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「平穏死」を世界に発信した
2014年09月21日(日)
大会3日目の最終日の午前。
ついに「平穏死」の話を、たどたどしい英語でした。
結構な反応を頂いたので、上手くできたかなと思う。
ついに「平穏死」の話を、たどたどしい英語でした。
結構な反応を頂いたので、上手くできたかなと思う。
9月21日(日) シカゴで「平穏死」を世界に発信した!
昨日は、私自身が講演しました。
まずは、岩尾總一郎医師が、「日本の高齢化とリビングウイル法が
ない現実」について講演をされました。
私はそれを受けて認知症終末期の人工栄養について話をしました。
この10年で胃ろうが10倍に増えて、40万人に達した現実、
そして多くは誤嚥性肺炎を恐れて食べさせてもらえない現実も。
病院での胃ろうや経鼻胃管を拒否して、家に帰ったら、口から
パクパク食べている人のビデオも見てもらい、下手な英語で講演。
案の定、「食事介助は虐待ではないか?」という質問も出ました。
冒頭、「胃ろうってなんなの?」という質問も出ました。
ハッピーな胃ろう、アンハッピーな胃ろうについても説明しましたが、
そもそも、認知症終末期に胃ろうという選択肢は欧米にはありません。
在宅医療の実際の様子を記録したビデオも見てもらいました。
病院死が8割で在宅死が1割という現実のなか、日本では国家が
主導して在宅医療が推進していることも紹介しました。
そして「平穏死」についても、私なりに説明しました。
「溺れ死ぬ」ことを英語で、drowned death
もがき苦しむことを、strugllingと言うことを今回、予習しました。
「Wet or Dry?」と題したスライドに一番時間をかけました。
在宅死と病院死が1976年に逆転し、現在は自宅で枯れて死ぬのは難しいと。
自分自身が末期の胃癌になり自宅で枯れて死ぬシーンのビデオも見て頂きました。
映画「大病人」の自宅で大往生するシーンも観て頂きました。
言葉がダメなので映像で勝負!という感じで臨みました。
そして、どうしてもやりたかった以下の台詞も言いました。
「O・MO・TE・NA・SHI」、そして
「HE・I・O・NSI」
それなりに考えてやったつもりです。
そして、思わずこんな言葉も口走っていました。
Eating is living. Living is eating.
中学1年生の英語力です。
しかし講演後、多くの方が近寄ってきて握手を求められました。
面白かった、印象的だったみないな感想を沢山言われました。
私のつたないプレゼンでも、少しは伝わったのかと嬉しかった。
「家で枯れて死ぬ」という話は、国内では何百回もしています。
しかし海外でしかも英語で話すのはもちろん初めての体験です。
英語が苦手な自分には、本当に難しい講演でした。
もっと英語を勉強しておけば良かった。
いや1年間でも留学しておけば良かった。
いや、今からでも留学しよういかなあ?
いろんなことが頭に浮かびました。
昨夜は、シカゴで一番高い場所にあるレストランで懇親会がありました。
95階から見降ろすシカゴの街並みと沈むゆく夕陽は、感動的でした。
「死」について考えている世界中の人々といろんな話をした1日でした。
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この記事へのコメント
久しぶりにパソコンを開いてみたら、先生は私の誕生日にシカゴへ行かれていました。
お疲れ様です。
大仕事を終えてホッとされていますか?
私の勤める施設について私なりに考えることが多い毎日です。
お身体にきえお付けてください。
Posted by 岡村典子 at 2014年09月21日 01:14 | 返信
長尾先生、良かったですね。
長尾先生は、英語も、きっとおできになると思っていました。
大丈夫ですよ。日本の在宅医療を紹介する実力が、お有りですから、きっと理解してもらえますよ。
でも、もっとお上手になりたいなら、英会話の、美人教師を、週一か、週二にでもお願いしたらどうですか?
Posted by にやんにやん at 2014年09月21日 03:41 | 返信
長尾先生、シカゴでの《平穏死》の世界発信、おめでとうございます。
平成23年度の国民医療費の総額は、約39兆円。
年齢別の割合では、39兆円の44%が65才未満。
39兆円の56%が65才以上の人にかかっています。
国家として、福祉行政も、医療行政も、在宅に
シフトしているのは、増え続ける『お年寄りを
支える予算』に、歯止めをかけるためでしょう。
医療費抑制、福祉予算削減ありきの施策は、問題です。
福祉では、地域包括支援センター・居宅介護支援センター・
ケアマネージャーによるケアプラン作成と、整ってきたかに
みえますが、現場では問題山積です。ケアマネージャーによる
お手盛りプランで、自分の所属する事務所で介護保険の点数を
使いきったり、規模の大きなの、とある特別養護老人ホームでは、
入所時に「死亡時、残った財産は、貴施設に寄付します。」の
一文が、誓約書にあり、任意でといいながら、署名・押印をしない
と、入所手続きが進まなかったり、いったい全体、当事者の
自己決定権は、どこにいってしまったのでしょう。
患者さんの幸せの実現のためには、患者をみて、患者さんの
抱える問題を知っている現場医師・ナース・現場で支える関係者が、
問題点を浮き彫りにして、行政にボトムアップし、霞ヶ関の
デスクの人達を動かす必要があります。
長尾先生、現実に引き戻して、すみません。
Posted by 流れ鍼灸師 at 2014年09月21日 07:38 | 返信
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