このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com

夜の知恩院

2014年11月03日(月)

研究会のあとは、夜の知恩院に行ってみた。
ライトアップされた知恩院は静寂と荘厳とどこか安心があった。
おぼろ月を仰ぎながら、不浄な生き方を少し反省した。
2つの応援
クリックお願いします!
   →   人気ブログランキングへ    →   にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ
 
 
昨日は、京都で日本医療経営士さんの研修会で
講演やシンポジストをしていました。
正直な話、医療経営士という職種を知りませんでした。
 
全国から様々な資格を持つ人が集まっておられました。
彼らは、医療経営のプロです。
私は、「胃ろうと選択、しない選択」について講演しました。
 
各界の著名人や国会議員さんを前に何を話そうか悩みましたが
胃ろうの諸問題に加えて、いつかの倫理的課題を示しました。
昨日にひき続き冷や汗ものの一日でした。
 
私自身も零細企業の経営者ですから、医業経営士さんには
伝えたいことが山ほどありすぎて、時間との闘いの講演でした。
許されるならば1日かけて伝えたいのですがそんな我儘は無理。
 
私の前に在宅医療や地域包括ケアの先駆者である、広島県の
公立みつぎ病院の山口昇先生の講演を聞き、心が熱くなりました。
 
山口先生は
40年前から在宅医療を初めて
30年前から訪問看護を始められました。
 
制度も報酬も何も無い、ボランテイア活動が山口先生の原点です。
私も長野県下伊那郡浪合村が、すべての活動の原点です。
私たちが今あるのも、山口先生のご尽力の賜物だと思いました。
 
最後に医療経営士さんに3つのメッセージを送りました。
 
1)    医療経営士とは、“地域包括ケア”の中心を担う職種である!
2)    是非、エンドドライフケアの議論にもにも“まじくって”欲しい。
3)    そして病院だけでなく、診療所の経営も見てほしい。
 
終了後、ライトアップされた知恩院を散策しました。 →こちら
素晴らしい夜景に感動しました。
お堂で木魚を一緒に叩きながら、だたただ念仏を唱えてみました。
 
丁度、雨が上がりで、おぼろ月が見え隠れしていました。
法然上人はこの月を見て何を祈り、何を考えていたのか。
またお弟子さんの親鸞さんは、何を感じていたのか・・・
 
念仏を唱えるといいのか?、いや
心の中で唱えるだけでもいいのか?
法然上人は、後者でいいと答えたのだと習いました。
 
法然さんと親鸞さんの話を、実は現代医療に重ねて見てしまいました。
医学部教授と医局員と研修医の関係に置き換えて、想像していました。
夜の知恩院に、非日常のイメージをかきたてられました。
 
法然上人が現代医療を見たら何と言うのか?
法然上人は、医療経営士に何をアドバイスしただろうか?
声明を聞いていたら、時空を超えてそんなことを考えてしまいました。
 20141103021523.JPG20141103021621.JPG20141103021659.JPG20141103021745.JPG20141103021845.JPG20141103021930.JPG20141103022012.JPG

法然上人は平安の末、長承2(1133)年4月7日、美作国(現在の岡山県)久米南条稲岡庄に押領使・漆間時国(うるまのときくに)の長子として生まれ、幼名を勢至丸(せいしまる)といいました。勢至丸が9歳のとき父・時国が夜襲され、不意討ちに倒れた時国は、枕辺で勢至丸に遺言を残します。「恨みをはらすのに恨みをもってするならば、人の世に恨みのなくなるときはない。恨みを超えた広い心を持って、すべての人が救われる仏の道を求めよ」。

この言葉に従い勢至丸は菩提寺で修学し、その後15歳(一説には13歳)で比叡山に登って剃髪受戒、天台の学問を修めます。はじめ円明房善弘(えんみょうぼうぜんこう)と名乗りますが、久安6(1150)年18歳の秋、黒谷の慈眼房叡空の弟子として法然房源空(ほうねんぼうげんくう)の名を授けられられました。叡空のもとで勉学に励んだ法然上人は「智恵第一の法然房」と評されるほどになり、以後、遁世(とんせい)の求道生活に入ります。
 

ところで、法然上人を祖師と仰ぐ浄土宗の総本山として、知恩院の地位が確立したのは、室町時代の後期とされており、また、知恩院の建物が拡充したのは、徳川時代になってからのことです。徳川家は古くから浄土宗に帰依しており、家康は生母伝通院(でんつういん)が亡くなると知恩院で弔い、また亡母菩提のため寺域を拡張し、ほぼ現在の境内地にまで広げたのです。その後も火災に見舞われるなど、伽藍にいくたびかの盛衰はありましたが、多くの人々の支援によって乗り越え、800年以上、念仏の教えはここに生き続けてきました。

 

法然上人の御心を受け継ぎ、私たちに生きる喜びをよみがえらせてくれる念仏のふるさと、知恩院。きょうも、人々の心にすがすがしくあたたかい光を照らし続けてくれます。

2つのランキングに参加しています。両方クリックお願い致します。皆様の応援が日々ブログを書く原動力になっています。

お一人、一日一票有効です。

人気ブログランキングへ ← 応援クリックお願い致します!

(ブログランキング)

にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ ← こちらもぜひ応援クリックお願い致します!

(日本ブログ村)

※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

コメントする

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com


過去の日記一覧

ひとりも、死なせへん

安楽死特区

糖尿病と膵臓がん

病気の9割は歩くだけで治るPART2

男の孤独死

痛い在宅医

歩き方で人生が変わる

薬のやめどき

痛くない死に方

医者通いせずに90歳まで元気で生きる人の7つの習慣

認知症は歩くだけで良くなる

がんは人生を二度生きられる

親の老いを受け入れる

認知症の薬をやめると認知症がよくなる人がいるって本当ですか?

病気の9割は歩くだけで治る!

その医者のかかり方は損です

長尾先生、近藤誠理論のどこが間違っているのですか

家族よ、ボケと闘うな!

ばあちゃん、介護施設を間違えたらもっとボケるで!

抗がん剤 10の「やめどき」

「平穏死」10の条件

胃ろうという選択、しない選択

  • にほんブログ村 病気ブログ 医療・医者へ