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100歳目前のピンピンコロリ

2014年09月23日(火)

アメリカ・シカゴの空港を24時間前に飛び立ったのだが、
遥か昔のような気がしてならない。
帰った途端に往診、看取りで、またまた寝る時間が無い。
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いったいどうなっているんだろう???

シカゴにいた時は、、携帯は数回かしか鳴らなかった。
しかし尼崎に帰った途端に鳴りっぱなしになるとは・・・

状態の悪い方を訪問したら、なんと16人の家族が出迎えてくれてビックリ。
2日前から私の帰りを待っていたと聞かされ、なんともいえない気持ちになった。

神経難病の方や末期がんの方を回っていたら、別の急変患者さんから電話。
往診したら状態が悪いので、救急車で入院させたひともいた。

たくさんの訪問診療、緊急往診、新規往診などを終えたら
日付けが変わっていた。

やっと家に帰った途端に、また電話が鳴る。
100歳目前の在宅患者さんが急変して、息が無いという。

うなり声をあげたので見たら、息がほぼ止まっていたと。
何人かの家族が見ている前での一瞬の出来事。

日中もいつもと変わりなく、夕食はデザートも含めて沢山食べたという。
毎日日記をかかさないので、それにちゃんと書いてあった。

100歳近くになって、全くボケていない。
私よりずっとしっかりしてる。

「もし急変したら5分間様子を見てくれ」というのが口癖だったそうだ。
5分生きていたら救急車を呼んでもいいが、5分待ってからにしてくれと。

果たして、晴天の霹靂のように急変して、2分ぐらいで心肺停止。
おそらく致死性不整脈に続く心室細動だったんだろう。

私が到着した時には、もう亡くなっていた。
急変なので、孫などの心肺蘇生は、これは親孝行、おばあちゃん孝行。

リビングウイルも口癖のように言っていたらしい。
「死ぬ時は、何十年と住んだこの家で死ぬ。葬儀は無用」と。

まさに完全無欠のピンピンコロリ(PPK).
不思議なのは、なぜそんなPPKまで、私を待って起きるのか。

いつもそう。
帰った途端に、バタバタといろんなことが始まる。

地球の裏側にいた5日間は、まったく平穏だったのに
帰った途端になぜこうなるのか?

午前3時を過ぎてもまだ電話が鳴る。
それもまだ一度もかかったことが無い人から。

不思議でしょうがない。


飛行機の中で寝たので思っていたより元気。

まだまだ、やることがあるようだ。


ところで、下の写真は、私を待っていてくれた患者さんと家族たち。
なんと17人って、すごーい!

20140923031632.jpeg
 

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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

毎朝、通勤中に先生のブログを見ています。
あたたかなご家族の写真をありがとうございます。

慢性期病院に勤務する歯科衛生士です。
毎日のように、患者さんからは「お家へ帰りたい」ご家族さんからは「家で看取ってあげたい」と
おっしゃいます。でも、私達が帰れなくしている現実があります。

今日もエネルギーをいただけました。 

ありがとうございました。

Posted by そら at 2014年09月23日 07:03 | 返信

写真、いいですね。
病院の病室だとこんなに大勢の人たちに囲まれることはできませんね。

本当にお忙しそうですが、先生自身の健康管理もなさってくださいね。
日本中のお医者さんが、長尾先生のようなお医者さんだったらいいのに。
毎日のブログ,楽しみに読ませて頂いてます。

ありがとうございます。

Posted by 竹山 at 2014年09月23日 11:59 | 返信

スミマセン、うちの兄も先生とM看護師を緊急要請したひと組ですね!ww
実家の父もこの8月にせっかく要介護5がおりたのでもう少し生かしてやろうとお彼岸の先祖大会議でもあったのでしょうか。今度こそ逝くところだったようですがこよなく父親想いの兄と先生、M看護師のご英断のおかげ以外何物でもありません。
(心筋梗塞になる前に)せっかく救急車まで呼んで病院に行ってるのに、データーが出ずに帰されてしまったのは驚きました。兄が先生の携帯に「入院できませんでした!。」とご連絡するとさぞやビックリのご様子。「えぇ~俺のファックスしたあの紹介状みて帰すか?」と仰られたと兄から聞きました。w。

この記事のお写真のあとでしょうか。うちの家の前に車を止めて朝まで寝ておられたそうですね・・・。うちからいつ再連絡あるかと思っておられたんですね。有り難すぎて涙がこぼれます。心より感謝申し上げます。
一夜明けて、シツコクM看護師に訪問看護再度依頼。全てにおいて悪い方向に進んでいる(と思う)ので休日だけど父の心臓の主治医のいる県立尼崎病院に行くように先生からも強く要請。その時何のデーターもなしに心不全だと先生のカン。わたしの到着を待って兄と3人で入院準備もしてふたたび県立に行ったのです。

そこからは奇跡の数珠つなぎ。
今日は祭日なので対処療法をして父の心臓の診察は明日の外来開始以降になるということでヤキモキ。でも仕方ない。データーも出ていないし。心不全の治療はできません。入院できただけでも有難いし。
そして夕方になって私と兄がそろそろ自宅に戻ろうかと思いかけた時に信じられない方が目の前にいらっしゃいました。
父の循環器内科主治医、当麻先生です。
当麻先生の診察は明日とハッキリ言われたところ、数分後に目の前に当麻先生が???
その後、30分以上かけて父の診察をしてくださいました。
そして、その日午後に採血した父の血液検査のデーターがやっと出ました。
心臓の筋肉が壊死した際にでるという成分が微量やっと検出されたんです。
それからは波長もこれまで出たことのない波長に切り替わっていきました。
全く無自覚無症状の心筋梗塞がはじまったんです。しかし今度はデーターがハッキリと出ています。

当麻先生のお話が矢継早に始まります。完全に心筋梗塞がスタートしているので1分1秒を争う状態。急きょチームを集めて緊急に手術します。ということです。
兄も私も長尾先生が韋駄天のごとく走り回って心臓の神様をまわして下さったように思いました。
父に「今から手術するよ。」と伝えると「腹減ったんやけど。」との無邪気な返答。本人は「凄くシンドイ」以外なにも理解してない。ただ「今日は朝から何も食ってない。」ただそれだけ。www

3時間の緊急手術は御蔭さまで無事に終わりました。心臓の血管3本が99パーセント詰まっていたそうです。(そんな深刻な手術中ずっと「これ終わったらごはん食べれますか?」と聞いてたそうです。www)いまはICUに入ってます。術後の脳梗塞を監視してくださっています。

今日の記事に感動して、時差ボケの先生を非情にも呼び出したひと組であるわが実家の事をご報告せねばと思い立ち久々にコメントさせていただきました。
最近母が2回ほど夢に出てきていました。「悪いけどもうちょっと待ってね~。」とお願いしました。
また墓参しようと思います。このお彼岸には行けてないので。

改めまして、長尾先生。M看護師様に厚く御礼を申し上げます。もうしばらく父を宜しくお願いいたします。
いつ退院できるかな~?www
(追伸 w とはネット用語で 笑 の意味ですよ。ご存知でしたか?)

Posted by チズ at 2014年09月25日 12:38 | 返信

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