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認知症と運転免許

2015年06月14日(日)

大きな声では言えないが、結構、認知症の人が車を運転している。
特にピック病(前頭側頭型認知症)の方は、道に迷うことが無い。
今後、認知症と運転免許は、大きな社会問題として議論すべきだ。
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一般ドライバーだけでなく、タクシー運転手にも認知症が多い。
道を間違えたり信号を間違えたり、何度も怖い目に遭ってきた。

大きな交差点に赤信号なのに突っ込んで、大事故に遭ったこともある。
まさに九死に一生を得たので、こうして生きているが危なかった。

自動車も自転車ももう少し厳しくしたほうがいいと思う。
家族の力では無理なので、やはり法的規制が必要だろう。


@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

認知症運転、厳しい目 免許返上の説得、悩む家族 
改正道交法が成立    

行政・政治 2015年6月12日(金)配信朝日新聞
 
 
 認知症の疑いがある75歳以上の運転免許所有者に医師の診断を義務づけ、
発症していたら免許を停止か取り消すことを盛り込んだ改正道路交通法が11
日、衆院本会議で可決、成立した。近く公布され2年以内に施行される。認知
症の親がいる人や、認知症の人の運転により家族が被害に遭った人らは、悲惨
な交通事故がなくなることを願う。
 
 「高齢者の事故のニュースを見るたびに認知症ではないかと思い、胸が痛い。
法改正で少しは(認知症対策が)前進したと思う」
 
 宮崎県えびの市の男性(35)はこう話した。2012年11月、70代の
認知症の男性が運転する軽トラックに、下校中の小学生3人が次々とはねられ
た。長男もその1人だった。2年半が過ぎ、長男はもうすぐ11歳になるが、
意識は戻らず、自宅で呼吸器をつけ、寝たきりの生活を送る。
 
 運転手は事故前、医師や親族から認知症の疑いを指摘されていた。裁判では
実刑判決が出たが、男性は納得していない。「運転をやめさせなかった家族に
も同じ刑罰が科されるぐらい厳しくしないと事故はなくならないだろう」と話
す。
 
 一方、親が認知症になった家族も悩みを抱える。
 
 神奈川県の自営業男性(42)は、アルツハイマー型認知症だとわかった母
親(80)に運転をやめるよう説得したが、「認知症じゃない」と反発された。
母親が運転をしなくなるまで2年かかった。法改正について男性は、免許取り
上げ後の丁寧な説明と支援が必要と考える。「自身が認知症だと認めない人も
いる。警察や行政でケアしないと、家族のトラブルになりかねない」
 
 認知症に関する相談を受け付ける熊本県認知症コールセンターの相談員宇土
みどりさんは「認知症の人の運転がいかに危ないか、家族は身近で感じている。
しかし、家族の説得でやめさせるのは難しいのが現実」と、法改正を待ち望ん
でいた。一方で「車がないと生活できない地域もある。国には運転をやめさせ
た後の買い物や通院など生活のサポートも考えてほしい」と語った。
 
 熊本県運転免許センターは、「運転適性相談窓口」に、専門的な見地から認
知症などの早期発見を図ろうと、看護師2人を2月から配置し、警察職員と一
緒に相談に対応している。利用者は年々急増しているという。
 
 ■75歳以上「疑い」で受診義務 診断逃れは免停も
 
 いまの道交法は、75歳以上の人に対し3年に一度の免許更新時に「認知機
能検査」を義務づけている。記憶力と判断力が低いと「1分類」、少し低けれ
ば「2分類」、問題ないと「3分類」とし、1分類で道路の逆走や信号無視な
どの交通違反をした人は、医師の診断を受けなければならない。認知症と分か
れば免許は停止か取り消しだ。
 
 改正法では、1分類と判定された全員に医師の診断を受けてもらう。診断逃
れも免許の停止か取り消しになる。認知機能検査も、免許更新時に加え、特定
の交通違反をした場合も義務づける。対象は、認知機能が低下していると起こ
しがちな道路の逆走や信号無視、一時不停止などになる見通しだ。
 
 法改正は、高齢者による事故が後を絶たないためだ。警察庁のまとめでは、
14年にバイクや車が起こした交通死亡事故は3639件。10年前から4割
減ったが、75歳以上による死亡事故が占める割合は12・9%(471件)
で10年前の6・2%から倍増した。
 
 一方、75歳以上の免許証の自主返納は約9万6千人で、10年前の約15
倍になった。
 
 ◆キーワード
 
 <認知機能検査> 記憶力と判断力を測る約30分の筆記式テストで、20
09年に導入された。大きく分けると、日付や曜日を答える▽16のイラスト
を記憶する▽時刻を時計の文字盤に描く――の3問。警察庁によると、201
4年に全国で認知機能検査を受けた高齢者は約143万8千人で、約5万3千
人が1分類だった。このうち医師の診断を受けたのは1236人で、8人が免
停、348人が取り消しになった。1分類は年々増えており、制度が始まれば
受診が必要になるのは、1年間に数万人に上ると警察庁はみている。
 
2015.2.5
「道路交通法改正試案」に対する意見(パブリックコメント)の提出について
https://www.jspn.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=199
診断に生活能力反映を 改正道交法で学会が要望臨床 2015年6月12日(金)配信
共同通信社
 
 認知症の疑いがある75歳以上の高齢運転者に医師の診断書提出を義務付け
る改正道交法の成立を受け、日本精神神経学会の三野進(みの・すすむ)理事
は11日、「病状だけでなく日常生活でできることも診断書に反映させるべき
だ」とし、改善を訴えた。
 
 改正法では、75歳以上の人に実施する認知機能検査で、認知症の「恐れが
ある」と判定された場合は診断書の提出を義務付け、発症していたら、免許を
停止か取り消しにする。
 
 同学会は今年2月に発表した意見書で、特定の病名を挙げて免許を制限する
ことは差別になると指摘。また医師は病気を見落とさないように疑いの段階で
も病気と診断する傾向があり、運転能力がある人まで一律に制限する恐れがあ
るとしている。
 
 三野理事は「運転の機会を奪われ、買い物や通院などができなくなる影響は
大きい。本人の残された能力や、支える家族がいるかなどの生活実態を踏まえ
て判断すべきだ」と話した。
 
 
生活の足、どう確保 地域ぐるみの取り組みも 「表層深層」高齢ドライバー
の認知症対策行政・政治 2015年6月12日(金)配信共同通信社
 
 
 道交法が改正され、75歳以上のドライバーの認知機能検査が強化された。
認知症患者の早期発見による事故抑止が目的だが、地方では生活に車が欠かせ
ない事情があり「運転免許を取り上げられたら暮らせない」と悲痛な声が上が
る。マイカーに頼らず暮らせるよう地域ぐるみで取り組みを進める自治体も。
各地の実情に応じ生活の足をどう確保するかが問われる。
 
 ▽うしろめたさ
 
 「車なしでは、とてもじゃないが生活できない」。都市部のようにタクシー
や路線バスが整備されていない地域で、途方に暮れる患者やその家族がいる。
公益社団法人「認知症の人と家族の会」新潟県支部には、切実な悩みが寄せら
れる。
 
 県内の女性は免許を持っておらず、遠方の店での買い物や通院の際には70
代の夫に車を出してもらっていた。夫が認知症と診断された後も、助手席で行
き先を指示するなどして夫の運転に頼らざるを得ない。「認知症と分かってい
て運転させ、事故を起こしたらどう責任を取ればよいのか」。うしろめたさを
感じながら、何事もないよう願うしかなかった。
 
 実際に事故を起こしたり、道に迷って200キロ近く運転したりして、家族
の説得で運転を諦める人もいる。一方、自分の判断能力の衰えが信じられず、
運転をやめさせようとする家族とトラブルになるケースも。
 
 運転させまいと車の鍵を隠すと、合鍵を作って乗ってしまう。なじみの修理
業者に車を預けても取り戻しに行ってしまう。自転車の利用を勧めても耳を貸
さず、家族の心配は募るばかり―。
 
 新潟県支部の金子裕美子(かねこ・ゆみこ)代表は「認知症の人の生活を支
えるには、安く使えるタクシーやバスを整備するなど、自分の車がなくても生
活できる手段が必要になる」と力説する。
 
 ▽上限200円
 
 独自の方策を打ち出した自治体もある。
 
 兵庫県の日本海側に位置する豊岡市。人口約8万5千人(2010年国勢調
査)の3割近くを65歳以上が占める。民間バスが撤退、市営バスも廃止とな
った地域で、お年寄りの生活の足になっているのが乗り合いタクシー「チクタ
ク」だ。
 
 市が公共交通の空白を埋めようと10年11月から順次導入。7、8人乗り
の車を市が購入し、地元住民でつくる協議会に貸与、ガソリン代なども市が負
担する。
 
 運転手を務めるのは住民で、現在チクタクを導入している4地区で計57人
(平均年齢約63歳)が登録。乗り場は個人宅前など住民のニーズに合わせて
決め、予約を入れた利用者が待つ乗り場を回りながらスーパーや病院などと結
ぶ。週3日、1日原則6便を運行し、運転手への日当は3千円。利用者が払う
料金は上限200円だ。
 
 同市出石町小野地区では市営バスが走っていた10年度の同地区のバス利用
者数と比べ、14年度のチクタク利用者数は10倍以上。市の担当者は「車を
運転できない高齢者を中心に好評だ」と言う。
 
 ▽街のにぎわい
 
 政府は9日に閣議決定した15年版交通政策白書で、高齢者が車を運転しな
くても便利に暮らせるよう、次世代型路面電車(LRT)など、街づくりと一
体となった交通網整備を提言した。
 
 関西大の宇都宮浄人(うつのみや・きよひと)教授(交通経済学)は「公共
交通を採算性の観点ばかりから議論せず、社会資本と捉えるべきだ」とし「公
共交通の整備は、高齢化に伴って今後増える運転できない人のためだけでなく、
街のにぎわいを取り戻すことにもつながる」と指摘する。
 
 

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この記事へのコメント

私は山のてっぺんに住んでいますので、車は必需品です。
でも57歳まで、何年も、残っていないと気が付いて、愕然とします。
周りを、銀行退職者ばかりが住んでいると聞いて、あんまりいい気持ちはしませんけど、もう40年間もすんでいますので、今更駅前のアパートに転居するのも気が進みません。
どうしたものかなあと思案しています。

Posted by にゃんにゃん at 2015年06月14日 01:38 | 返信

訪問看護のお仕事していますので…
移動は 車で… 必須アイテム車ちゃんです

高齢社会になるってことは
車を運転する人も高齢化するってことですよね

最近 ご高齢の運転手さんをよく見かけます


その1→車で道路を走行中 信号のない交差点で 横から 突然 車が1mくらい飛び出してきます
ビックリ‼︎です
運転している方を見ると70代後半くらいの男性でしょうか?
停止位置って そこじゃないんですが…と言ってやりたかったです

その2→タラタラと40キロで走行中の車が前を走っています
この道路の制限速度 50キロなんですよね〜

その3→うちの近くに 総合病院があって 横断歩道を渡る時は 命がけです
何度も轢かれそうになりました
横断歩道だから 大丈夫ってことはない
病院へ通院する方は ご高齢の方が多く 駐車場を探しているのか 目線が泳いでいるんでしょうね

その4→駐車場も怖い…
何度も 駐車スペースに 車を入れようと ハンドルを切り返している方は まだいいです
ただただ 突っ込んで わたしの車のドアの横でギリギリで止まり ドアが開けれなくて 出れなかった時は 勘弁してくださ〜いって感じでした

何を隠そう わたしの父も78歳です
母と二人暮しで 田舎なので 車を取り上げたら 生活できなくなるんですよね

いつ 車を 取り上げるのかと…悩んでいます

Posted by 訪問看護師 宮ちゃん at 2015年06月14日 08:33 | 返信

認知症の方の運転を止めさせることは、非常に難しい場合が少なくないと思います。
どの程度で運転可能か、医師に判断させる事も難しいと思います。
前頭側頭型認知症は、その方の詳しい行動パターンが判らないと判断できません。前頭側頭型認知症は、運転規則を守りませんので、大きな事故のリスクが高くなります。また社会通念を失い逸脱行動をとるので、免許書の返上は無意味です。無免許運転での事故は、自賠責保険の適応外となるようなので、被害者救済の意味からも免許書返上に頼るのは、問題があると思います。

Posted by hokehoke at 2015年06月15日 02:14 | 返信

近所で、逆送車と何度も遭遇。
高齢者講習で、ご同輩の運転実習に驚愕。おのれの鏡を見る思い。
くわえて、費用対効果、イラチ事故防止を考えて、70歳到達前に、愛車を廃棄。
もっぱら、バスにも乗らず、ひたすら大型リュックで手ぶら徒歩。
仕事先には、電車かタクシーで。
その後、免許の更新だけは、だらだらと続けていましたが、今年思い切って、返納。
返納すると千円程度で入手できる運転経歴証明書が、更新不要で写真付き公的証明書になること、
よく利用するタクシーが、1割引になることも、決め手。
下半身にハンデがあっても視力に自信があれば、電動イスも将来の選択肢かなとも思います。
いずれにしても、認知障害が出てきても、とにかく、毎日どんどん徘徊しましょう。

Posted by 鍵山いさお at 2015年06月15日 12:32 | 返信

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