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ブリタニーさん自殺の滅茶苦茶な日本のマスコミ報道

2014年11月03日(月)

大変残念なことに、ブリタニーさん(脳腫瘍で余命半年と宣告された29歳女性)
の死がいろんなマスコミで報道されているが、本当に無茶苦茶な報道ばかりだ。
安楽死と尊厳死の区別がつかないマスコミが、捏造、偏向報道を続けている。
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マスコミの取材は、一応は受けるべき立場にある。
先日も、某TV局の取材に延べ数時間を費やしたばかり。

しかし実際の報道は無茶苦茶なものだった。
プロデユーサーに違っていることを言ったら、謝られた。

後から謝るくらいならちゃんとした報道をしてよ!
と心から言いたい。

今日のNHK報道も酷かった。
冒頭の学者さんのコメントからして、的外れだった。

日本の終末期医療を歪めてきた原因の半部はマスコミにある。
彼らがこうした重要な問題の本質を隠して歪めて報道してきた。

基礎知識の無い記者が、現場を知らない学者を取材して
それでもって適当にまとめて「問題解決」とお茶を濁してきた。

私は、国民に伝えたいことが山ほどある。
しかし、マスコミからそれが伝えることは、まずない。

特に朝日系は、相変わらず間違った報道を繰り返している。
インタビューで応えたことと180度逆のことを大きな見出しで書いて、ハイ終わり。

橋下徹ではないが、これまで本当にタチの悪い記者ばかりだった。
彼がマスコミに怒る気持ちがよく分る。

私のような無名の町医者のそう多くないマスコミ取材でさえ
そう感じるのだ。


これまでに、ちゃんと伝えて伝えてくれたマスコミは皆無だ。
「ちゃんと伝えますよ」というメデイアにこそ取材に来てほしい。

しかし、日本においてはそれは無いものねだりなんだろう。


ブリタニーさんの死は、全米の若者に大きな衝撃を与えた。
日本の若者とて例外ではなかった。

しかしみなさん、どうか、マスコミ報道をそのまま信じないように。
まずは疑ってかかってください。

そして「間違い探し」をしてください。
用語の使い方から間違っています。

彼らが、みなさんの穏やかな終末期を邪魔している超本人だ。
真実を捻じ曲げて、核心を報じないのがマスコミ。

と、書いていたら、明日の新聞の取材の電話がかかってきた。
どうせ話してもなあ・・・、と思っていたら、ちょっと違っていた。

その記者さんは、なんとリビングウイルを書いている!という。
思わず、「失礼しました!」と、急に丁重な口調に変えてしまった。

ブリタニーさんの死をきっかけに、自由な議論が始まって欲しい。






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この記事へのコメント

タイトル「11月1日に安楽死する予定の29歳女性」中で、大西医師が述べておられるように、米国での「尊厳死(death with dignity)」は、「医師による自殺幇助(=日本では安楽死)」を意味し、日本語の(というより日本尊厳死協会の)「尊厳死(=必要以上の延命行為なしで死を迎えること)」が米国では「自然死」を意味するわけですから、日本語と英語の訳文の扱いが混乱を招いているのではないかと。

「dignity」が「威厳・尊厳」と訳されるのは避けられないので、いっそのこと「日本尊厳死協会」ではなく「日本自然死協会」あるいは「日本平穏死協会」に変えた方がわかりやすいかも。

そうしないといつまでも「日本尊厳死協会」は「日本安楽死協会」だと勘違いされる。・・・
ネットの MSN Japan の msnニュースでも、完璧に「尊厳死」として扱っているので、今後ますます「日本尊厳死協会」は「日本安楽死協会」と理解されていくと思います。
http://www.msn.com/ja-jp/news/world/%e5%b0%8a%e5%8e%b3%e6%ad%bb%e4%ba%88%e5%91%8a%e3%81%ae%e7%b1%b3%e5%a5%b3%e6%80%a7%e3%81%8c%e8%87%aa%e6%ae%ba-%e3%80%8c%e3%81%95%e3%82%88%e3%81%86%e3%81%aa%e3%82%89%e3%80%81%e4%b8%96%e7%95%8c%e3%80%8d/ar-BBcEN4t?ocid=DELLDHP

Posted by komachi at 2014年11月04日 02:01 | 返信

 私もこの安楽死のニュースは、テレビのニュースで見ました。
 そのテレビニュースの中では、「尊厳死」と「安楽死」のそれぞれの定義は、一般の方々にも分かるよう、字幕を加えて、明確に説明していました。この両者の違いがわからない方は少ないと思います。

 むしろ分かりずらいのは、「尊厳死」における「治療打ち切りのタイミング」です。例えば、神経難病や癌は、普通に考えれば治療困難な病気です。これらの病気が発見された場合、「最初から治療は一切行わないということなのか?」、それとも「これらの病気が相当進行するまで治療を行い、死の直前で治療を打ち切るのか?」。

 もし、後者であれば、尊厳死と言ってもあまり意味のないものです。死の直前(もちろん死の日時を正確に予測できる医師はいませんが)まで進行したところで、その延命治療を継続しようが打ち切ろうが、同じことではないですか?
 一方、前者であれば、それはそれで、大いに理解できますが、延命治療によって、相当日数生きることが分かっているにもかかわらず、それを放棄することは、普通の方であれば、なかなかできないことではないでしょうか?

 結局のところ、尊厳死についても安楽死についても、延命治療をするか否か?の違いであり、その両者の違いは、「病気や老化と喧嘩することなく素直に死を受け入れるのか?」それとも「病気や老化に打ち勝とうと戦うのか?」の違いではないでしょうか?
 
 但し、どちらを選んでも、死に向かうにあたり、誤った臨み方でありません。

Posted by 東條英機 at 2014年11月04日 10:58 | 返信

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