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介護報酬減額に想う
2015年01月13日(火)
介護報酬が春から2.3%削減される,、と発表された。
マイナス4%という予想からすれば、ホッとしている事業主もいるのかも。
それにしても、そもそも消費増税分は介護に分配する約束ではなかったのか。
マイナス4%という予想からすれば、ホッとしている事業主もいるのかも。
それにしても、そもそも消費増税分は介護に分配する約束ではなかったのか。
介護業者がもうけ過ぎだと、いう。
本当かな?一部だけではないのか。
自由主義の国だから、どんな業界でも儲かっているところと
儲けが下手なところが生まれるのは、ある程度仕方が無い。
社会福祉法人の内部留保が平均3億円あるのも減額の一因だろう。
しかし、役員報酬が上げられないという事情もあることを知るべきだ。
役員報酬の自由度をもう少し上げるとともに、医療法人と同様に、
法人課税をすることで、まずは税の面での公平性を担保すべきだと考える。
マイナス2%でもマイナス4%でも、あまり変わらない(良くならない)と思う。
現場の介護職員の質が良くなるための改訂であればいいが、逆方向だ。
消費増税の約束違反だと、みんなで怒るべきたが業界にはそんな元気もなさそう。
収入減がそのまま介護の質の低下になる可能性が高いのでは、と読む。
為政者は、まったくの無資格者が当直をしている現状を、知っているのか?
発熱でうろたえ、頻回に電話がかてくるが、素人がやっているので当たり前だ。
そんな状況に、「看取り加算」のエサを垂らしても、
患者さん、利用者さんが幸せになるはずがない。
消費増税分を介護の質の向上に集中投下すべきだ。
いい介護にするには、教育や研修制度など見えないコストが沢山かかる。
そうしたコストを無視して、採算性だけに注目した経営をすれば
ますます、介護はもっと悪くなる。
介護保険制度は、はっきり言って誕生した時は、30点だった。
15年経過して、本来なら80点になっているべきだが、いまだに30点のまま。
医療保険も同じだが、介護保険も改訂に、integurity(統合性)を感じない。
もっとはっきり言えば、改訂するたびに、逆、逆に行く。
年間10万人いる介護離職による社会的損失は、マイナス2とか4とかいう数字ではない。
介護保険制度が国民を幸せにしているとは、あまり思えない。
認知症を例にとると在宅介護には現実には限界がある。
そのような人は、良い介護施設に移すことで介護者が幸せになれる。
しかし現状は、良い介護施設もお手本も少なければ、その研修もできない。
時間も金も人もいないという、悪循環、3重苦から逃れることができない。
現場を熟知して本気で統合しようという管理者がいないので、こうなる。
政治の怠慢と、律令制度以来の官僚制度の本質がそれでよしとしている。
さっき、逆、逆と書いたが、厚生労働行政は全部、逆に行く。
思いつくまま、例を挙げてみよう。
1 院内処方を充実させるべだったのに、強引な医薬分業政策をとった。
患者は不幸である。
2 多剤投与には目をつぶったまま、強引なジェネリック誘導政策を張っている。
政治家や官僚で、ジェネリックを飲んでいる人はおそらく皆無。
3 インフルワクチン接種より寒風摩擦ではないのか。
なぜもっと自助努力を啓発しないのか。
4 後期高齢者は、医療も介護も、DPC同等、ゆるやかな包括制へ行くべき
出来高の限界を、早めにみんなに知らせておくべきだ。
5 ケアマネ制度の抜本改革を。
ケアマネの地位を上げて、公的な立場におく
6 出来高制の介護報酬を、包括制へ
7 介護認定調査の簡略化
7区分の意味なし。松竹梅で充分。
8 訪問看護制度の抜本改革。
すべて医療保険で統一しケアマネ支配下の廃止
9 介護業界に参入する株式会社への規制強化
市場開放より、モラルハザードの取り締まりを!
10 医療は厳しく取り締まるのに、取り調べるべき介護をあまり調べていない。
善が滅び、悪がのさぼる仕組みを、官が造っているという自覚症状がない。
たとえば以上のようにすべきだと思うが、すべて逆方向に行っている気がする。。
だから、マイナス2%とか4%とかは、末梢的問題であり、本質ではない。
しかし消費増税分の約束違反だから、とりあえず国民は怒るべきだと思う。
今後、介護環境が良くなる兆しがまったく見えない。
結局、患者からみれば、国家に頼っていてもはじまらない。
基本的に、「9割は自助」だと思っていたほうがいい。
自分の健康は自分で護る。
自分の介護は自分で頼む。
自分の延命治療は自分で断る。
そんな志のひとのために、本を書いた。
今週、世に出る。
「寝たきりにならず自宅で平穏死」(SB出版)→こちら
たった788円で、運命が大きく変わる人がいたら嬉しいな。
印税はもちろん、すべて福島県相馬市の子供たちに寄付。
本当かな?一部だけではないのか。
自由主義の国だから、どんな業界でも儲かっているところと
儲けが下手なところが生まれるのは、ある程度仕方が無い。
社会福祉法人の内部留保が平均3億円あるのも減額の一因だろう。
しかし、役員報酬が上げられないという事情もあることを知るべきだ。
役員報酬の自由度をもう少し上げるとともに、医療法人と同様に、
法人課税をすることで、まずは税の面での公平性を担保すべきだと考える。
マイナス2%でもマイナス4%でも、あまり変わらない(良くならない)と思う。
現場の介護職員の質が良くなるための改訂であればいいが、逆方向だ。
消費増税の約束違反だと、みんなで怒るべきたが業界にはそんな元気もなさそう。
収入減がそのまま介護の質の低下になる可能性が高いのでは、と読む。
為政者は、まったくの無資格者が当直をしている現状を、知っているのか?
発熱でうろたえ、頻回に電話がかてくるが、素人がやっているので当たり前だ。
そんな状況に、「看取り加算」のエサを垂らしても、
患者さん、利用者さんが幸せになるはずがない。
消費増税分を介護の質の向上に集中投下すべきだ。
いい介護にするには、教育や研修制度など見えないコストが沢山かかる。
そうしたコストを無視して、採算性だけに注目した経営をすれば
ますます、介護はもっと悪くなる。
介護保険制度は、はっきり言って誕生した時は、30点だった。
15年経過して、本来なら80点になっているべきだが、いまだに30点のまま。
医療保険も同じだが、介護保険も改訂に、integurity(統合性)を感じない。
もっとはっきり言えば、改訂するたびに、逆、逆に行く。
年間10万人いる介護離職による社会的損失は、マイナス2とか4とかいう数字ではない。
介護保険制度が国民を幸せにしているとは、あまり思えない。
認知症を例にとると在宅介護には現実には限界がある。
そのような人は、良い介護施設に移すことで介護者が幸せになれる。
しかし現状は、良い介護施設もお手本も少なければ、その研修もできない。
時間も金も人もいないという、悪循環、3重苦から逃れることができない。
現場を熟知して本気で統合しようという管理者がいないので、こうなる。
政治の怠慢と、律令制度以来の官僚制度の本質がそれでよしとしている。
さっき、逆、逆と書いたが、厚生労働行政は全部、逆に行く。
思いつくまま、例を挙げてみよう。
1 院内処方を充実させるべだったのに、強引な医薬分業政策をとった。
患者は不幸である。
2 多剤投与には目をつぶったまま、強引なジェネリック誘導政策を張っている。
政治家や官僚で、ジェネリックを飲んでいる人はおそらく皆無。
3 インフルワクチン接種より寒風摩擦ではないのか。
なぜもっと自助努力を啓発しないのか。
4 後期高齢者は、医療も介護も、DPC同等、ゆるやかな包括制へ行くべき
出来高の限界を、早めにみんなに知らせておくべきだ。
5 ケアマネ制度の抜本改革を。
ケアマネの地位を上げて、公的な立場におく
6 出来高制の介護報酬を、包括制へ
7 介護認定調査の簡略化
7区分の意味なし。松竹梅で充分。
8 訪問看護制度の抜本改革。
すべて医療保険で統一しケアマネ支配下の廃止
9 介護業界に参入する株式会社への規制強化
市場開放より、モラルハザードの取り締まりを!
10 医療は厳しく取り締まるのに、取り調べるべき介護をあまり調べていない。
善が滅び、悪がのさぼる仕組みを、官が造っているという自覚症状がない。
たとえば以上のようにすべきだと思うが、すべて逆方向に行っている気がする。。
だから、マイナス2%とか4%とかは、末梢的問題であり、本質ではない。
しかし消費増税分の約束違反だから、とりあえず国民は怒るべきだと思う。
今後、介護環境が良くなる兆しがまったく見えない。
結局、患者からみれば、国家に頼っていてもはじまらない。
基本的に、「9割は自助」だと思っていたほうがいい。
自分の健康は自分で護る。
自分の介護は自分で頼む。
自分の延命治療は自分で断る。
そんな志のひとのために、本を書いた。
今週、世に出る。
「寝たきりにならず自宅で平穏死」(SB出版)→こちら
たった788円で、運命が大きく変わる人がいたら嬉しいな。
印税はもちろん、すべて福島県相馬市の子供たちに寄付。
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この記事へのコメント
賛成
ただ 自宅で 平穏死
は 実現
したい、が ゴミ 屋敷
の ような わが 住い では
寂しい 、やはり
憧れは
〜ホームレスー
の 思い 強まり ます。
Posted by おこらんど at 2015年01月13日 07:26 | 返信
つい昨日、介護現場に携わる友人と『介護認定も松竹梅でいいんじゃないのかね..』などと丁度話していました(先生の書籍を読んでいた前提があり)。長尾先生が仰る様に1〜10項目、本当そう思います。
一見、この話とあまり関係なさそうに聞こえると思いますが、建物ばかりが立派で中身は..となると首をかしげざる得ない実情が施設には沢山散らばって見えます。この時期、入居者の食事が牛丼などのお弁当やカップラーメンが出されている事を聞かされ、その理由というのも『体調不良者が出て食中毒の原因が解らなくなるから..』というので一時的ではあるのでしょうが、こんな短絡的な考えで良いのか疑問が湧きます。ましてや、母体は医療法人が経営。糖尿病患った方も入居されています。又、職員自身の手洗い・うがいも徹底されてる様子が伺えず、自らの衛生管理をどこか怠慢にした上で入居者の生活の質を落とす様なこうした背景に頭抱えます。一言でいうなれば『酷い体制』です。
Posted by ハク at 2015年01月13日 08:11 | 返信
在宅の現場でご苦労されておられる先生、よくぞおっしゃってくださいました。
私は訪問介護ステーションもしていますが、スタッフに「安かろう悪かろうのケアでは将来は淘汰されるよ。きちんとしたケアをしてきて下さい。」と言い続け、みんな常勤で勤務してもらっています。はっきり言って赤字です。おまけに新しいヘルパーさんを雇おうとしても、3日ぐらいで「私には無理です。」と辞めていかれます。少数精鋭で頑張っていますが、時々心が折れそうになります。先生に力を頂いています。
Posted by ルナース at 2015年01月13日 08:29 | 返信
何事にも声を発しなければ民意は無いにも等しいと思う。佐賀県知事選挙の結果を踏まえて、阿部政権が「農協は怖い」と言わしめた活動は『あっぱれ』です。尊敬します。
>消費増税の約束違反だと、みんなで怒るべきたが業界にはそんな元気もなさそう。
介護関連業界には、そんな元気がないことは無理もありません。多忙な仕事で手一杯でしょうし、行政に立て付くような言動は困難でしょう。ですから、利用者である国民が言葉を発しなければ、何も変わる事は出来得ないと思います。皆で大声を上げなければいけません、と思います。
Posted by もも at 2015年01月13日 06:48 | 返信
先生の8番提案 大賛成です
年始早々
利用者さまは 危機的状況であるとアセスメントしたが、ケアマネさんに うまく 伝えることができず
「いざとなったら 入院すれば いいから…」と 言われてしまい 週一回の訪問看護なんです
毎日 2回ヘルパーさんで大丈夫なんだそうです
褥創もできちゃって マット交換の依頼をしても あっさり 却下されました
ケアマネさんと同行訪問し
利用者さま自身から伝えていただいたけど
このプランでと 押し切られてしまいました
社長である利用者さまが プランを立てる係であるケアマネさんに指示がだせず
その後で 訪問看護師に ダメだったわと 愚痴られるって感じです
すべてのケアマネさんが ダメだとは 言わないけど
ダメなケアマネさんが 担当になってしまった利用者さまは かわいそうです
医療の世界でも 介護の世界でも 中途半端な立場で
医師からは 医療が必要じゃないのに 看護師は いらんでしょ!
介護からは ヘルパーの仕事を取るな!
わたしたち
看護をしてるんですけど…
疾患だけをみてるわけじゃなくて
看護学校では 人間まるごと看る看護を学んできました
おうちで 生活できるように 支えたいんです
Posted by 宮ちゃん at 2015年01月14日 01:21 | 返信
ケアマネの立場から言わせていただくと
訪問看護が大事なのもわかります。
(ウチも訪問看護あるし)
利用者さんの中にもヘルパーさんに
来てもらっても・・・と言う人はいます。
しかし主治医によっては相談なしに
訪問看護を入れたいと言うと激怒する人もいるし
必要ないと指示書を書かない先生もいます。
それにその人の状態(経済状況)によっては
訪看の1時間の利用料でヘルパーなら
2回利用できるから訪問介護になる人もいます。
介護保険の位置づけから外れると
そんな心配は無くなりますね・・・
しかし医療費が3割負担の人は気の毒ですよね。
ケアマネの立場は微妙です。
事業所から問題がある利用者さんの
苦情を受けることもありますが
問題児さんはケアマネが言っても改善しません。
100倍言い返されて終わりですが
ケアマネが利用者さんの苦情を言う場所はありません。
しかし問題解決しないとダメケアマネ扱い。
毎月の訪問と書類作成で定時に帰れることは
まずありません。それでも終わりません。
何か1つでも書類に不備があれば事業所すべてが
指定取り消しになる責任の重さがあるけど
机の前に座っていると楽な仕事って言われるんですよね。
ケアマネにあこがれる人多いけど
そんな良い仕事ではありません・・・
Posted by ケアマネです at 2015年01月23日 04:44 | 返信
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