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日本の施設ホスピスは必要か?

2015年05月23日(土)

今夜は、在宅医療推進のための勉強会に参加していた。
施設ホスピスの医者がどれだけ地域に出ていけるのか?というお話だった。
地域包括ケアシステムの中で施設ホスピスがどれだけの役割を担っているのか。
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日本のリーダーが、50人位集まる、月1回の勉強会。
言いたいことは1時間分はあるが、いつも1分にまとめて発言している。

しかし、いつも、何の反応も無い。

しかし、会の終了後、ある重要人物が質問してきた。
「長尾先生、施設ホスピスは必要なんですか?」


・・・・・


こうした揺らぎを味わうために、無理をして、ここまで来ている。
せきを切ったように話し始めてしまった。

1年前の日本緩和医療学会のニュースレターの巻頭言を思い出した。

たしか「こんな緩和ケアに誰がした!」という趣旨の学会理事の檄文であった。
瞬時に、著者に感激メールしたことを思い出した。


今夜、私が1分間で話したことは以下の2点。

1 施設ホスピスののカバー率(10%との声があった)より
  高いカバー率をい医療療養病床(地域包括ケア病床を含む)が
  カバーしているというエビンデンス。(厚労省委託の研究調査より)

2 台湾の在宅医療の夜間対応は、地域の施設ホスピスマンパワーの
  アウトリーチで成りたっているという現実。

  台湾の在宅医には、夜間対応は無い。
  地域の緩和ケア病棟の医師と看護師が地域に往診しているのだ。
  
  昨年、台中の嘉義キリスト教病院で講演した時に、台湾の在宅医療システム
  を知り、なるほどと思った。
  これこそが、真の地域包括ケアシステムだと思う。

  日本人は、いまだに毛唐に弱く、有識者はなにかというと、スエーデンだの
  デンマークだのフランスだのドイツなどを持ち出しては、皆を黙らせるという習性がある。
  それはそれでいいのだが、なぜ、すぐ隣の国の先駆例になぜ学ぼうとしないのか不思議だ。
  
  日慢協に関連する地域包括ケア病棟は、実は、施設ホスピス以上に
  末期がんに真摯に対応している、という調査結果がちゃんと出ている。
  なぜ、こうしたエビデンスをちゃんと評価しないのかが不思議である。

  現在の緩和ケア病棟は、30年前のまま止まっているところが多い。
  
  お受験ではないが、狭き門の上から目線の緩和医療界は早急に方向転換すべきだ。
  まあ、末端がこんな戯言を言っても仕方がないのだが。
  いずれにせよ、もう、お伽話は終わりにして欲しい。


すみません。
ちょっと言い過ぎたかな。

水道橋駅前の、「いきなりステーキ」でヘレ肉の立ち食いをしたあとなので。
その後、駅前の富田書店そばのワインバーで飲んでいるのでお許しを。

蛇足ながら、明日のこの時間の水道橋は大変なことになっているはず。
サザンの桑田さんのドームコンサートが終わるのが、22時台なのだ。


私の考えをちゃんと聞きたい施設ホスピススタッフがおらるのであれば
時間があれば、ちゃんとお話をしますので書きこんで下さいませ。

あなたのホスピスの横にある、ワインハウスにてお話します。
若き施設ホスピス医の反応をお待ちしています。


  
  


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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

ホスピスには、2つの役割を求めたいと思います。

1.在宅医では対応できない患者さんのケア:とりわけ、終末期のケア。ホスピスでの全国の平均在院日数は50日弱、某ホスピスは20日弱。このホスピスは、在宅ではケアできない状態の患者さんのみを受け入れて、在宅でのケアが可能になれば自宅に戻す。人によっては、「あのホスピスに行くと殺される」。でも、全国のホスピスが同様の方針をとれば、一挙に受け入れ可能人員は、2.5倍に増える。
但し、採算性には少し問題が残るかも。

2.在宅ケア推進のサポート:終末期患者さんの在宅ケアは、掛け声は大きくなったが、実態はなかなか進展していない。医療職の緩和ケア技術(4つのペインに対応)の習得が進まないのも、その理由の一つ。

最期を自宅でと希望する多くの市民のためにも、ホスピスはこうしたサポートを期待したい。以上

Posted by 小澤 和夫 at 2015年05月23日 10:30 | 返信

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