、数年程度はあるということです。介護保険のお世話になる期間です。「長患いはしたくない」、「家族に迷惑をかけたくないのでポックリ逝きたい」と多くの高齢者が言われます。「長生きはしたいけど、寝たきりはちょっとね」というのが多くの人の願いなのでしょう。私も同じです。つまり目指すべきは、「単なる長生き」ではなく、「健康長寿」なのです。今日から8回、どうすれば、健康長寿が叶うかについて書いていきます。
歳を取れば取るほど誰だって病気や障害が増えます。膝が痛い、目が見えない、耳が遠い、血圧が上がる、血糖も上がる。まあこれらは「病気」というより「老化」現象ですね。しかし「老化」と言うと激怒する方が多いので、診察室では一応禁句としています。老化現象も「病気」と言い変えると医者やお薬屋さんは儲かります。だからどう考えても「老化」なのに、「病気」というレッテルを貼ることが好きなお医者もいます。しかし「それは老化現象ですね。でも辛い症状はちゃんと取りましょう」というのが医者の態度であると思います。「老化」や「老化に伴う病気」とどう上手に付き合うのか、です。
現在、100歳以上の方を何人か診させて頂いています。元気な方もいれば寝たきりの方もいます。100歳以上の方を百寿者と呼びますが、現在、日本には5万人以上いるそうです。そのうち約9割が女性です。高齢者が3000万人いますから、百寿者はその集団のなかの超エリートともいえます。日本中が健康ブームで沸く中、みなさん百寿者を目指して食事に気をつけ、高価なサプリメントを飲んだり、運動やヨガに励まれています。しかしそうした努力をすれば必ず100歳まで生きられるかといえば、もちろんそんなことはありません。むしろ何の努力もせず生きてきた人のほうがが百寿者になれる、のが現実のようにも感じます。つまり「なんとかして100歳まで生きよう」と欲を張ると願いが叶わず、欲が無いと叶うような気がします。100歳まで一度も医者にかかったことがない、という百寿者を何人か見てきました。まさに医者要らず、は本当にいます。
とはいえ、百寿者にはいくつかの特徴があることに気がつきました。1)規則正しい生活、2)マイペース、3)使命感を持って生きている、などです。朝型、夜型に限らず、生活のペースが若いころから一定しています。マーペースは、ストレスを感じない、少ないということでしょうか。クヨクヨしないことに通じます。3つめの「使命感」は、あの日野原先生を見ていれば分ります。103歳の日野原先生は、自分のために頑張っているのではなく、自分を必要としてくれる人のために頑張っているように見えます。その他、百寿者をよく観察するといくつかの特徴があります。(続く)
キーワード 百寿者
英語ではセンテナリアンという。2008年には約36000人だったのが、2013年には、54000人を超えて増加中である。世界的には百寿者は日本、カナダ、オーストラリア、ヨーロッパの一部、北欧に多い。
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