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御堂筋暴走と低血糖
2014年07月05日(土)
先日の御堂筋暴走事件は、低血糖発作が原因だった。
本人はまったく覚えていないということだが、そんなものだ。
糖尿病の飲み薬やインスリンを使っている人に起こる。
本人はまったく覚えていないということだが、そんなものだ。
糖尿病の飲み薬やインスリンを使っている人に起こる。
低血糖発作は、血糖値が50~60以下になれば起こる。
70くらいで震えや発汗などの症状が出る人もいる。
お薬やインスリンを使っている人以外でも
インスリノーマというインスリンを分泌する腫瘍でも起きるが稀だ。
私自身も、これまでの人生の中で、何度か重篤な低血糖発作を起こさせた。
ドーンと倒れて頭を打った人もいたが、すべて悪いのは私。
現在でも、年に1回程度、軽い低血糖発作を起こす人がいる。
HbA1cが改善した人に起こりやすいが、8や9というコントロール不良者にも起きる。
血糖の変動のの幅を小さくしながら全体の平均値を下げていくのが、糖尿病治療の肝。
そのために、糖尿病専門医、がいる。
しかし専門医であっても、低血糖発作を起こしやすいのも事実だ。
専門家であればあるほど、より良好なコントロールを目指そうとするから。
その方が、患者さんの命が延びることが分っているから。
しかしそれを追求すれば、必ず「低血糖というリスク」が付きまとう。
医学生時代(ポリクリ研修時)、半日以上、低血糖に気がつかずに(遷延性低鉄塔)、
植物状態(遷延性意識障害)に陥った患者さんを見たショックが今も残っている。
独居の在宅患者さんに低血糖発作を起こさせたら絶対だめだから。
そのように、医師達に常づね言っている。
「低血糖」は決して珍しいのではない。
高齢者の場合、低血糖に気がつかない場合(無症候性低血糖)もある。
実は、それは認知機能の低下につながる。
つまり、糖尿病があると認知症になるが、低血糖を繰り返しても認知症になる。
だから高齢者の血糖管理は、ほどほど、でいいのだ。
医療過信でも、医療否定でもない、中庸の血糖管理。
こん回の事件を契機に、「低血糖」というもが広く知られて欲しい。
抗がん剤同様、血糖管理もやりすぎは良くない。
70くらいで震えや発汗などの症状が出る人もいる。
お薬やインスリンを使っている人以外でも
インスリノーマというインスリンを分泌する腫瘍でも起きるが稀だ。
私自身も、これまでの人生の中で、何度か重篤な低血糖発作を起こさせた。
ドーンと倒れて頭を打った人もいたが、すべて悪いのは私。
現在でも、年に1回程度、軽い低血糖発作を起こす人がいる。
HbA1cが改善した人に起こりやすいが、8や9というコントロール不良者にも起きる。
血糖の変動のの幅を小さくしながら全体の平均値を下げていくのが、糖尿病治療の肝。
そのために、糖尿病専門医、がいる。
しかし専門医であっても、低血糖発作を起こしやすいのも事実だ。
専門家であればあるほど、より良好なコントロールを目指そうとするから。
その方が、患者さんの命が延びることが分っているから。
しかしそれを追求すれば、必ず「低血糖というリスク」が付きまとう。
医学生時代(ポリクリ研修時)、半日以上、低血糖に気がつかずに(遷延性低鉄塔)、
植物状態(遷延性意識障害)に陥った患者さんを見たショックが今も残っている。
独居の在宅患者さんに低血糖発作を起こさせたら絶対だめだから。
そのように、医師達に常づね言っている。
「低血糖」は決して珍しいのではない。
高齢者の場合、低血糖に気がつかない場合(無症候性低血糖)もある。
実は、それは認知機能の低下につながる。
つまり、糖尿病があると認知症になるが、低血糖を繰り返しても認知症になる。
だから高齢者の血糖管理は、ほどほど、でいいのだ。
医療過信でも、医療否定でもない、中庸の血糖管理。
こん回の事件を契機に、「低血糖」というもが広く知られて欲しい。
抗がん剤同様、血糖管理もやりすぎは良くない。
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この記事へのコメント
鍼灸治療に糖尿病患者さんがいらっしゃって、薬で、いい加減低血糖になっているところへ、針治療をして、余計、低血糖になって、気分が悪くなったり(私に患者さんではありませんが)意識がなくなったりすることが、時々あります。
鍼灸師は皆、知っていることですけど、針が効くことに我ながら、驚きます。
患者さんが、「先生!私のカバンから飴玉を取り出して、私に食べさせて!」と頼んで、飴玉を食べてしばらくすると、血糖が上がって、事なきを得ることも、あります。
でも、この事件は、物凄く攻撃的なんですね。
倒れていれば、他人を傷つける事は、無かったでしょうにね。
Posted by 大谷佳子 at 2014年07月06日 02:30 | 返信
お久しぶりです。
何事も中庸を保って、コントロールすることは専門医でも難しい、
医療側・患者側の双方が良かれと思ってすることが
思わぬ結果を招くこともあると良くわかりました。
と言うのも今日は、朝日新聞の「私の視点」に投稿されていた
(又は依頼原稿かもしれません)神津仁医師の
認知症治療薬を「ボケ防止」に服用しては危険 と言うコラムについて
コメントしたかったのです。
一読して「なんとわかりやすい説得力ある文章だろう。これで何人もが
救われそう」と感じ入り、こういう手段があると気づきました。
笠間先生がご専門ですが、記事から引用すると
「軽度認知機能障害に、認知症治療薬を投与しても、
認知機能は改善しないばかりか、副作用や死亡率を考慮すると
かえって有害」との論文分析が出ているとのこと。
(これをエビデンスと言って良いの知りませんが)
「ボケたくないから薬を欲しい」というMCIの方々の気持ちも良く良く分かるし
「これを飲んでおけばボケない」と処方している専門外の医師達にはびっくりですが
良くわからずにそうしていたのなら、このコラムの啓蒙効果は大きいですね。
長尾先生も投稿されたら、短い字数で全部は言い尽くせないにしても
全国の朝日新聞読者の数は、本やブログよりずっと大きいように思います。ご活躍を祈って。
効果繋がりで大谷様へ、
私は鍼灸にかかったことが一度も無く、イメージとしては
中医系はじわじわ穏やかに効いてくるものと考えていましたが
速効性もあるのですね! 目からウロコでした。お元気で。
Posted by 梨木 at 2014年07月14日 12:16 | 返信
大谷佳子さん、初めまして神津です。
関心を持って頂きまして有難うございます。
長尾先生とは以前より時々のお付き合いがあります。
今回の記事は、神経内科の臨床現場でいくつかの事例が重なり、直感的に「あぶない」と感じたので投稿しました。始めは「読者の声」に出そうとしていたのですが、知り合いの記者に原稿をチェックしてもらったところ「字数を増やして『私の視点』に載せたい」との依頼があり、あの様な形になりました。
朝日新聞の760万部発行の影響は大きく、かなり反響がありました。結果として、10人でも20人でも私の投稿によって、かかりつけの先生と共により良い医療が受けられる方向に歩み出してもらえればと考えています。
神津 仁から大谷佳子への返信 at 2014年11月03日 02:50 | 返信
神津先生
神津先生のご意見を紹介してくれたのは、梨木元聖路加病院の看護師長で現在も、看護師の教育に携わっているそうです。
私は、このコメントで初めて神津先生のご意見を拝見致しまして、興味を持ちました、ただの鍼灸師です。
今後とも、どうかご教授下さいますようにお願い申し上げます。
Posted by 大谷佳子 at 2014年11月04日 04:46 | 返信
梨木様、お久しぶりです。
私は、最近は自治会の当番で、鍼灸や、ケアマネジャーの勉強も少し遠ざかっています。
最近66歳になってしまって、膝も痛いし、老老介護です。
私の母は、若い頃から不整脈があって、更年期になって、父が定年退職して家にいる頃から、またひどい頻脈と徐脈が繰り返して、あちこちの病院へ行っていました。ガミガミ怒る父が亡くなって、少しほっとしたころから、物忘れが徐々に出て来て、一応大した検査もせずに「アルツハイマー」と診断されたので、介護保険のサービスで内科の往診と歯科治療を受けて来ました。
初期からアリセプトを服用しましたが、胃腸の具合が悪くなると言うので、時々飲ませていました。
現在は、大量の尿漏れと、足元のふらつきと、徐々にひどくなる物忘れがありまして、「正常圧水頭症」の様な面もあります。この頃はアリセプトを飲む事を嫌がるので、無理には飲ませないのですが、そうすると、物忘れがやはりひどくなるようです。認知症の勉強を怠けていますので、厳密なことは言えないのですけど。
近所に評判の良い脳神経外科ができたのですが、母が行きたがらないので、正確な診断もできず、全てが霧の中にいるように過ごしています。
まあでも、母と過ごしている今が、一番幸せな時なのかなあと思います。
取り留めもないことを書きまして済みません。
梨木様も、お元気で、いっそうご活躍下さい。
Posted by 大谷佳子 at 2014年11月05日 03:07 | 返信
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