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介護保険はどこへ向かうのか?

2015年05月21日(木)

介護保険はこれからどこへ向かうのか?
介護保険「総合事業」に書いてある。
そしてついに、医療も介護もペナルテイの時代になる!?

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介護保険事業は、今後、自治体色がとっても色濃くなる。
はっきり言うと、優秀な自治体とデキの悪い自治体に分れる。

一方、医療のほうも適正化計画にのらない地域は診療報酬が下げられる。
ローソン社長だった、新浪剛氏らがそう提唱している。

新浪氏とは、太平洋のど真ん中で、21世紀をたった2人で迎えたご縁だ。
その15年後にこんなことになるとは・・、実は15年前から知っていた。

さて、最後に、看取りをしない特養は淘汰される!?
当然と言えば当然か。

政府はなりふり構う余裕が無くなってきている。
無い袖は振れない、が現実になりつつある。

しかし締めあげすぎたら、潰れてしまう。
なんといっても社会保障は、国家の要。

いいものは残す、であって欲しい。
いいものまで潰したら、それは失政という。

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『介護保険「総合事業」始動』

(抜粋)
 新しい制度ができたが、北杜市や流山市、和光市のように移行した自治体はまだ少数だ。厚労省によると、介護保険を運営する全国約1600の自治体(一部は広域連合)のうち、4月に移行したのは78カ所にとどまった。

 移行には猶予期間がある。最終年度の2017年4月まで延ばすという自治体は3分の2の1069カ所を占めた。サービスの受け皿づくりや住民への周知などに時間がかかる面もあるが、慎重な自治体が多いことがうかがえる。

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介護保険「総合事業」始動 地元の力どう引き出す
2015/5/19 日経

 介護保険の見直しで、新しい「総合事業」が導入された。高齢者の生活を支え介護を予防する多様なサービスを、地域住民の力を生かしながら増やす狙いがある。介護費用の増加を抑えることにもつながるという。どんな形で提供するのか、いち早く始めた自治体に向かった。

 5月上旬の午前10時ごろ。暖かな日差しが差し込む山梨県北杜市の一戸建てに、約20人の高齢者の笑い声が響いた。「寄り合い所ふれあい牧」だ。テーブルを囲んでかしわ餅を味わいながら「子どもたちのためによく作ったね」と、よもやま話に花が咲く。昼食前には1時間ほど、イスに座って体操を楽しむ。

 「ここに来るのがいつも楽しみ。昔からの顔見知りがおり、たくさん話ができる。教わった体操を家でもやるようになった」と参加者の小澤文子さん(91)は話す。

 北杜市は、いち早く総合事業に取り組んだ自治体だ。「ふれあい牧」は介護保険で要支援と認定された人や、認定は受けていないが介護予防が必要な人が通える場所の一つに位置づけられている。

 運営するのは、介護の事業者ではなく全員ボランティアのスタッフだ。食堂を経営している人、編み物が得意で教えられる人……。それぞれが自分の強みを生かして活動している。

 荻野八重子さん(68)は介護福祉士などの資格を持つ。「一人暮らしや、家族はいても日中は1人という人が多い。楽しく話せるよう心がけている」

 今後、こうした場所が増えるかもしれない。介護保険の改正で、すべての自治体が2017年4月までに総合事業を始めることになった。要支援の人向けのサービスのうち、通所介護と訪問介護は総合事業に移る。移行後は全国一律の基準ではなく、自治体が独自に内容を工夫できる。

 国のガイドラインは従来の基準に基づく「現行相当」のサービスのほか、「基準を緩和したサービス」「住民主体の支援」などの類型を示した。種類を増やすとともに、その中から一人ひとりが適したサービスを利用できるよう目指している。

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 新しい制度ができたが、北杜市や流山市、和光市のように移行した自治体はまだ少数だ。厚労省によると、介護保険を運営する全国約1600の自治体(一部は広域連合)のうち、4月に移行したのは78カ所にとどまった。

 移行には猶予期間がある。最終年度の2017年4月まで延ばすという自治体は3分の2の1069カ所を占めた。サービスの受け皿づくりや住民への周知などに時間がかかる面もあるが、慎重な自治体が多いことがうかがえる。

 予防給付も総合事業も、財源が介護保険から出ることは変わらない。通所や訪問のサービスは要支援の人と、簡単なチェックで必要性ありと判断した人が使える。

 介護保険に詳しい結城康博淑徳大学教授(社会福祉学)は「総合事業が成功するかどうかは自治体のやる気次第。いち早く移行し、意欲的に地域づくりに取り組む自治体と、そうでない自治体とで格差が生じる恐れがある」と懸念する。

 「移行すれば、地域の小さな支え合い活動に予算をつけ、大きな担い手として育てる道が広がる。まだ多様なサービスを用意できないからなどと先送りせず、自治体は移行を急ぐべきだ」と話していた。




『医療費の適正化が進まない地域の診療報酬を引き下げる仕組みの導入を提案』

甘利経済再生相「ベストプラクティスを横展開」

「来年度から最大限の取り組みを開始する」

「病床再編・地域差解消を促進するよう、医療費適正化の改革が進まない地域における診療報酬の引き下げも活用する」

「(自治体の)ベストプラクティスを横展開していく」

「同じような条件の自治体でも、(1人当たりの医療費に)格差が生じている。ある自治体でやっているような対応を、ほかの自治体でできないはずがない」


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医療費適正化進まない地域は「診療報酬引き下げ」―諮問会議の民間議員ら提案
2015年5月19日
http://www.medwatch.jp/?p=3195

 政府の経済財政諮問会議が19日開かれ、サントリーホールディングスの新浪剛史代表取締役社長ら民間議員は、地域医療構想に沿った地域ごとの病床再編や医療費の地域格差解消を促すため、医療費の適正化が進まない地域の診療報酬を引き下げる仕組みの導入を提案しました。民間議員らは入院受療率と病床数に高い相関があり、これが住民1人当たりの医療費に地域差をもたらしているとみていて、診療報酬の見直しによって医療機関を誘導したり、保険者機能を強化したりすることで、こうした格差の解消につなげる狙いです。

後発薬数量シェア、欧米並みの80-90%を提案
 また、同日の会合に出席した塩崎恭久厚生労働相は席上、後発医薬品の使用を一層促進するため、「新たな目標を設定することが必要」と述べ、現在の進ちょく状況を踏まえた具体的な目標を次回の会議で提示する考えを明らかにしました。後発薬への切り替えを進めるため、政府は現在、「2017年度末までに数量シェアで60%」を目標に掲げていますが、民間議員らは米国やドイツ並みの「80-90%」に目標値を引き上げるよう提案しています。

 ただ、塩崎厚労相は「社会保障費の増加を高齢化要因の範囲に抑制すべきとの提案は、経済成長や医療の技術高度化を抑制する恐れがある」とも述べました。

 民間議員はほかに、▽医薬品や医療技術の費用対効果の評価を踏まえた保険収載の範囲の見直し▽薬価改定の頻度の見直しを含めた診療報酬の適正化▽介護サービスの大規模化・連携による介護事業の効率化と地域包括ケアシステムの構築-なども提案しました。

 また、病床数、平均在院日数のほか国保被保険者や後期高齢者の入院受療率などについて、20年度を見据えた成果目標(KPI)を都道府県に設定させ、18年度の中間評価の結果を補助金・交付金の配分に反映するよう、国に求めています。
 
 いずれも政府が今年夏に取りまとめる財政健全化計画をにらんだもので、これからの「議論の土台」という位置付けです。次回の会合では、より具体的な内容が提案されます。甘利明経済再生担当相は会議終了後の記者会見で、「民間議員の提案の必要性・重要性については合意が得られたと思う」「計画の取りまとめ段階で書き込めるものは書き込み、その後さらに専門調査会を活用して具体化したい」などと述べました。

甘利経済再生相「ベストプラクティスを横展開」
 診療報酬によるインセンティブについて、12日に開いた前回の会合では、地域医療構想を実質的に前倒しで実現できるよう、報酬改定などによって「来年度から最大限の取り組みを開始する」としていました。

 これに対して今回は、医療ニーズに応じた効果的な病床配置や在宅ケアを推進するため、診療報酬体系を来年度から大胆に見直す必要性をあらためて強調。その上で、「病床再編・地域差解消を促進するよう、医療費適正化の改革が進まない地域における診療報酬の引き下げも活用する」などと踏み込みました。
 甘利経済再生担当相は、「(自治体の)ベストプラクティスを横展開していく」「同じような条件の自治体でも、(1人当たりの医療費に)格差が生じている。ある自治体でやっているような対応を、ほかの自治体でできないはずがない」などと述べました。
医療費適正化進まない地域は「診療報酬引き下げ」―諮問会議の民間議員ら提案
www.medwatch.jp
 政府の経済財政諮問会議が19日開かれ、サントリーホールディングスの新浪剛史代表取締役社長ら民間議員は、地域医療構想に沿った地域ごとの病床再編や医療費の地域格差解消を促すため、医療費の適正化が進まない...




『「介護施設における医療ニーズへの対応」など調査』

(4)の「介護保険施設などにおける利用者などの医療ニーズへの対応の在り方」について、看取りを行わない特養、理由を調べるべきとの意見も

「欧米では、介護施設において医療サービスと医学的管理の担当者(職種)を調べており、そういった視点も重要ではないか」

15年度の調査項目は次の7点

(1)看護小規模多機能型居宅介護のサービス提供に在り方

(2)中山間地域などにおけるサービス提供の在り方

(3)リハビリテーションと機能訓練の機能分化とその在り方

(4)介護保険施設などにおける利用者などの医療ニーズへの対応の在り方

(5)居宅介護支援事業所および介護支援専門員の業務などの実態

(6)介護保険サービスにおける認知症高齢者へのサービス提供に関する実態

(7)介護保険サービスにおける質の評価に関する調査研究

>>>
18年度の同時改定にらみ「介護施設における医療ニーズへの対応」など調査へ―介護報酬改定検証・研究委
2015年5月20日
http://www.medwatch.jp/?p=3193

 2015年度の介護報酬改定の効果や影響を検証するため、15年度の調査では「看護小規模多機能型居宅介護(旧、複合型サービス)の実施状況」や「リハビリテーションと機能訓練と機能分化」「介護保険施設などにおける医療ニーズへの対応」などを調べてはどうかと厚生労働省から提案が行われました。

 18年度に予定される介護報酬・診療報酬の同時改定の基礎資料となり、改定内容にも影響するだけに来年3月以降に公表される調査結果の分析に注目が集まります。

15年度改定の効果を探るため、7項目の調査を実施
 これは、19日に開かれた社会保障審議会・介護給付費分科会の「介護報酬改定検証・研究員会」に厚労省が提案したものです。改定の効果を調査分析し、それを次の改定に生かすことが主な目的で、15年度の調査項目は次の7点です。

(1)看護小規模多機能型居宅介護のサービス提供に在り方

(2)中山間地域などにおけるサービス提供の在り方

(3)リハビリテーションと機能訓練の機能分化とその在り方

(4)介護保険施設などにおける利用者などの医療ニーズへの対応の在り方

(5)居宅介護支援事業所および介護支援専門員の業務などの実態

(6)介護保険サービスにおける認知症高齢者へのサービス提供に関する実態

(7)介護保険サービスにおける質の評価に関する調査研究

看護小規模多機能型の整備予定など全自治体から聴取
 このうち(1)では、すべての看護小規模多機能型居宅介護(現時点では250事業所程度)に対して、▽看取りを含めて「利用終了」の状況▽医療機関との連携状況(特に退院調整)▽訪問介護体制強化加算や減算、総合マネジメント体制強化加算の算定状況▽経営状況―などを調べます。

 また、すべての自治体を対象に、看護小規模多機能型の整備予定や、説明会・研修会の開催状況なども調べます。

 12年度の前回改定を受けた結果検証では、「複合型サービスを知らない」という自治体もありました。藤井賢一郎委員(上智大学准教授)は、この結果を「驚きを持って受け止めた」と強調した上で、今回の調査では「看護小規模多機能型を知らないという自治体には、なぜ知らないのかなどを調べる必要がある」と指摘しています。

 なお、地域における活動や医療機関との連携を推進している「好事例」についてのヒアリング調査なども行われる予定です。

看取りを行わない特養、理由を調べるべきとの意見も
 18年度改定は、前述の通り診療報酬と介護報酬の同時改定となるため「医療と介護の連携」が非常に重要な視点となります。

 このため(4)の「介護保険施設などにおける利用者などの医療ニーズへの対応の在り方」については、▽介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)2000施設程度▽介護老人保健施設2000施設程度▽介護療養型医療施設1800施設程度(全数)▽医療療養病床を有する医療機関2000施設程度―を抽出し、「医療サービスの提供体制と提供状況」や「利用者の状態」「看取り、ターミナルケアの状況」などを調べます。

 この項目に対して今村知明委員(奈良県立医科大学教授)は「看取りの状況については、比較的調査期間を長めに取らなければ実態がつかめない」と指摘。また藤井委員は「前回改定の結果検証調査では『看取りをしない』という特養ホームが一定割合あった。一部には『連携先の医療機関が対応するため』という所もあるようだが、終の棲家とされている特養ホームでなぜ看取りを行わないのかも調べるべきだろう」と述べています。

 一方、河口洋行委員(成蹊大学教授)は「欧米では、介護施設において医療サービスと医学的管理の担当者(職種)を調べており、そういった視点も重要ではないか」とアドバイスしました。

 厚労省は、こうした意見や、20日開催の介護給付費分科会の指摘などを踏まえて調査票を設計して今年10-11月に調査や集計・分析を実施。来年3月以降に調査結果や評価結果が公表される予定です。

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この記事へのコメント

犬猫の話で恐縮ですが、環境省は「犬猫殺傷0作戦」と称して、野良犬も、野良猫も引き取りを拒否している。結果、NHKの「所さん、大変ですよ!」のよると、東京から群馬県、栃木県に、犬を捨てに来る人は増えて、野犬化して、農家の家畜(山羊等)や、野生の鹿を襲い、農家では困っているそうです。
動物愛護センターに聞くと、どうしても、民主党、社民党の連立政権の時の方向性と、自公連立政権の時の方向性が違って来るので、末端行政としても変わらざる負えないとのことでした。
介護保険も、民主党社民党時代のいい意味でも悪い意味でも、理想主義的な社会福祉政策と、自公連立政権下の緊縮財政政策では、かなり具体的政策が変化すると予想されます。
フィリピン海域での中国とアメリカの緊迫した軍事的攻防をみると、日本も軍事にある程度財政を負担せざるを得ないのかも知れませんが、介護保険の当初の理念を守りたいものです。

Posted by 匿名 at 2015年05月22日 12:07 | 返信

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