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在宅医療の敵は介護保険制度

2014年07月29日(火)

池田省三先生と、一度だけお酒を飲んでお話をしたことがある。
非がんの在宅患者さんの現場を見られたら泣くんじゃないかな。
患者さんのためではなく、事業者のための介護保険制度になっているから。

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寝たきり寸前の要介護3の在宅患者さんを訪問診療して1年。
いつもヘルパーさんが食事を作ってくれるのを横で見ている。

一食あたり3000~4000円はするのだろうな。
私は一食あたり500円なので、羨ましい気分だ。

痛みが強いし服薬管理もできないので訪問看護に入って欲しい。
あるいは訪問リハビリも必要だとすぐに分かる。

しかし営利企業の営業マンと化したケアマネさんに何度頼んでも
のれんに腕押しで、ケア会議も一向に開いてくれない。

・ケア会議を開いたことがないし、
・訪問看護を入れたことがない、というケアマネさんが結構いる。

彼らは、それらは医療保険だと思っているのか、
知ってはいても、上部からの指令なのかは私には分らない。

医療タイムスの今週号に、思わず本音を書いてしまった。
「在宅医療の敵は、介護保険制度」だと。→こちら

そのケアマネさんは、リハビリ=病院への通院介助だと信じている。
車椅子に乗せて通院介助すれば、自分の事業所のヘルパーは儲かる。

こんなケアマネさんだと、在宅療養も、多職種連携もあり得ない。
地域包括ケアという言葉も知らないケアマネさんに一生けん命話すが無駄だろう。

介護保険制度は、失敗している。

しかし悪いのはケアマネさんではなく、「制度」のほうである。

以上は、私の見解。

先日のNHKも勇気ある報道をしていた。
ケアマネの苦悩がちゃんと描かれていた。→こちら

そろそろ現実を見ないと、介護保険制度で国が危なくなる。
介護認定審査会の委員長をしているが、委員会の度に、辛い思いにかられる。

以上のようなことは、市民は知らない。

ケママネは知っているけど、自分の首を絞めるので誰も言わない。
自分の事業所の経営者を満足させて綺麗ごとだけで通していたほうが楽だ。

医者は知っているけど、どうにもならないのが分っているので言わない。
あるいは、{報復}が怖くて言えない。

私もとうていここに書けない介護保険の陰を相当見て来た。
現実を見ようとしない永田町と霞が関は、自画自賛で済ましてきた。

池田先生、なんとか言ってください!
池田先生の追悼号だったのでつい本音を書いてしまった。

たまにはいいだろう。
そのために連載をしている。

@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

医療タイムス7月号  在宅医療の敵は介護保険制度である!   長尾和宏
 
 介護保険は誰を幸せにしたのでしょうか。利用者?介護事業者?
 さらに町医者から見れば、在宅医療の敵は介護保険制度である!
 今回、町医者の本音を書かせて頂きます。

 7月4日のNHKの報道番組「KANSAI熱視線」は、「介護報酬の不正請求」について詳細に報じました。上司から「マックスを取って来い!」という指令を受けたケアマネは介護系ケアマネの宿命ともいえる苦悩を赤裸々に語りました。マックスとは、要介護5であればすべて自分の属するヘルパー事業所の介護サービスで埋め尽くすこと。しかも番組では、5分間しか介護していないのに20分で請求するという「不正請求が常態化」していることも指摘。「俺はなんのためにケアマネになったのか?」と苦悩しながら職場を去るシーンは衝撃的でした。ちなみに以上の報道は、私の個人ブログ「Dr和の町医者日記」の7月16日の記事をクリックして頂くと詳しくご覧になれます。
 
 国営放送がこのような介護保険制度の「闇」を報じた意味は大きい。「そんな例はごく一部であり、例外だ」と、さんざん聞かされてきましたが本当でしょうか。番組は「常態化」とハッキリ報道。ケアマネさんが立ちはだかって在宅医療に訪問看護や訪問リハビリが絶対に入れないことはもはや日常茶飯事です。そもそもケア会議というものを全く知らない、開いたこともないというケアマネも沢山います。医師に声をかけないで開催されるケア会議もありました。ケアマネの地位向上は、質やモラルの向上とともに図られるべきです。

 昨近、「医療と介護の連携」というスローガンがよく謳われます。しかし在宅現場では両者の連携どころかその真逆で、相反しているようなケースをよく見かけます。これはケアマネが悪いのでしょうか?それとも「制度」が悪いのでしょうか?ことの本質はケアマネではなく、介護保険「制度」にあると思います。訪問看護も訪問リハビリも、医療保険と介護保険の狭間で、身動きが取りにくい状況が続いていて、まさに「制度」の問題なのです。介護サービスは家事援助、食事介助、身体介護、訪問入浴など縦割りで入られるため、各事業所はパイの取りあいです。利益優先を強要される介護事業所に所属するケアマネさんが、本来あるべき在宅医療の阻害者になっています。このような医療保険と介護保険の間に生まれた「制度の狭間」を誰か埋められないのでしょうか。訪問看護がいまだ普及しない理由のひとつは介護保険制度の不備です。書籍や講演等で繰り返し指摘してきましたが、町医者の意見などまったく届きません。公的介護保険といいながらも、ケアマネのアセスメントはとても「公的」とはいえません。今後、医療ニーズが高い患者さんの在宅療養が増える中、自社の利益だけが最優先のケアマネと介護保険事業者。ケアマネジメントのアセスメントが無い中で、在宅医はどうすればいいのか。あまりにも制度が複雑になった上に、狭間が大きくなりすぎた・・・
 
 医療機関は非営利ですが、医療保険の元では調剤薬局や製薬会社などの営利企業とそれなりにコラボしています。一方、介護保険はどうでしょうか?営利OK、株式会社ウエルカム。そんな両者が本気でコラボできるのでしょうか?ここで営利がいいとか悪いとか言うつもりはありません。しかし「モラル」があまりにも違いすぎる気がします。本気で地域包括ケアを目指すなら、速やかに公的介護保険制度の原点に戻り大改革を練るべきです。

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この記事へのコメント

今日もお疲れ様です。
♪暑中ぅ~お見舞いもうしあげますぅ~♪
先生ならご存知ですよね!キャンディーズ♪

今日は土用の丑です。
鰻食べましたか?
昨年は両親と鰻を食べました。一緒に食べれるのは最後だと思いながら。
今年は父と鰻を食べました。父と一緒に食べるのは今年が最後だなぁ~と思いながら。
昨日、80歳の父は肺がんと判明しました。
父は“手術はせん、抗がん剤はいらん、痛い検査はしとぉーない、家で死にたい”と言いました。
私は父の希望は叶えようと思います。

CMさんに相談しましたが、私達の思いは上手く伝わりませんでした。
介護度の再評価は、今は屋内では動けていると言われできませんでした。ベットがほしいいんですけどねぇ~
仕方なく実費でベットです。
ヘルパーさんの回数は増やしてくれると・・・・・

確かに父の食事代は高い!
買い物は定価というか安売り?お買い得?商品はなし。
ひと月10万近い!
でも私が仕事を続けるてる以上、ヘルパーさんにお願いするしかないのです。

亡母の初盆の準備を考えながら、次は父の看取りの準備もしないといけない。
来年の土用の丑の日は私ひとりだなぁ~と思った1日でした。
また医療と介護の制度にモンモンする日々が始まる。

先生も本当にお身体、ご自愛ください。
国産の鰻を食べて頑張ってくださいね!

Posted by rara at 2014年07月29日 05:08 | 返信

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