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自走式カプセル内視鏡とNSAIDs起因性小腸粘膜障害

2014年09月06日(土)

痛み止め(NSAIDs)を飲めば、胃潰瘍ができるかもしれない。
それを予防するためにPPIという胃酸を抑える薬を飲むことになる。
では小腸にはどんな変化があるのだろうか?

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今夜は大阪医大第二内科の樋口和秀教授の講演を拝聴した。


カプセル内視鏡の発達で、小腸病変が分るようになった。
現在は保険適応になっているが、まだ発展途上です。

・食道用
・小腸用
・大腸用があるが、3つ兼用ならいい。
これらは、画像解析にやたら時間がかかるので将来性に難がある。

一方、カプセルにヒレがついていて、ヒレが動くことで、自走する内視鏡がある。
「泳ぐ内視鏡、マーメイド」としてメデイアにも紹介された。

大きさは、1X1X4.5cm
1秒間に2枚撮影するという。

胃であれば平均7分で観察できる。
だから胃カメラに代わる日が来るかもしれない。

カプセルは外部から磁力をあてて自由に動きまわすことができる。
ラジコン飛行機のような感じだが、ラジコン金魚といったほうがいいかも。

「チーム マーメイド」
ミクロの決死圏(それは血管内で、これは消化管内だが)も、決して夢ではない。



抗リウマチ薬で小腸に高頻度に潰瘍ができていることが分っている。
COX2選択的阻害薬では、それほどでもない。

バイアスピリンでも、小腸潰瘍が高頻度にできることがカプセル内視鏡で分った。
小腸は酸依存性ではないので、PPIでは抑制でいないことがある。

小腸潰瘍には、プロスタグランデイン、バクテリア、胆汁酸が関与している。
ガスターは効かないが、その他のH2ブロッカーは効くが、理由は分らない。

PPIでは、オメプラゾールは効かないhが、タケプロンやネキシウムは効く。
何故かは分っていない。

ただしタケプロンなら、15mgでは効かない。
最低30mgでないと効かないだろうという。

PPIだけではとても予防できない。
だから防御系も必要である。

糖尿病患者さんがさんがアスピリンを飲む場合は
DPP4阻害薬が適している可能性がある。

外科医はこの20年間で大きく変容した。
腹腔鏡手術が大半なので開腹した経験が少ない外科医もいる。

同様に、内科系の消化器内視鏡医は胃カメラをせずに
ラジコン操縦術が上手な医師が名医とされる時代が来るのだろう。

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この記事へのコメント

ラジコン操縦術が上手な医師が名医とされる時代が来るのだろう。>いわゆるゲーマーですかね☆将来は血管の中に入れることができる物もできそうですね。

Posted by 薬剤師 井澤康夫 at 2014年09月06日 12:22 | 返信

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