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愛川欣也さんの平穏死

2015年04月21日(火)

愛川欣也さんが、肺がんのためご自宅で平穏死なされた。
ミヤネ屋でそのことと在宅医療に関する報道があった。
夕方以降、数人の知人からあまりに酷い報道だったと連絡があった。

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YOU TUBEに番組映像があったので観てみた。→こちら
時間が無い方は、後半だけでも観て頂きたい。


感想はどうでしょうか?
私は事実と反する解説だと思った。

おそらく、この先生は在宅医療をまったく知らないのだろう。
現実とまったく真逆な報道が垂れ流されていることが恐ろしくなった。

末期がんでも介護保険も使えるし、緩和ケアも普通にできる。
在宅での平穏死というものをまったく知らない先生なのかな。


昨年、京都国際会議場で「肺癌がもっとも在宅看取りに向いている」
と肺がん専門医たちに講演したのだが、町医者の声など届かないのか。


この3年間で、20数名の肺がんの方を、在宅でお看取りした。
現在も、何人かの肺がんの患者さんを在宅チームで支えている。

昨日の報道を観て、この方たちに申し訳ないと思ってしまった。
金子哲雄さん(肺カルチノイド)の在宅平穏死も番組に全く活かされていない。

こんな酷い報道がまかりとうるミヤネ屋さん。
宮根さんがせっかくいい質問をしてくれているのに、モッタイナイ番組だった。

そう思う方は、番組に意見してはどうか。
ミヤネ屋へのご意見はこちら。→こちら



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この記事へのコメント

とにかく、うつみみどりさんは、偉いなあと思いました。
近畿中央病院には母も掛かったことがあります。60歳代から母は不整脈に苦しんでいたのですが、近畿中央病院で「甲状腺機能亢進がある。でもうちの病院には良い薬はない」と言われて神戸の隈病院で一応甲状腺機能亢進は治ったのです。でも不整脈は、残りました。
最近90歳になって脳神経外科を受診したら心電図で「室上性頻拍」と診断されました。
近畿中央病院は確か教職員組合が作ったと聞いています。宝塚当たりでは、まあまあ良い病院と言われています。
在宅医療を説明するのにはやはり町で開業して歩いて往診してくれるお医者さんに聞かないと、病院のお医者さんの説明では、何のことやら理解できないのではないでしょうか?
でも在宅のお医者さんも物凄い優秀な方と、そうでも無い方がいらっしゃるのは事実ですし、ご家族はたいてい在宅介護を引き受けるでしょうけど、身体の弱い方もいらっしゃるから、家族が在宅介護をしないと言って非難するのも、間違いではないかと思います。
母に万一のことがあれば、私は一人ぼっちですから、私自身は、まかり間違えば施設か、病院で最後を迎えるかもしれません。将来のことは不明です。
在宅で亡くなる方もいれば、病院で亡くなる方もいるのが、自然なのでは。
この、みやねやの番組は、在宅医療の紹介にはなって無いと思います。
うつみみどりさんも、お疲れの出ませんようにお祈りします。

Posted by にゃんにゃん at 2015年04月21日 03:41 | 返信

在宅医療の現実:

吹田で、5年前からの「吹田がん患者・家族会」を毎月1回、「吹田がん情報コーナー」(吹田市役所で昨年5月から間月2回)を通じて、がん患者・ご家族ががんと言われた時のお悩みに接してきた。

そこで強く感じたことは、①市民ががんの治療・ケアに関する情報を持ち合わせていない ②医療者と患者さんとのコミュニケーションがうまくない、です。
まして、在宅医療を希望するときにはどうしたら良いのかをご存知の方は少ない・・・というより、稀。

在宅医療を行うためのネットが殆どないこと(全国的に)、在宅医療を推進される医療者が少ないことが問題です。

一市民グループとして、吹田で、そうした組織を作りたいと願い、活動しています。現実は、こうです。                                      以上

Posted by 小澤 和夫 at 2015年04月21日 09:53 | 返信

西岡先生のおっしゃる事もまた真実と感じました。それは在宅チームが長尾チームのような優秀なチームばかりではないという現実があるからです。ガン末期でもどんどん水や薬剤を入れる医師、セデーションを家族にするように指導する訪問看護師、そんなケースはまだいいほうで、何かあれば救急車で病院へ行けとか、自分の医院に連れて来いと言われる医師の多いこと。在宅で最後までいたいと相談を受けたら、先ず主治医を変えることから始めないと何も進まないケースがよくあります。そして、最後まで責任を持つよ、とおっしゃって下さる頼れる先生はほんの一握りです。そんな先生が一人でもいてくれる私はまだ恵まれていると思います。長尾先生のような在宅医や24時間・365日動ける訪問看護体制や、深夜に忍び込んで介護してもらう事を躊躇しない人柄のヘルパーさんなど、足りないことばかり。経済的にも入院していれば民間の保険金が下りる方もいますが、在宅医療では若い方は3割負担です。ケア付き高齢者住宅にお住まいの方など、コール鳴らしたと身体介護の点数をしっかり算定され、基準限度額をオーバーしたからと、何万もの実費を取られている方も実際におられます。
問題意識を持ってコツコツと努力しながら、西岡先生のような病院の医師に在宅に帰っても大丈夫と言わせる地域医療の一員になりたいと思っています。長尾先生がこうして発信し続けて下さることに感謝しています。

Posted by ルナース at 2015年04月21日 11:04 | 返信

解説者・・・近中じゃないですか!!あかん、あかん!
母が在宅へ帰りたいと訴えましたが「この状況では無理」と、胸水抜いて、腹水抜いて、点滴入れて。
最期は、中途半端なセデーションで、おしまい。

がん患者の会もありますが、機能していない。
地域連携も「紹介を受けるのみ」医療相談員も「先生の意見が第一」

こんな病院が「がん拠点病院」ですって。

先生、全国に訴える前にまずは地域にしっかり平穏死を根付かせて下さいよ。頼みます。

Posted by ままさん at 2015年04月21日 11:40 | 返信

youtube見てみました。 小生の感想を。

コメンテーターのドクターは在宅医療を全く知らない訳ではなく、「スキルのある先生にはまかせます」と言っているので、その点は分かっていると思います。
ただタイトルが「終末期を在宅医療で」というにも関わらず、司会者が「終末期医療だったりすると痛みをとる薬とか、抗がん剤とかも使えるのですか?」と質問をするのは、そもそも看取りを在宅でと考える人は抗がん剤は普通やめているという発想がないようです。 しかもそれにコメンテーターはあえて否定しなかったところが一番の違和感でしょうか? 終末期には介護保険が使える事もお二人はご存じないようですね。(どうも介護ベッドや輸液セットを全額自費で購入したように思ってるような・・・)

そもそも在宅で一番困るのは「急変した時」と「介護者が肉体的、精神的に大変だ」と言い切っているのが、このタイトルでは矛盾しているようです。 終末期の看取りと長年にわたる在宅療養がある意味ごちゃまぜになっている?
 
「急変時の心構えや対応」を患者も介護者もお世話するチームもしっかりしている(しようと努力をしている)からこそ在宅が成り立っている訳で、ましてや家族が病院に通うのも肉体的に大変ではないのか、それよりも自宅での安心感が上回っているからこそ、在宅療養を希望するのではないのかという前提がないですよね。

長尾先生からたくさんの刺激を受けています。 お体にも気を付けてください。

Posted by 北の田舎者 at 2015年04月21日 04:12 | 返信

YOU TUBE 映像を二回見ました。保険適用云々と在宅は費用負担も大きい、等に関しての真偽検証は別として、全体的な印象としては、病院の先生のコメントは現実を物語っている印象を受けました。
 宮根さん:「在宅医療を進めるためには、自治体のサポート体制は出来ているのでしょうか?」
 医師 :「在宅医を探さなくては....。」と言葉が尻つぼみ、「全部を行う事ができる医師もいらっしゃいますが、医師のスキルにもよる。」と『スキル』の部分だけは、ハッキリと発言なさいました。
「現実に、体制は整っていません。」と発言なさりたいかのような表情にも見えてきました。

Posted by もも at 2015年04月21日 07:08 | 返信

岩手県の僻地で在宅医療の推進をしています。
日本尊厳死協会東北支部との連携をして3回目。
救急搬送冬季は1時間。
訪問医師との連携で、在宅医療の確立をしました。
在宅医療助成 勇美記念財団から 助成もらいました。
http://blogs.yahoo.co.jp/wadobashi/26353466.html

Posted by kayabuki110 at 2015年04月22日 12:58 | 返信

うつみ宮土理さんの会見を見ました。 間を飛ばしたりしたので、全てではないですが・・・。

病院に入らなかったことや、在宅医療にしたことについて、マスコミの質問で、まるで責めているようなものがあったようで、「病院に入ったら治るんですか?」と話されている場面が印象的でした。

大病院に入り、キツイ標準的抗がん剤をすることだけが、正しいことではない と私は思います。

そして、エビデンスからは離れている80歳という年令と、ご本人が仕事を続けることを望まれていて、在宅で緩和治療を選べれたことは、よい選択をされたのではないか、と私は思いました。

家族が選び、そして、周りの方々がそれを応援してきたことに、「素敵な方法を選ばれましたね」と、言う言葉があってもいいのになぁ。 と思いました。

ステージ4、末期ガンは治りません。

けれど、判明した日に命がなくなるわけでもありません。 ご本人と家族が、残された時間をどのように過ごし、どのような思い出を作るのかは、プライベートなことであり、誰かが決めることではないはずです。

悲しいニュースでしたが、素晴しい治療をされてきたご夫婦に、もっと温かい報道がされることを願います。

Posted by よしみ at 2015年05月11日 01:41 | 返信

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