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あれから10年、あれから20年

2015年04月28日(火)

東北の人達は、みな「あれから4年」と言っていた。
そして阪神間の私を観ては「あれから10年」と言われた。
「違いますよ、あれから20年経ったのですよ」と訂正した。
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身近な出来事は忘れないが、遠くの出来事は忘れがちだ。
これは仕方がないこと。

わずか4年前の大災害を完全に忘れているかのような関西人がいる。
一方、東北人にとっては阪神大震災がどれくらい前なのか分かりにくいようだ。

そんなものか。
とにかくあちこちで「阪神大震災から10年」と誤解されているのに驚いた。

しかしよーく考えてみると、その理由が分かった。
4.25は、JR福知山線脱線事故から10年目なのだ。

メデイアが「あれから10年」と何度も報道するので、東北の人達は、
「阪神間から10年」とインプットされたのかもしれない。

それにしても
・阪神大震災から20年
・JR脱線事故から10年
・3.11から4年
をしっかり心に刻んでいたい。

と思っているところに、ネパールでの大震災の報道。
あまりの惨状に心が痛む。

ネパールの知り合いの顔が頭に浮かんだ。
住所が分らないので連絡するすべが無い。

困っている人が沢山いるだろうから、本当は
みんなで飛んでいかないといけないのだろう。

しかしこの歳ではとても体力に自信が無いのでただ祈るだけ。
でも自分のクリニックから、たった1人でも協力できれば本当は素晴らしい。

・・・・・・・


昨日は、看取りのシンポジウムの司会の最中に看取りの電話があった。
8時間遅れで、部屋に伺いご家族と挨拶をして死亡診断書を書いた。

年配の身内の方とお話をするうちに、その方の伴侶は今、ニューヨークにいるという。
失礼ながら、もはや仕事という年齢ではない。

NY滞在の理由を聞いて驚いた。
「原発反対の世界大会に参加しているのです」との答え。

うーん、私よりずっと年上の方が、NYで原発反対のデモに参加しているなんて。
軽いショックを受けながら、自宅に帰り考えこんでてしまった。

在宅医学会ではいろんな人に会い、いろんな話をした。
厳しい意見を言う人もいた。

「みんな仲良しクラブで楽しんでいるだけでこんな集会、意味ないじゃん!」

たしかに。
みんな建前、綺麗ごとばかりで、誰も本当のことを言っていないように感じた。

私はメイン会場での講演で、ミヤネ屋での在宅医療への偏見報道 →こちら
を聴衆に見てもらい、もっと国民に本当のことを伝えないと!と言った。

懇親会などで、この学会の重鎮の何人かに、同様のメッセージを伝えたが、
みなさん、在宅医療のことや看取りのことなどどうでもいいように感じた。

2日目には、現在推進されている認知症施策のオカシサについて講演した。
しかしこれも、学会の重鎮や幹部は誰ひとり反応しなかった。

要は、一番大切なことを、しっかり議論することを避けて
うわべだけのお付き合い(お友達クラブ)にだけ専心するための集まりなのか。

大きな疑問を抱えたまま帰阪。

もうそろそろ医学会なんてやめようかなあ、と思いはじめている。

そんな暇があれば、患者さんの傍に行ったり、困っている人を助けに行く
人の応援団をしているほうが、ずっと意味があるのではないか、と思った。

命がけで、NYにまでデモに参加する老人たち。
少しは彼らを見習わないと・・・・







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この記事へのコメント

介護生活に直面して
まさに体験している人にしか分からないかなぁとも思います。
ほんとうは、そうでないことが望ましいんでしょうが。
自分のやるべきことをしっかりと考えて行動したいです。
すごいですね。NYまで・・・。

Posted by 岡村典子 at 2015年04月28日 07:58 | 返信

ミヤネを 観させていただきました

先日 某病院で 緩和ケア科主催の事例検討会に参加したことのお話です
在宅療養と緩和病棟のスタッフ連携で がん末期の方を緩和病棟で最期を迎えた…という内容で
在宅医 訪問看護師 緩和病棟スタッフが登壇し 最後に緩和ケア科の医師が出てきましたが
はぁ?って感じでした

がん疼痛認定看護師も 緩和ケア科の医師も
わたし達は 最高の医療 看護 環境を提供してますって感じでした
在宅看取りをやったことがないんですよね

緩和ケア科といっても
最期は病院って 考えてる方々に
在宅看取りの良さは わからないですよ

病院から出てきて
在宅看取りをやってみればいいのに…

わたし達は 往診には 行きませんって 言うな!って言いたいです

Posted by 訪問看護師 宮ちゃん at 2015年04月29日 01:11 | 返信

私なんぞが、申し上げることではないのですけど、鍼灸学会も、私が参加した昭和53年ごろは「サンタ主義を止めよう」とよく言われました。
顧問は、お医者さんなんですけど、先祖伝来の治療技術をもっているのは、鍼灸師なので(患者さんが)来た、(悪いところを)治療した、(患者さんの症状が)治った、の「三た主義」だと言う批判でした。
最近は鍼灸師の子供も大學出がいて、なんとか研究機関に入って、何故治癒したのか、何故治癒しなかったのかの研究に、取り組んでします。
今年は福島で64回目の(公社)全日本鍼灸学会だそうですが、地の利が悪いので参加者は少ないかも知れません。
(在宅医学会)のことは詳しくは存じ上げませんが、長い目で見たら、徐々に現実に、近ずいて行くのではないでしょうか?
何も発表せず、拝聴していただけの介護者でも、参加するだけで、何か得る物があるのではないかと思います。

Posted by にゃんにゃん at 2015年04月29日 07:58 | 返信

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