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19回目のがん手術を受ける元ミス日本
2015年05月22日(金)
こんな私だから出来る事。こんな私にしか出来ない事。
そんな事を考えながら生きていこうと──とのコメント。
これを「がんもどき」だと言うのだろうか?
それとも「本物のがん」と言うのだろうか?
世の中にはどちらかしかない、という医者がいる。
つんく♂に共鳴 19回目のがん手術を受ける元ミス日本〈週刊朝日〉
こんな私だから出来る事。こんな私にしか出来ない事。そんな事を考えながら生きていこうと──。
今年4月、喉頭がんが再発して声帯を摘出したことを告白したロックバンド「シャ乱Q」のボーカリスト、つんく♂さん(46)が近畿大学の入学式で流した祝辞メッセージの一文だ。
「この言葉。私が『いのちの授業』で中高生に話すのとまったく同じです」
吉野ゆりえさんは、そう言って何度もうなずく。元ミス日本で世界的プロダンサーとして活躍した彼女は10年前から、希少がん「後腹膜平滑筋肉腫」と生きるサバイバー(病気の経験者)だ。闘病しながら、視覚に障がいがある人たちの「ブラインドダンス」を指導したり、競技会の審査や司会をしたりしているほか、教育現場で命の大切さを伝える活動に励む。
肉腫は希少がんのなかでもさらに少なく、“忘れられたがん”とも呼ばれている。がん細胞は血液とともに全身へ運ばれて筋肉や骨に病巣を作り、治療にはさまざまな診療科の協力が不可欠。だが専門医が少なく製薬会社の関心は薄く、誤診されるケースもあった。
そんな実態に患者として直面した吉野さんは、肉腫を専門的に診る「サルコーマ(肉腫)センター」の必要性を感じ、開設を求める運動の中核を担った。2009年に国立がん研究センター中央病院(東京都中央区)に、12年にはがん研有明病院(東京都江東区)に、それぞれ立ち上がった。ここでは比較的、肉腫治療の経験豊富な整形外科医を中心に、外科や内科、放射線科などの医師が集まり、一人の患者を複数の診療科が連携して治療をする。
吉野さんは30代半ばで告知され、再発と転移を繰り返し、近々予定されている手術は19回目だ。昨秋の16回目は脳や舌などに転移したがんを摘出。8カ所を切除するのに脳外科・頭頸部外科・整形外科などの医師が携わったという。
過酷な闘病生活を送りながらも、ブラインドダンス指導やサルコーマセンター設立、「いのちの授業」と超多忙を極める吉野さんのエネルギー源は何なのか。
「ダンサーもがん患者も私の要素の一部。がんを患ったことは決してうれしくはないが、だからこそ経験できたことがあり、出会った人たちがいる。そうした素晴らしい点に目を向けて生きています」(吉野さん)
肉腫は再発と転移を繰り返す、珍しいがんだ。このため吉野さんは「『再発』という言葉の受け止め方は、私と他のサバイバーとは違うかもしれない」と前置きした上で続ける。
「再発や転移がわかるたびに、手術や放射線治療を受けている。今までできていたことがどんどんできなくなっていくのは悔しく、人前では絶対見せないけど家で泣くこともある。ただ、泣いても元の状態には戻らないから。私の場合は一度泣いたら、それでおしまい。マイナスの気持ちを長引かせないんです」
できないことを挙げ連ねて嘆くのではなく、できることを見つけて精いっぱい打ち込む。ブラインドダンス指導で視覚障がい者に「生きがいになっている」「人生が百八十度変わった」と言われるだけで胸がいっぱいになる。
※週刊朝日 2015年5月29日号より抜粋
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この記事へのコメント
がんの患者さん…
比較的 寝込む期間が 少ないです
介護保険申請して 認定調査を受けると 自立か要支援という認定結果になりそうで…
なのに 1ヶ月後の認定結果が出る前に お亡くなりになるケースって 少なくないんですよね
なんとかならないかしら〜〜
Posted by 訪問看護師 宮ちゃん at 2015年05月23日 01:03 | 返信
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